海外ドラマを使って英語表現を学ぶ「ドラマdeエイゴ」へようこそ。
『メンタリスト』シーズン2第2話は、州上院議員をめぐる不正疑惑の捜査で、CBI内部にも緊張が走る回です。今回は、上司ミネリとリズボンのやり取りから、「I want this off my desk」と「this becomes a different conversation」という、決定権をめぐる英語表現を読み解きます。
事件の真相よりも、上司と部下が「誰の判断か」を主張し合う言葉の応酬に目を向けていきます。
「I want this off my desk」―上司が権限で押し切る言い方
ミネリのオフィスで、ミネリはリズボンに容疑者マクアドゥを逮捕したはずではないかと切り出します。
Minelli: Lisbon, didn’t you arrest McAdoo?
(「リズボン、マクアドゥを逮捕したんじゃなかったのか?」)The Mentalist Season2 Episode2 (The Scarlet Letter)
リズボンは逮捕したことを認めつつ、まだ詰めるべき点があると時間的な猶予を主張します。
Lisbon: We have 48 hours to do that. We still have some loose ends.
(「手続きまで48時間の猶予があります。まだ詰めるべき点も残っています。」)The Mentalist Season2 Episode2 (The Scarlet Letter)
しかしミネリは、その弁明を遮るように次の一言で押し切ります。
Minelli: I want this off my desk. Get McAdoo to the D.A. tonight.
(「これは自分の机の上から片付けたい。今夜中にマクアドゥを地方検事局へ送れ。」)The Mentalist Season2 Episode2 (The Scarlet Letter)
want something off one’s desk は、直訳すると「何かを自分の机の上から取り除きたい」ですが、「この案件を早く片付けたい、自分の担当から外したい」という意味で使われる言い回しです。deskという具体的な物を使うことで、案件が抱える負担が目に見える形で表現されています。48 hoursという猶予期間を主張したリズボンに対し、ミネリはそれを無視するかのように結論だけを告げており、上司が部下の理屈より結果を優先する場面での言葉選びがうかがえます。
「Is this my case, sir?」と「this becomes a different conversation」―決定権をめぐる切り返し
命令されたリズボンは、ただ従うのではなく、誰の判断であるべきかを問い直します。
Lisbon: Is this my case, sir?
(「これは私の事件ですよね?」)The Mentalist Season2 Episode2 (The Scarlet Letter)
これに対しミネリは、期限を切る形で自分の権限を改めて示します。
Minelli: If McAdoo isn’t in the D.A.’s office first thing tomorrow morning, this becomes a different conversation.
(「マクアドゥが明日の朝一番までに地方検事局に出頭していなければ、話は別だ。」)The Mentalist Season2 Episode2 (The Scarlet Letter)
Is this my case, sir?は、担当者としての決定権を確認する疑問文です。sirを添えることで、上司への礼儀は保ちながらも、自分の判断が優先されるべきだという主張がにじみます。これに対しミネリが返すthis becomes a different conversationは、「これは話が別になる」、つまり「今の穏やかな話し合いでは済まなくなる」という含みを持つ表現です。become a different conversationという形で、会話そのものの性質が変わることを示すことで、直接的な脅しの言葉を使わずに圧力をかけています。日常の場面でも、If this happens again, this becomes a different conversation.(またこんなことがあれば、話は変わってくる)のように、警告を和らげて伝える言い方として使えます。
まとめ|決定権を主張し合う職場の英語
I want this off my deskで結論を急がせ、this becomes a different conversationで暗に警告を添える。決定権を手放さない上司と、Is this my case, sir?で裁量を確認しようとする部下の粘り強さが表れています。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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