「in strict confidence」と「our little secret」はどう違う?|『メンタリスト』S03E17で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「in strict confidence」と「our little secret」はどう違う?|『メンタリスト』S03E17で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン3第17話の病院の場面には、黙っている約束、本音を聞き出す前置き、聞いた話を外に出さない約束と、「話す」「話さない」にかかわる言葉が続けて出てきます。同じ守秘でも、改まった形のものと、くだけた形のものがあり、その温度差が場面の調子に表れています。

二つの守秘の言い方の温度差を中心に、前後の言葉も含めて、場面ごとに順に見ていきます。

目次

「I won’t say a word.」口を挟まないと約束する言い方

移植委員会の会議が開かれているという話が出たあと、そこへの案内を頼む言葉に続けて、次の一言が出ます。

— I’ll be on my best behavior. I won’t say a word.
(おとなしくしている。ひと言もしゃべらない。)
The Mentalist Season3 Episode17 (Bloodstream)

on one’s best behavior は、「できるかぎり行儀よくふるまう」という言い回しです。best は「最も良い」で、最大限きちんとふるまう、という響きがあります。behavior は米式の綴りで、英式では behaviour と綴られます。

後半の I won’t say a word. は、直訳すると「一語も言わない」です。ここでの a word は文字どおりの一語ではなく、「何も口にしない」を強めた言い方として使われています。I’ll ~ と I won’t ~ は、どちらも自分の意思を表明する形で、そのまま約束として働きます。

この一言が約束しているのは、その場で口を挟まないことです。あとに出てくる in strict confidence のように、聞いた話を外へ出さない約束とは、守る対象が違っています。同じ「黙る」でも、場にいる間の態度なのか、聞いた内容の扱いなのかで、選ぶ言葉が変わります。

「So level with me.」本音を聞き出す前置きと、誘導する聞き方

病院のスタッフに話を聞く場面です。他の医師たちの評判を尋ねる前置きから、持ちかけ方と、その返しが続きます。

— So level with me. Most of the doctors around here– Terrible, right?
(正直に話してくれ。ここの医者のほとんどは——ひどいもんだろう?)
— No, some of ‘em are keepers.
(いや、中にはいい人もいる。)
The Mentalist Season3 Episode17 (Bloodstream)

level with ~ は「〜に率直に話す」という動詞句で、So level with me. は「だから、正直なところを聞かせて」と本題に入る前置きになります。So は、ここまでのやり取りを受けて話を切り出す語です。

そのあとの Terrible, right? は、文末に right? を付けた付加疑問で、「ひどいよね?」と同意を求める形です。聞く側が先に答えの方向を示しているので、答える側は賛成か反対かを返しやすくなります。返事の No, は、その期待をはっきり否定する出だしです。

some of ‘em are keepers の ‘em は them の縮約です。keeper は、ここでは「手元に残しておく価値のある人」という意味合いで、医師の中にもそういう人がいると返しています。誘導されても、全員をひとくくりにはしない返事の組み立てです。

「in strict confidence」と「our little secret」の温度差

話を切り上げる際に、聞いた話の扱いを約束する言葉が三つ続きます。

— Everything we’ve said is in strict confidence.
(ここで話したことは、すべて厳重に内密にする。)
— I’ll make that official by deputizing each one of you.
(ひとりずつ保安官助手に任命して、正式なものにしよう。)
— It’s our little secret, ladies.
(これは私たちだけのちょっとした秘密だ、みなさん。)
The Mentalist Season3 Episode17 (Bloodstream)

in confidence は「内密に」、strict は「厳しい、厳重な」という意味です。in strict confidence は、話の内容を外に出さないことを厳格な約束として示す、改まった響きの言い方です。Everything we’ve said と範囲を全体に広げているので、例外を作らない言い切りにもなっています。

二つ目の文の make that official は「それを正式なものにする」、deputize は「保安官助手などの代理に任命する」という動詞です。ここでは、守ると約束した話を正式な扱いにするための言い回しとして出てきます。

最後の our little secret は「私たちだけの小さな秘密」です。our で、その場にいる全員が秘密を共有する仲間になり、little が重さを和らげて、軽い響きを加えています。前の二つが約束の厳格さを示していたのに対し、この一言は呼びかけの ladies と合わせて、内緒話の調子で締めています。

つまり、in strict confidence は守る内容に重心があり、our little secret は共有する相手との関係に重心がある言い方です。どちらも「外に出さない」点は同じで、約束の重さと距離感が違います。

まとめ|黙る約束と守秘の言い方

I won’t say a word. はその場で口を挟まない約束、level with me は本音を求める前置き、in strict confidence は厳格な守秘、our little secret は共有する相手との内緒を表していました。

守秘の言葉は、約束の重さと距離感で選び分けられています。次に観るときは、秘密を守る言葉が改まった形か、くだけた形かに注目すると、場面の調子が見えてきます。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。

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