「hold a grudge against」の意味と使い方|『メンタリスト』S02E21で学ぶ英会話

「hold a grudge against」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

何年も前に言われた一言が忘れられず、その相手にだけはいまだに素直になれない。そんな気持ちを抱えたことはありませんか。

そんなときに使えるのが「hold a grudge against」で、人に恨みを抱き続ける、という意味です。『メンタリスト』シーズン2第21話の序盤、パズル店の店主に事情を聞くリズボンが、被害者の人間関係を探る場面に登場します。どのように使われているのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「hold a grudge against」の意味とニュアンス

hold a grudge against
意味:〜に恨みを抱き続ける、〜を根に持つ

grudge は「恨み、遺恨」を表す名詞で、hold は手に取って離さない動作を表します。合わせると、過去に受けた仕打ちへの不満を手放さないまま抱えている、という意味になります。

特徴は、時間の長さが含まれる点です。その場の怒りではなく、出来事が終わったあとも消えずに残っている感情を指します。あの件以来ずっと口をきいていない、顔を合わせても態度が硬いままだ。そうした状態がこの表現の守備範囲です。

against のあとには恨みの向かう相手が入ります。理由を添えたいときは for を続けて、hold a grudge against him for lying のように言います。否定形の I don’t hold a grudge. は、もう水に流したと伝える定番の言い方になります。

職場でも家庭でも広く使われ、あらたまった場面でも問題なく通じる表現です。

【ここがポイント!】

  • 核にあるのは hold、受け取った恨みを手放さずに握り続けている感覚
  • その場の怒りではなく、時間が経っても消えない感情に使う一言
  • 否定形にすると「もう気にしていない」と伝えられて、和解の場面で効く

『メンタリスト』S02E21のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

数学者のノアが射殺され、CBIのチームは彼の交友関係をたどります。リズボンとジェーンが訪ねたのは、被害者とチェスを指していたパズル店の店主トールマン。ジェーンが店頭のパズルをあっさり解いてみせ、場が和んだところで、リズボンが本題を切り出します。動機になりそうな人間関係を探るこの質問に、フレーズが登場します。

Jane: That was fun.
(面白かったよ)

Lisbon: Do you know anybody who was angry with Noah or maybe somebody who’s held a grudge against him?
(ノアに腹を立てていた人か、彼に恨みを抱いていた人に心当たりは?)

Tolman: No, no, not at all, but, see, Noah was a bit oblivious to people’s feelings, so sometimes that would come across as rude. But he’s honestly the gentlest person that you can imagine.
(いいえ、まったく。ただ、ノアは人の気持ちに少し鈍いところがあって、それが無礼に映ることはありました。でも本当に、これ以上ないほど穏やかな人でしたよ)

Lisbon: Were you aware that he was coulrophobic?
(彼が道化恐怖症だったことはご存じでしたか?)

The Mentalist Season2 Episode21

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シーン解説と心理考察

聞き込みの入り口で「恨み」という強い語を置いているのが、この質問の要点です。リズボンは angry with と held a grudge against を並べ、一時的な怒りと長く残る遺恨の両方に心当たりがないかを一度に尋ねています。捜査では、瞬間的な激情と積年の恨みは別の筋になる。二つをまとめて投げる手つきに、経験を積んだ捜査官の型が出ています。

答える側も興味深いところです。トールマンは恨みの存在を即座に否定しながら、被害者が人の感情に鈍く、無礼に映ることがあったとわざわざ補足します。否定と留保が同じ息で語られ、故人への評価がわずかに揺れる。最後に「これ以上ないほど穏やかな人」と締めくくる言い方には、親しさと距離の両方がにじみます。

質問の直前まで、ジェーンは店頭のパズルを解いて場を和ませていました。緊張のない空気の中に「恨み」という語だけが落ちてくる。その温度差が、このやり取りの見どころと言えます。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

hold a grudge は、手のひらに石を握った姿で覚えると定着します。腹の立つ出来事があった瞬間に、その石を渡される。すぐ足元に置けば手は空きますが、握ったまま歩き続ければ、何年経っても手のひらに食い込んだままです。

パズル店のカウンターで交わされたやり取りを思い出してみましょう。穏やかな空気の中で、リズボンは「その石を握り続けていた人はいませんか」と尋ねていました。恨みを表す言葉が、感情ではなく握力の話として聞こえてくる。この手触りごと覚えておくと、必要な場面で口から出るまでの距離が縮まります。

例文で覚える「hold a grudge against」

恨みの向かう先を against で示し、理由は for で足す。この骨組みを、三つの場面で確かめてみましょう。

She still holds a grudge against her old boss for passing her over.
(彼女は昇進で自分を飛ばした前の上司を、今でも根に持っている)
同僚と職場の愚痴を交わす場面です。against で相手、for で理由と、二つの前置詞に事情が一息で収まります。

He’s not the type to hold a grudge against anyone.
(彼は誰かを恨み続けるようなタイプじゃない)
人柄を紹介するときの言い方です。the type to を添えると、性格そのものの説明になります。

A: I’m really sorry about what I said last week.
B: Don’t worry about it. I don’t hold grudges.
(A:先週言ったこと、本当にごめん)
(B:気にしないで。根に持ったりしないから)
謝ってきた相手に許すと伝える場面です。複数形の grudges にすると、そういうことは一切しない主義だという響きが出ます。

あわせて覚えたい関連表現

bear a grudge
(恨みを抱く)
意味はほぼ同じですが、bear は背負う動作なので、やや重く古風な響きになります。会話より書き言葉で見かける形です。

hold something against someone
(〜のことで人を責め続ける)
恨みの中身を目的語に置ける形です。I don’t hold it against you. と言えば、その件で相手を責めるつもりはない、と伝わります。

have it in for someone
(人を目の敵にする)
こちらは相手を陥れようとする敵意まで含みます。hold a grudge が内側に抱えている段階なのに対し、すでに行動へ出ている点が違います。

Note|恨みは「握る」ものか「背負う」ものか

同じ grudge でも、組み合わせる動詞が変わると景色が変わります。英語は恨みを「持ち方」で描き分けてきました。

よく使われるのは四つです。hold は手に握って離さない。bear は背中に負う。harbor は港に船をかくまうように内側に隠す。nurse は手をかけて世話をする。nurse a grudge まで来ると、恨みを自分で育てて大きくしているという含みが加わり、批判の色が濃くなります。現代の会話では hold が最もよく選ばれ、bear は文章寄り、harbor は報道や小説で見かける、といった住み分けになっています。grudge という語そのものは、中英語の grucchen(不平を言う)にさかのぼるとされ、もとは声に出す不満を指したと説明されることが多い語です。声に出す不満が、口をつぐんで抱える不満へ移っていった経緯が想像できます。

四つの動詞を並べると、hold a grudge の位置がはっきりします。育てているわけでも隠しているわけでもなく、ただ手放していない。日本語の「根に持つ」が根の張り方で表すものを、英語は手の握り方で表しているわけです。

握るか、置くか。恨みの表現は、いつもその二択で語られます。

まとめ|握った手を開くかどうか

hold a grudge against は、怒りの強さではなく、その怒りを手放していない時間の長さを表す言い方です。出来事そのものより、それを持ち続けている状態に焦点があります。

会話に入れておくと、人間関係の説明が一段なめらかになります。あの人はまだ怒っている、という説明を、彼女は根に持っている、と一言で置き換えられる。否定形にすれば、もう気にしていないと穏やかに伝える言葉にもなります。

劇中のリズボンは、故人をめぐる長い感情の有無を、この一言で尋ねていました。握り続けた手を開くかどうかは、いつの時代も本人だけが決められること。会話のレパートリーに加えてみてください。

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