「know where the skeletons are buried」の意味と使い方|『メンタリスト』S02E21で学ぶ英会話

「know where the skeletons are buried」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

どこの組織にも、なぜか誰も強く出られない人がいます。実績でも役職でもない何かで守られているように見える、あの立ち位置です。

そんな人物を表すのが「know where the skeletons are buried」で、内部の秘密を握っている、という意味です。『メンタリスト』シーズン2第21話の終盤、上からの指示で容疑者を釈放せざるを得なくなったリズボンに、ジェーンが理由を説明する場面に登場します。どのように使われているのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「know where the skeletons are buried」の意味とニュアンス

know where the skeletons are buried
意味:内部の秘密を握っている、弱みを知り尽くしている

skeleton は骸骨を指す語で、英語では隠しておきたい過去の象徴として使われます。それがどこに埋められているかを知っている、というのがこの表現の姿です。

単に事情に詳しいという意味ではありません。知っていること自体が力になり、周囲が手を出せなくなる。その力関係まで含んで使われるのが特徴です。長く組織にいた人、機密を扱う立場の人、退任した幹部などに向けられます。

主語は個人で、対象は組織や業界であることが多く、He knows where the skeletons are buried in this company. のように場所を添えられます。all を入れて all the skeletons とすれば、握っている範囲の広さが強調されます。

報道や政治の話題でも定番の言い回しで、日常会話でも職場の力学を語るときに登場します。

【ここがポイント!】

  • 骸骨は隠しておきたい過去、その埋葬場所を知っているという比喩
  • 情報の中身より、知っていることで生まれる力関係を表す表現
  • 長く内部にいた人や機密を扱う立場の人を評するときの定番の一言

『メンタリスト』S02E21のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

暗号の解読を請け負う会社を営むトールマン・バンティングは、捜査の過程で複数の容疑がかかる立場にありました。ところが司法長官から直接、釈放して起訴も取り下げるよう指示が入ります。手続きを積み上げてきたリズボンには、理由の説明もありません。なぜそこまで守られるのか、という問いにジェーンが短く答えます。

Lisbon: The A.G. insists I let Bunting go, drop all charges.
(司法長官が、バンティングを釈放して起訴も全部取り下げろと言ってきた)

Cho: The man must have serious juice.
(あの男、相当な力を持っているんだな)

Jane: Well, it stands to reason. He knows where the skeletons are buried.
(まあ、当然だろうね。彼は骨がどこに埋まっているかを知っているんだから)

Lisbon: I don’t know what to do. How do you build a case against a guy like this?
(どうすればいいのか分からない。こんな相手に、どうやって立件しろっていうの)

The Mentalist Season2 Episode21

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シーン解説と心理考察

ジェーンの説明は、相手の権力を役職や資産で語っていません。暗号を扱う仕事柄、誰の秘密がどこにあるかを知っている。それだけで捜査が止まる、という構図を一文で示しています。組織の力学を、目に見える肩書きではなく情報の在りかで説明するところに、この表現の切れ味があります。

リズボンの反応は対照的です。手続きの正しさを積み上げてきた側からすれば、説明もないまま覆される状況は理不尽そのもの。どうやって立件しろというのか、という問いには、捜査官としての誠実さと行き場のなさが同時ににじみます。

このやり取りに慰めは一切ありません。ジェーンは状況を解説しただけで、直後にはもう次の手を考え始めています。理不尽を理不尽として受け止めたうえで、抜け道を探しにいく。二人の構えの違いが短い会話に凝縮されている場面と言えます。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

会社の裏庭に、誰かが埋めた骨がいくつも眠っている。その場所を覚えているのはただ一人だけ、という絵を思い浮かべてみましょう。掘り返すと言うだけで全員が黙る。それがこの表現の力の正体です。

大事なのは、骨の中身ではなく場所を知っているという点です。秘密そのものより、在りかを押さえていることが強さになる。司法長官からの一本の電話で捜査が止まってしまうあの場面を思い出せば、埋葬場所を知る者の立ち位置がそのまま像として残ります。

例文で覚える「know where the skeletons are buried」

組織と個人の力関係を語る場面で活きる表現です。三つの使い方を見てみましょう。

She’s been here thirty years. She knows where the skeletons are buried.
(彼女はここに三十年いる。社内の秘密を知り尽くしているよ)
社内の古株について話す場面です。在籍年数と並べると、この一言の意味が説明なしで伝わります。

They kept him on the payroll because he knew where the skeletons were buried.
(彼が社内の秘密を握っていたから、会社は雇い続けたんだ)
不自然な人事の背景を語る場面です。過去形にすると、後から事情を明かす言い方になります。

A: Why is everyone so careful around him?
B: He knows where all the skeletons are buried. Nobody wants to cross him.
(A:どうしてみんな彼にはあんなに気を遣うの?)
(B:社内の秘密を全部握ってるからね。誰も敵に回したくないんだよ)
職場の空気を説明する場面です。all を入れると、握っている範囲の広さが際立ちます。

あわせて覚えたい関連表現

a skeleton in the closet
(人に知られたくない秘密)
秘密そのものを指す名詞句です。今回のフレーズが秘密の在りかを知る側に立つのに対し、こちらは隠している側から見た言い方になります。

have something on someone
(人の弱みを握っている)
握っているのが具体的な一件で、その場の交渉に使える切り札という含みがあります。skeletons のほうは範囲が広く、長期的な立場の強さを表します。

have dirt on someone
(人のスキャンダルを掴んでいる)
くだけた言い方で、暴露を前提にした響きが強くなります。skeletons は暴露するとは限らず、抑止力として存在している点が違います。

Note|埋めた場所を知っている人

英語で秘密を語るとき、なぜ骸骨が出てくるのでしょうか。この比喩には、視点の移動という面白い経緯があります。

古くから使われてきたのは a skeleton in the closet のほうで、イギリス英語では cupboard を使う形も知られています。家の戸棚に骨を隠しているという発想で、19世紀の英語に現れた言い回しとされます。ここで骸骨を持っているのは、秘密を抱えた本人です。ところが know where the skeletons are buried になると、立ち位置が入れ替わります。骨を埋めたのは別の誰かで、話題の人物はその場所を知っているだけ。秘密の持ち主から、秘密の在りかを知る第三者へと視点が移っているわけです。この形は組織の力学を語る場面で定着し、退任した高官や長年勤めた側近を評するときの定番になりました。報道や政治ドラマで繰り返し使われてきたのも、知っていることが身の安全になるという構図が、現実の権力の姿と重なるからでしょう。日本語の「墓場まで持っていく」が沈黙する側から語られるのに対し、英語のこの表現は沈黙を選べる側の強さを語ります。

在りかを知っているだけで、掘り返す必要はありません。むしろ掘らないままでいることが力になる。この構造がわかると、なぜ組織で使われる表現なのかも見えてきます。

埋めた場所を覚えている人が、いちばん静かに強い。そういう言葉です。

まとめ|秘密より在りかを握る

know where the skeletons are buried は、情報の中身よりも、その在りかを知っている立場の強さを表す表現です。掘り返さないままでいることが力になる、という構造がそのまま比喩になっています。

会話に入れておくと、組織の空気を説明する語彙が増えます。なぜあの人には誰も強く出ないのか、なぜあの人事は覆らないのか。理由を長々と述べる代わりに、この一言で背景を示せます。

劇中では、一本の電話で捜査が止まりました。理不尽の正体を言い当てる一手として、表現の幅を広げてみてください。

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