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『モダンファミリー』シーズン2第11話では、フィルが家の売却を依頼してきたローラと打ち合わせをします。ローラは最初から時間がないと宣言し、フィルの説明を遮ってでも要点だけを求めます。
忙しい相手との会話では、短く切り詰めた英語が飛び交います。今回はこの打ち合わせの場面から、時間の制約を伝える言い方、要点だけを求める言い方、そして短い言葉で相手を評する言い方を見ていきます。
時間がないと伝え、要点だけを求める言い方
打ち合わせの冒頭、ローラはまず自分の都合を伝えます。
Laura: Yeah, I got a thing in 10 minutes, so I have to make this quick.
(ええ、10分後に用があるから、手短に済ませないといけないの。)Phil: Great.
(いいですね。)Phil: Let me run through my three-pronged approach to selling this place.
(では、この家を売るための三本柱の作戦をひと通りご説明しますね。)Laura: I only need one prong: sell the house.
(柱は1本でいいの。家を売ること。)Modern Family Season2 Episode11 (Slow Down Your Neighbors)
make it quick や make this quick は「手短に済ませる」という意味で、会話や用件を早く終わらせたいときの定番の言い方です。I got a thing in 10 minutes の a thing は「用事、予定」をぼかして言う口語で、中身を説明せずに「このあと予定がある」と伝えられます。理由と要望を1文にまとめて最初に伝えることで、相手に時間の感覚を共有してもらえます。
フィルの three-pronged approach は「三方面からの作戦」という意味で、prong はフォークの先のような「突き出た部分」を指す語です。ローラはこの語を拾って I only need one prong と返し、作戦はひとつで十分、つまり「家が売れればいい」と要点だけを示しています。相手の言葉をそのまま使って切り返す形が印象的です。
話は価格に移ります。
Laura: What’s a number?
(で、金額は?)Phil: There are quite a few factors to take into
(考慮すべき要素がかなりありまして……)Laura: Need a number.
(数字をちょうだい。)Phil: We list at 1.4.
(1.4で売りに出します。)Phil: We take anything north of 1.25.
(1.25より上なら、どんな額でも受けます。)Laura: Done!
(決まり!)Modern Family Season2 Episode11 (Slow Down Your Neighbors)
What’s a number? は「具体的な数字はいくら?」と、説明より先に金額だけを求める聞き方です。フィルが前置きを始めると、ローラは Need a number. とさらに短く言い直しています。主語の I を省いた形で、急いでいる人の口ぶりがそのまま表れています。
フィルの答えにも実用的な表現が並びます。list at ~ は「〜の価格で売りに出す」という不動産の言い方です。north of ~ は口語で「〜を上回る」という意味で、地図の北が上にあることから数字の「上」を表すと説明されることがあります。ローラの Done! は「それで決まり」と即決を伝える一言です。
- A: I’ve only got five minutes. What’s the price?
(5分しかないの。値段は?) - B: Anything north of 200 dollars works for us.
(200ドルを超えるなら、こちらはそれで構いません。) - A: Done!
(決まり!)
このように、急いでいる相手には前置きを省き、数字や結論から先に伝えるのが会話を進めるコツと言えます。
愛想と牽制、依頼人を短く評する言い方
オープンハウスの日時を確かめたあと、フィルはこう付け加えます。
Phil: And if you have any questions or you need anything, just call.
(何か質問や必要なことがあれば、とにかく電話してください。)Phil: When you work with me, you’re working with a friend.
(俺と仕事をするってことは、友達と仕事をするってことですから。)Laura: That is so sweet.
(優しいのね。)Laura: I like you.
(気に入ったわ。)Laura: God, I hope I don’t have to fire you.
(ああ、クビにしなくて済むといいけど。)Modern Family Season2 Episode11 (Slow Down Your Neighbors)
just call は「遠慮なく電話して」という意味で、just を添えることで気軽さが加わります。When you work with me, you’re working with a friend. は、仕事の相手を友人のように扱うと伝える営業らしい一言です。work with ~ は「〜と一緒に仕事をする」で、取引先や依頼人との関係を表すときにもよく使われます。
ローラの返しは、That is so sweet. と I like you. で好意を示したあとに、I hope I don’t have to fire you. と続く組み立てです。fire は「解雇する」で、ここでは担当から外すことを指しています。好意の言葉と「結果が出なければ交代もある」という含みが並ぶことで、冗談めかしながらも釘を刺す返しになっているのが面白いところです。
打ち合わせのあと、フィルはクレアの留守番電話にこう報告しています。
Phil: I just finished the meeting, and she is the perfect client.
(今、打ち合わせが終わったんだけど、完璧なお客さんだよ。)Phil: Realistic about the price.
(価格についても現実的でさ。)Phil: She wants to sell fast.
(早く売りたいんだって。)Modern Family Season2 Episode11 (Slow Down Your Neighbors)
realistic about ~ は「〜について現実的な考えを持っている」という意味で、相手の判断の良さを評価するときに使えます。反対に、見込みが甘い相手には You need to be realistic about ~.(〜については現実的に考えないと)のように使うこともできます。Realistic about the price. は主語と動詞を省いた形で、報告を手短に並べる話し言葉らしい文です。フィルの報告では、ローラの急ぐ姿勢が「早く売りたい、完璧なお客さん」という評価として語られています。
まとめ|急ぐ相手とのやり取りで使える英語
I have to make this quick. で時間の制約を伝え、Need a number. で要点を求め、list at や north of で条件を示して Done! で決める。短く区切った英語だけで話がまとまっていく流れが分かります。
家を売りたい依頼人と担当するフィル、それぞれの言葉を追いながら、次回も『モダンファミリー』の英語を一緒に楽しんでいきましょう。
この回のほかのコラムやフレーズ記事では、別の家族の場面も取り上げています。


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