「back off」の意味と使い方|『モダンファミリー』S02E11で学ぶ英会話

「back off」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

意固地になっている相手に対して、そろそろ干渉するのをやめて距離を置いたほうがいいのではと感じた経験はありませんか。

そんな場面で使いたい「back off」を、『モダンファミリー』シーズン2第11話の中盤、壊れた標識を見つけたクレアと、事情を隠したままなだめようとするフィルのやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「back off」の意味とニュアンス

back off
意味:引き下がる、干渉や圧力をやめる、少し距離を置く

back offは、物理的に「後ろに(back)下がる(off)」動作から転じて、相手への干渉や圧力、攻撃的な態度を弱める、あるいは主張や計画からいったん手を引くという意味で広く使われる口語表現です。命令形の”Back off!”は「引っ込んでろ!」という強い拒絶にもなり、状況に応じて柔らかい忠告にも強い拒否にもなる幅の広さを持っています。相手との距離感を体の動きに置き換えた表現なので、口論の最中だけでなく、家族や同僚との関わり方を見直す場面でも自然に使われます。強く踏み込みすぎていたと気づいたときに、自分から一歩下がる選択を示す言葉としても重宝します。

【ここがポイント!】

  • 核心は、体を一歩後ろに引くように干渉をやめるイメージ
  • 忠告として使われることも、強い拒絶として使われることもある
  • 命令形の”Back off!”は特に強い拒絶になるので使う場面に注意する

『モダンファミリー』S02E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

近隣の安全運動用に立てた標識が壊れているのを見つけたクレアに対し、フィルが事情を隠したまま「もう少し手を引いたほうがいい」と提案する場面です。安全運動への強い意志を持つクレアと、それを止めようとするフィルの間の緊張に注目です。

Phil: I went away. I came back. It was in pieces.
(出かけて、戻ってきたら、もうバラバラになってたんだよ。)

Claire: This is so crazy.
(こんなのおかしいわ。)

Phil: Crazy! Claire, this whole thing is crazy. Maybe we should back off a little bit.
(おかしいって!クレア、この件は全部おかしいんだよ。少し手を引いたほうがいいんじゃないかな。)

Claire: You know what, Phil? No.
(あのね、フィル?嫌よ。)

Modern Family Season2 Episode11 (Slow Down Your Neighbors)

シーン解説と心理考察

クレアが壊れた標識を見つけて問い詰めると、フィルは「出かけて、戻ってきたら、もうバラバラになってたんだよ」と、まるで自分は何も知らないかのように振る舞います。実際にはフィル自身がその標識を外していたのですが、クレアにはそのことを隠したままです。クレアが「こんなのおかしいわ」と憤ると、フィルは「おかしいって!クレア、この件は全部おかしいんだよ」と話を合わせつつ、「少し手を引いたほうがいいんじゃないかな」とやんわり提案します。しかしクレアは「あのね、フィル?嫌よ」ときっぱり拒否します。安全運動への強い意志を持つクレアと、事情を隠しながら妻を止めようとするフィルの間の緊張が、短いやり取りの中に凝縮されています。フィルの提案は一見すると穏やかな助言のようでいて、実際には自分の失敗を隠すための苦しい方便でもあり、そのちぐはぐさが会話のぎこちなさとしてにじみ出ています。本音を隠したまま相手を説得しようとする難しさが、言葉の端々に表れている場面でもあります。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

一歩「後ろに(back)」体を「離す(off)」ように、干渉や主張からじりじりと身を引いていくイメージを思い浮かべてみましょう。

フィルが「少し手を引いたほうがいい」と提案したこの場面も、まさに一歩後ろに下がるよう促す動きでした。ただしクレアがきっぱり拒否したように、back offは相手にそう促したからといって、必ず受け入れてもらえるとは限らない表現でもあります。

例文で覚える「back off」

助言する場面から強く拒絶する場面まで、back offが使われる3つの状況を見ていきましょう。声のトーンや状況によって、柔らかい忠告にも強い拒絶にもなる幅の広さに注目です。

Maybe you should back off and let her make her own decision.
(少し引いて、彼女に自分で決めさせたほうがいいんじゃない。)
友人に助言する場面です。let her make her own decisionという続きが、干渉をやめる目的をはっきりさせています。

Back off! This is none of your business.
(放っておいてくれ!君には関係ないことだ。)
強く拒絶する場面です。none of your businessという直接的な表現と組み合わさることで、拒否の強さが際立ちます。

A: Why is he so mad?
B: I kept giving him advice, so I told him I’d back off.
(A:彼、なんでそんなに怒ってるの?)
(B:ずっとアドバイスしてたから、もう口出さないって伝えたんだ。)
人間関係のトラブルを話す会話です。kept giving him adviceという経緯があることで、back offに至った理由が伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

back down
((主張・要求を)取り下げる、折れる)
back offが干渉をやめて距離を置くことに重点があるのに対し、back downは対立の中で自分の主張を撤回することに重点があります。

lay off
((人を)ほっとく、(行為を)やめる)
back offとほぼ同義でカジュアルな場面で使われますが、lay offは「うるさく言うのをやめる」という命令形での使用頻度が特に高い表現です。しつこい小言や繰り返しの指摘をやめてほしい時に、とっさに出てくる一言でもあります。

give someone space
(誰かに(心理的な)距離を与える)
back offが干渉行為をやめる行動そのものを指すのに対し、give someone spaceは相手に余裕を持たせるという目的や結果に焦点があります。相手にどう感じてほしいかを主語にした、より柔らかい響きの表現です。

Note|ご近所トラブルとアメリカの「slow down」看板文化

このシーンで話題になっている標識は、近隣住民に減速を呼びかける手作りの看板です。

一方で、こうした手作りの看板をめぐっては、景観を損ねると感じる人や、自分の運転を非難されているように受け取る人との間で、ちょっとした摩擦が生まれることもあります。今回のエピソードのように、善意で立てた標識が誰かに勝手に外されてしまう、というトラブルも、その延長線上にある出来事です。

back offという表現が「干渉をやめる」という意味で日常的に使われる背景には、こうしたご近所付き合いの中で、誰かの行動に口を出すべきかどうかを常に判断している暮らしのあり方も関わっています。フィルが標識をめぐる騒動から手を引くようクレアに促した場面も、まさにこのご近所トラブルの緊張感が反映された一幕でした。

善意から始まった行動が、思わぬ摩擦を生んでしまうことは、どこの社会でも起こり得ます。だからこそback offという一言には、相手の意図を責めるのではなく、いったん状況を落ち着かせようとする、ご近所付き合いならではの知恵も込められています。

まとめ|一歩引くことを提案する一言

back offは、干渉や圧力を弱めて、一歩後ろに身を引く様子を表す表現です。

相手のためを思って何かに口を出しすぎていると感じたとき、この言葉を思い出すと、少し距離を置くという選択肢を思い出すきっかけになります。干渉を続けることだけが誠意の示し方ではない、という視点をこの表現は教えてくれます。

標識をめぐる騒動から手を引くよう提案したフィルと、それをきっぱり拒否したクレアのやり取りのように、back offが必ずしも相手に受け入れられるとは限らない場面もあります。表現の引き出しに、この言葉も加えてみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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