気まずい相手とも、仕事は割り切って進めたいときの英語|『モダンファミリー』S11E01で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 気まずい相手とも、仕事は割り切って進めたいときの英語|『モダンファミリー』S11E01で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第1話では、ジェイの犬用ベッドの会社の宣伝動画で、マニーが監督を務めます。ところが、看板犬ステラの声を担当するのは、マニーの元恋人シェリーでした。2人は声の収録で、監督と声の担当として向き合います。

気まずい相手と同じ仕事をするとき、英語ではどんな言葉で線を引くのでしょうか。私情を持ち込まないと宣言する場面から、誘いを保留して仕事に戻る場面まで、順に見ていきます。

目次

「rise above it」「be professional」で私情を持ち込まないと宣言する

ジェイから声の担当がシェリーだと聞かされても、マニーは監督を降りようとしません。

Manny: Please, Jay.
(頼むよ、ジェイ。)
Manny: I need to prove to myself that I’m over her, that I can rise above it and be professional.
(自分に証明したいんだ。彼女のことはもう吹っ切れたって。そんなことは乗り越えて、プロとして振る舞えるって。)
Jay: Fine, but if your emotions get in the way of this production, you will never work in dog-bed commercials again.
(いいだろう。だが、お前の感情がこの撮影の邪魔をしたら、二度と犬用ベッドのCMの仕事はできないと思え。)
Manny: Don’t worry.
(心配いらないよ。)
Manny: My only passion is helping you realize your creative vision.
(僕の情熱は、ジェイの思い描く作品を形にする手伝いだけに向いてるから。)
Modern Family Season11 Episode1 (New Kids on the Block)

be over someone は「その人のことを吹っ切っている」という意味で、別れた相手について使われることの多い表現です。rise above it は「それを乗り越える」「その上に立つ」が直訳で、感情やいざこざに振り回されず、大人の対応を取るという意味合いになります。be professional と並べることで、「仕事として割り切れる」という宣言になっています。

ジェイの if your emotions get in the way of ~ は「感情が〜の邪魔になったら」という条件です。get in the way of ~ は物理的に道をふさぐ場面だけでなく、計画や仕事を妨げる場面でも使われます。後半の you will never work in ~ again は、業界から締め出すという大げさな脅し文句です。

マニーの My only passion is helping you ~ は、「あなたを手伝うことだけが自分の情熱だ」と仕事第一を言い切る形です。ただしマニーは別の場面で、その日のうちにシェリーの心を取り戻すつもりだと語っています。宣言どおり仕事に徹するのか、本音が顔を出すのかが、この後の収録の流れにつながっていきます。

「not so slow」「Stronger.」で遠慮なく指示を出す

収録の現場にシェリーがやって来ると、マニーは「準備ができたらいつでも」と声をかけて最初のテイクを始めます。テイクを重ねる中で、マニーの指示は次第に具体的になっていきます。

Manny: L-Let’s start from the top.
(さ、最初から行こう。)
Manny: And this time, not so slow.
(今度はそんなにゆっくりじゃなく。)
Gloria: Stronger.
(もっと強く。)
Gloria: Assert yourself, Manuel.
(ビシッと言いなさい、マヌエル。)
Manny: And I couldn’t understand a word you were saying.
(それに、何を言ってるのか一言も聞き取れなかった。)
Manny: Try to get the marbles out of your mouth.
(口の中のビー玉を出すつもりで話して。)
Modern Family Season11 Episode1 (New Kids on the Block)

And this time, not so slow. は、動詞を省いて直してほしい点だけを伝える指示です。this time を添えると「さっきとは違って今度は」という含みが加わり、やり直しのたびに注文を重ねる形になります。

そばにいたグロリアは、シェリーではなくマニーに向かって Stronger. と言い、続けて Assert yourself と後押しします。assert oneself は「自分の意見をはっきり主張する」「遠慮せずに出る」という意味で、指示をもっと強く出すよう促しています。

マニーの get the marbles out of your mouth は、口にビー玉を含んだようにもごもご話している、というたとえです。はっきり発音してほしいという注文を、比喩で伝えています。シェリーは「あ、ごめんなさい」とすぐに応じ、収録はこの指示の後も続いていきます。

Try to ~ は「〜するようにして」と努力を求める形で、注文を出しながらも頭ごなしの命令より少しやわらかく響きます。

「put a pin in」で誘いを保留して仕事に戻る

収録を重ねたあと、テイクの出来をめぐってシェリーがマニーをほめます。

Sherry: Oh, thank God.
(ああ、よかった。)
Sherry: I mean, it’s all you.
(ていうか、全部あなたのおかげ。)
Sherry: I’ve never had a director with such a sure hand.
(こんなに腕の確かな監督は初めて。)
Sherry: It’s so electric.
(すごくゾクゾクする。)
Manny: It is, isn’t it?
(だよね?)
Sherry: What do you say we get a drink, Brown Eyes?
(ねえ、一杯飲みに行かない? ブラウン・アイズ。)
Modern Family Season11 Episode1 (New Kids on the Block)

It’s all you. は「全部あなたのおかげ」と相手の功績を認める短いほめ言葉です。a sure hand は「確かな手腕」で、迷いなく物事を進める人を表します。What do you say we ~? は「〜しない?」と気軽に誘う決まった形です。It is, isn’t it? は付加疑問で相手のほめ言葉にそのまま同意する返しで、謙遜せずに受け取っていることが分かります。

マニーはこのとき、すべてがうまく回っていたと振り返ります。そのうえで、シェリーにこう返します。

Manny: Let’s put a pin in that drink.
(その一杯は、いったん保留にしよう。)
Manny: I wanna go again.
(もう一回撮りたい。)
Modern Family Season11 Episode1 (New Kids on the Block)

put a pin in ~ は、話題や予定にピンを刺して留めておくイメージで、「いったん保留にする」「後で取り上げる」という意味です。会議で Let’s put a pin in that. と言えば、その話を後回しにして本題に戻る合図になります。断るのではなく保留にするので、相手の誘いを否定せずに仕事へ戻れます。マニーは結局63テイクを重ねて、ようやく一本を撮り上げます。

まとめ|線を引く英語、保留する英語

rise above it と be professional は私情を持ち込まないという宣言、get in the way of ~ は感情が仕事を妨げることへの念押し、put a pin in ~ は誘いや話題を角を立てずに保留する言い方です。気まずい相手との仕事でも、言葉の選び方で距離を保つことができます。

マニーの建前と本音が入りまじる収録の様子を観ていると、仕事を優先する英語の使いどころが見えてきます。

同じ回のほかのコラムでは、育児書どおりにいかない場面の英語や、叱るときの英語も扱っています。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次