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『モダンファミリー』シーズン11第4話では、クレアの会社が売り出したスマートクローゼットに思わぬ問題が見つかります。知らせを受けたクレアは、動揺する社内をまとめる立場に立たされます。
謝罪の英語というと個人の「ごめんなさい」が思い浮かびますが、組織として非を認める言い方には別の組み立てがあります。問題の伝え方から、失敗の受け止め方、対応の約束までを順に追っていきます。
「Apparently」で、分かったばかりの問題を伝える
クレアがヘイリーとアレックスと食事をしていると、その場で会社のマーガレットから知らせが入ります。会社のスマートクローゼットには、試着のためのカメラが付いていました。そのカメラについて、マーガレットはこう切り出します。
Margaret: Apparently, we have been recording people without their knowledge.
(どうやらうちの会社、本人に知らせないまま人を撮影してたみたいなの。)
Modern Family Season11 Episode4 (Pool Party)
apparently は「どうやら〜らしい」と、聞いた話や分かったばかりの事実を伝えるときの副詞です。文頭に置くと、話し手自身もまだ全体を把握しきれていないという響きが加わります。自分が直接見たわけではない情報を、断定を避けながら共有する場面で役立ちます。
主語が we になっている点にも注目できます。この台詞は誰か個人を名指しせず、「私たちの会社が」という形で事実を伝えています。会社の不手際を社内で共有するとき、主語を we にすると、組織全体の問題として受け止める言い方になります。
without their knowledge は「本人たちの知らないうちに」という意味の決まった言い方です。knowledge は「知っていること」を表し、without one’s knowledge で「〜に知られずに」となります。同意を得ていないことを示す without their consent と並べて覚えると、ニュースや謝罪文でも読み取りやすくなります。
その後、映像のあったサーバーがハッキングされ、映像が外部に流出したことも分かります。騒動は社内だけの問題では済まなくなっていきます。
「one little misstep」で失敗を位置づけ、仲間を止める
社内では、この騒動を受けて辞めると言い出す人が続きます。クレアはそこで声を上げます。
Claire: No, no, no! Stop! No one’s leaving.
(だめ、だめ、だめ! 待って! 誰も辞めたりしないの。)
Claire: We’re not gonna let one little misstep make us forget everything this company has given us.
(たった一度の小さなつまずきで、この会社が私たちにくれたものを全部忘れるなんて、そんなことさせないから。)
Modern Family Season11 Episode4 (Pool Party)
No one’s leaving. は進行形で「誰も出ていかない」と言い切る形です。「辞めないで」とお願いするより強く、その場の決定として伝える響きがあります。
misstep は「踏み外し、つまずき」が元の意味で、判断や行動の小さな誤りを指します。mistake よりも「一歩踏み外した」という軽めのニュアンスがあり、one little misstep と重ねることで、失敗の大きさをあえて小さく位置づけています。
let A make B forget ~ は「A のせいで B に〜を忘れさせる」という使役の形です。We’re not gonna let ~ で「〜させはしない」となり、失敗に引きずられて会社の良さを見失いたくないという意思が伝わってきます。クレアは辞めようとする人たちを責めるのではなく、会社がこれまでに与えてくれたものに目を向けさせる言い方になっています。
失敗を小さく見せる言い方は、使い方によっては責任逃れに聞こえるおそれもあります。クレアの場合は、このあと具体的な対応の約束が続くことで、言い訳ではなく立て直しの第一歩になっています。
「come clean」と「recall the product」で対応を約束する
クレアの呼びかけは、会社としてこれから何をするかの宣言へ進みます。
Claire: One mistake does not make us evil.
(一度の失敗で、私たちが悪者になるわけじゃない。)
Claire: We will come clean.
(全部正直に公表する。)
Claire: We’ll recall the product.
(製品は回収する。)
Claire: We’ll do whatever we have to do.
(やるべきことは何だってやる。)
Modern Family Season11 Episode4 (Pool Party)
One mistake does not make us evil. は「一つの失敗が私たちを悪者にするわけではない」という構文で、make が「〜にする」を表しています。失敗と組織の本質を切り分ける言い方です。
come clean は「隠していたことを白状する、正直に打ち明ける」という句動詞です。個人が秘密を打ち明ける場面でも使われますが、ここでは会社として事実を公表するという意味で使われています。
recall は「呼び戻す」が元の意味で、企業が欠陥のある製品を回収することを recall the product と表します。製品の回収のニュースでは、名詞の recall として目にすることが多い言葉です。最後の do whatever we have to do は「必要なことは何でもする」という決意の表現で、具体策のあとに置くと、対応を最後までやり遂げる姿勢が伝わります。
そこへクローゼットの音声案内が流れ、クレアはその案内についてひと言だけ口にします。
Claire: I deeply regret that.
(あれは心から後悔してる。)
Modern Family Season11 Episode4 (Pool Party)
regret に deeply を添えると、改まった深い後悔の表明になります。改まった謝罪の場では、I’m sorry の代わりに regret が選ばれることもあります。
まとめ|組織として非を認める言い方
apparently で分かった事実を伝え、one little misstep で失敗を位置づけ、come clean・recall the product・do whatever we have to do で対応を約束する。この順序を押さえると、組織として非を認める英語の組み立てが見えてきます。
会社の危機に向き合うクレアの姿を通して、謝罪と立て直しの英語の流れが分かる回です。
同じ回のほかのコラムでは、仕事ぶりの評価の伝え方や、仕事で留守がちな家族への接し方にも触れています。


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