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『モダンファミリー』シーズン3第17話は、2月29日生まれのキャメロンの誕生日です。パーティーの準備を引き受けたミッチェルに対し、キャメロンは「信じてる」「もう任せる」と言いながら、すぐに注文を付け足してしまいます。
今回は、「信じて任せて」と頼む言い方、「手を放す」と宣言する言い方、そして任せたはずの相手が様子を探りに来たときの言い方を、場面の順に見ていきます。
「You need to trust me」と「I’m letting go」
誕生日の当日、ミッチェルは今回のパーティーをどうするか、前回から4年かけて考えてきたと語ります。そのミッチェルが、電話をしていたキャメロンに声をかけます。直前にリリーが「何してるの?」と聞いた言葉を、ミッチェルがそのまま引き取る形です。
Mitchell: Yeah, daddy, what are you doing? Snooping for hints about your birthday?
(そうだよ、パパ、何してるの? 誕生日のヒントを探ってるんじゃない?)Mitchell: Wow.
(へえ。)Cameron: No, I– come on.
(違うって、僕は……やめてくれよ。)Cameron: No, I’m just excited, and I wanna be helpful.
(違うよ、ただワクワクしてて、力になりたいだけなんだ。)Cameron: I know party planning isn’t your thing.
(パーティーの計画は君の得意分野じゃないってわかってるからさ。)Modern Family Season3 Episode17 (Leap Day)
snoop は「こっそり探る、かぎ回る」という意味で、snoop for hints で「手がかりを探る」になります。キャメロンは I wanna be helpful. と善意を強調しますが、続く isn’t your thing(得意なことではない)が、任せきれない本音をのぞかせる一言と読み取れます。
Mitchell: Y-you need to trust me, cam.
(僕を信じてくれなきゃ困るよ、キャム。)Cameron: I know, and I do.
(わかってる、信じてるよ。)Cameron: It’s not like you’re gonna do anything tired, like appletinis or ice sculptures.
(君がアップルティーニとか氷の彫刻みたいな、ありきたりなことをするわけじゃないしね。)Cameron: Or synthetic napkins or anything mylar.
(合成繊維のナプキンとか、マイラーのキラキラした飾りとかもね。)Modern Family Season3 Episode17 (Leap Day)
You need to trust me. は「信じてもらわないと困る」と、信頼を求める少し強めの頼み方です。need to を使うことで、お願いというより「そうしてもらう必要がある」という響きが加わります。キャメロンは I know, and I do. と答えます。この I do は直前の trust を受けた返事で、「信じているよ」を短く言い切る返事です。
ところが続けて、It’s not like you’re gonna ~ の形で「まさか〜なんてしないよね」と例を並べます。否定の形を借りて、実質的には「これはやめてね」という注文を伝える言い方です。信じていると言った直後に条件が付くので、聞く側には念押しとして届きます。
Mitchell: Cam, that’s enough! I’ve been paying for your last party for four years.
(キャム、もういい! 僕は前回の君のパーティー代を4年間払い続けてるんだぞ。)Mitchell: And I find it a little insulting that you don’t think I can pull this off.
(僕にはうまくやれないと思われてるのは、ちょっと心外だよ。)Cameron: You know what? I trust you.
(わかった。君を信じる。)Cameron: I’m letting go.
(もう手を放すよ。)Modern Family Season3 Episode17 (Leap Day)
ミッチェルの That’s enough! は相手の話を止める一言で、I find it a little insulting that ~ は「〜なのは少し心外だ」と、傷ついた気持ちを a little で和らげて伝える形です。キャメロンの I’m letting go. の let go は、握っていた手を放すことから「口出しをやめて相手に任せる」という意味で使われます。直前の I trust you. と組み合わせることで、「信じるから、もう口は出さない」という宣言が完成します。
- A: I’ll handle the dinner. You need to trust me.
(夕食は私がやるから。任せてよ。) - B: Okay, I trust you. I’m letting go.
(わかった、信じる。もう口は出さないよ。)
任せた直後の「You know orange is over, right?」
I’m letting go. の直後、ミッチェルが「Okay.」と応じると、キャメロンはこう続けます。
Mitchell: Okay.
(よし。)Cameron: Okay? You know orange is over, right?
(いい? オレンジはもう古いって、わかってるよね?)Mitchell: It’s a simple party.
(シンプルなパーティーだよ。)Mitchell: I can do it.
(僕にだってできる。)Cameron: Simple.
(シンプル。)Cameron: Perfect.
(完璧。)Mitchell: Yeah, just a simple party.
(そう、ただのシンプルなパーティーさ。)Modern Family Season3 Episode17 (Leap Day)
You know ~, right? は「〜だってわかってるよね?」と、相手も当然知っている前提で念を押す言い回しです。~ is over は「〜はもう終わった」で、ここではオレンジ色が流行遅れだという意味です。「手を放す」と言った次の一言で念押しが始まるところが、この場面の面白いところです。ミッチェルは、シンプルなパーティーだから自分にもできると返します。
ただしこの後の語りで、ミッチェルはキャメロンの好きな映画をテーマに家じゅうを飾りつける大がかりな計画を明かします。It’s a simple party. の「シンプル」は表向きの言葉だったことが分かります。
その後、ミッチェルがプランナーやスタッフと自宅で準備を進めていると、キャメロンが帰ってきます。
Mitchell: Hey! Whatcha doing home? Are you checking on me and the party again?
(やあ! なんで家にいるの? また僕とパーティーの様子を見に来たの?)Cameron: No, no.
(違う違う。)Cameron: I left my cell phone in your car and I gotta be in touch with mama today.
(君の車に携帯を置き忘れたんだ。今日はママと連絡を取らなきゃいけないからさ。)Modern Family Season3 Episode17 (Leap Day)
check on ~ は「〜の様子を確かめる」という意味です。again が付くことで、キャメロンがまた探りに来たのではないかと問う響きが生まれます。キャメロンは携帯電話を取りに来ただけだと答えます。最初の場面で「ヒントを探ってるんじゃない?」と聞いたミッチェルが、ここでもまた同じ種類の問いを向けている点が印象的です。
- A: Are you checking on me again?
(また様子を見に来たの?) - B: No, I just forgot my keys.
(違うよ、鍵を忘れただけ。)
まとめ|信じて任せる言葉と、つい出てしまう念押し
You need to trust me. と I trust you. / I’m letting go. は、信頼を求める側と任せる側の言葉です。一方で It’s not like ~ や You know ~, right? は、任せたはずの相手に念を押す言い方です。同じ会話の中に両方がそろっています。
次回も『モダンファミリー』の会話を観ながら、一緒に英語表現を拾っていきましょう。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、この誕生日をめぐる別の場面も取り上げています。


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