賞や商談を「横からさらわれた」と思ったら、英語で何と言う?|『モダンファミリー』S11E11で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 賞や商談を「横からさらわれた」と思ったら、英語で何と言う?|『モダンファミリー』S11E11で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第11話では、キャメロンが年間最優秀教育者賞をデブラという人物に盗られたと言い出します。話を聞いたグロリアにも、仕事で似た経験がありました。

自分のものになるはずだったものを持っていかれたとき、英語ではその相手や出来事をどう言い表すのでしょうか。訴える言い方、さらう人を表す言い方、本人に切り出す言い方の順に、3つの場面から見ていきます。

目次

「She stole my award」盗られたと訴える

キャメロンはグロリアと話している最中に、ある人物に気づきます。

Cameron: Okay, that’s Debra Knox.
(ほら、あれがデブラ・ノックスだ。)
Cameron: She stole my Educator of the Year Award.
(僕の年間最優秀教育者賞を盗んだ人さ。)
Gloria: A swooper?!
(横取り屋ね?!)
Modern Family Season11 Episode11 (Legacy)

steal は「盗む」で、過去形は stole です。物だけでなく、賞・手柄・アイデア・チャンスなど、形のないものにも使われます。She stole my idea.(私のアイデアを盗んだ)や He stole my spot.(私の場所を取った)のように、「本来は自分のものだった」という気持ちを込めて言うときの基本の形です。

キャメロンは She stole ~ と言い切り、その賞は本来自分が受けるはずだったという思いをはっきり示しています。相手の名前を挙げてから一言で述べる組み立てで、訴えの中身が短く伝わります。

Educator of the Year Award は「年間最優秀教育者賞」で、~ of the Year は「その年の最優秀の〜」を表す決まった形です。Employee of the Year(年間最優秀社員)のように、職場の表彰でも同じ形が使われます。

グロリアの A swooper?! は、キャメロンの話を一言でまとめた返しです。この言葉の意味は、続く場面でグロリア自身が説明しています。

「swoop in」横から割り込んでさらう人

その言葉を別のものと取り違えるやりとりのあと、グロリアは自分の言いたかった意味を説明します。

Gloria: It’s a person that takes things that are supposed to be yours.
(本当はあなたのものになるはずだったものを持っていく人のことよ。)
Gloria: I have one of my own.
(私にも1人いるの。)
Modern Family Season11 Episode11 (Legacy)

グロリア自身の体験は、次のように語られます。

Gloria: I was closing a deal on my very first showing, and a rival agent swooped in.
(初めての内見で契約をまとめかけてたのに、ライバルの業者が横からさらっていったのよ。)
Modern Family Season11 Episode11 (Legacy)

swoop は、鳥が急降下して獲物をさっとさらう動きを表す動詞です。swoop in で「横から急に割り込んできて持っていく」という意味になり、商談・契約・チャンスなどを奪われた場面でよく使われます。グロリアは、不動産の仕事で契約の目前にいたところへ、別の業者が割り込んできた経験をこの語で表しています。

swooper は swoop に「〜する人」の -er を付けた形で、グロリアはこれを「横からさらっていく人」の意味で使っています。辞書に載る一般的な語というより、場面に合わせて作った呼び名として受け取るのが自然です。

be supposed to be ~ は「本来は〜のはず」を表します。things that are supposed to be yours で「本当は自分のものになるはずだったもの」になり、横取りされたときの悔しさの中身を言い表しています。close a deal は「契約をまとめる」、showing は不動産の「物件案内・内見」を指します。

「I know you’ll deny it, but…」本人に切り出す

後の場面で、キャメロンはデブラ本人と顔を合わせ、こう切り出します。

Cameron: I know you’ll deny it, but these eyes can see right through you.
(どうせ否定するだろうけど、この目はお見通しだからね。)
Debra: You mean how I stole the Educator of the Year Award?
(私が年間最優秀教育者賞を盗んだってこと?)
Cameron: Aha! I got you to admit it.
(ほら! 言わせたぞ。)
Cameron: It’s a good thing I’m wearing a wire.
(隠しマイクを付けておいてよかった。)
Debra: Let me see it.
(見せてよ。)
Modern Family Season11 Episode11 (Legacy)

I know you’ll deny it, but ~ は「どうせ否定するだろうけど」と相手の反応を先回りして封じてから、本題に入る言い方です。deny は「否定する」で、疑いを向けるときの前置きとして使われます。see right through you は「あなたの正体はお見通し」という意味で、right が「すっかり」と強めています。

デブラの You mean how I stole ~? は、相手の言い分を「〜ってこと?」とそのまま言い直す返しです。デブラは否定していません。キャメロンはそれを I got you to admit it.(言わせたぞ)と受け取り、wearing a wire(隠しマイクを付けている)と続けます。デブラの Let me see it. は、その言葉を確かめようとする短い切り返しです。

wear a wire の wire は、会話をこっそり録音するために体に付ける小型のマイクを指します。キャメロンが本当に付けているかどうかは、この一言だけでは分かりません。疑いを向けた側の前置きと、それを否定せずに言い直す側の返しが、短いやりとりの中で交互に出てくる場面です。

場面 表現 働き
盗られたと訴える She stole my award. 本来の持ち主として訴える
さらった相手を言う Someone swooped in. 横から割り込まれたことを表す
本人に切り出す I know you’ll deny it, but ~ 否定を先回りして本題に入る
否定せずに言い直す You mean how I ~? 相手の主張を自分の口で言い直す

まとめ|横取りされたときの言い方を場面で使い分ける

steal で盗られたと訴え、swoop in で横から割り込まれたことを表し、I know you’ll deny it, but で本人に切り出す流れを見てきました。悔しい場面でも、状況を英語で整理して伝えやすくなります。

キャメロンとグロリアのやりとりを観ながら、横取りをめぐる言葉の使い分けを追うと、この回がより楽しめます。

この回のほかのコラムでは、思い出話で記憶が食い違ったときの英語や、値段交渉で引く構えを見せる英語も紹介しています。

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