「cut one’s losses」の意味と使い方|『モダンファミリー』S03E10で学ぶ英会話

「cut one's losses」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

うまくいかない計画に見切りをつけて、方向転換しようと決めた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

そんな決断にぴったりの「cut one’s losses」を、『モダンファミリー』シーズン3第10話の終盤、思いつきで始めた即席クリスマスをあきらめようとするジェイの一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「cut one’s losses」の意味とニュアンス

cut one’s losses
意味:これ以上の損失を防ぐために見切りをつける、損切りする

cut one’s lossesは、うまくいっていない物事にこれ以上時間やお金を費やさず、被害が広がる前に撤退する判断を表す表現です。自分の損失(one’s losses)を切る(cut)という文字どおりの意味が、金銭的な損切りだけでなく、失敗した計画や関係を諦める場面にも転用されています。

投資判断やプロジェクトの打ち切り、失敗した計画からの方向転換など、損失の拡大を止めるために決断を下す場面で使われる表現です。すでに費やした時間やお金を惜しんでずるずると続けるのではなく、それ以上悪化させないうちに区切りをつけるという、前向きな撤退のニュアンスを持っています。

【ここがポイント!】

  • 核は「これ以上損を広げないために、思い切って手を引く」という判断
  • 金銭面だけでなく、計画や関係を諦める場面にも幅広く使える
  • 感傷を交えず淡々と方向転換を告げるときの、現実的な響きがコツ

『モダンファミリー』S03E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

思いつきで始めた即席クリスマスの準備がうまくいかず、ジェイが方向転換を切り出す場面です。ジェイが「偽クリスマス」と呼んだところにフィルが「エクスプレス・クリスマス」と訂正を入れ、その呼び名をいなしたうえで、ジェイは淡々と現実的な判断を告げます。

Jay: Let it go, Phil. It’s not sticking.
(もういいだろ、フィル。その呼び方は定着してないって。)

Phil: It needs time.
(定着するには時間がかかるんだよ。)

Jay: We all gave it our best shot to make this thing work. It just didn’t happen, all right? What do you say we cut our losses? Let’s go out to a nice Chinese restaurant and have a traditional Jewish Christmas.
(みんな精一杯やったさ、うまくいかせようと。でも、うまくいかなかった。それでいいだろ? ここらで見切りをつけようじゃないか。ちゃんとした中華レストランに行って、伝統のユダヤ式クリスマスといこう。)

Manny: But I risked my life grocery shopping.
(でも僕は命がけで買い出しに行ったんだよ。)

Jay: Save that story for Wang Fu.
(その話はワン・フーで話せ。)

Modern Family Season3 Episode10 (Express Christmas)

シーン解説と心理考察

呼び名にこだわるフィルを「もういいだろ」といなしたうえで、ジェイは「みんな精一杯やったさ……でも、うまくいかなかった。それでいいだろ? ここらで見切りをつけようじゃないか」と現実的な判断を下します。思いつきで始まった即席クリスマスがうまくいかない状況に対して、感傷に浸らず淡々と方向転換を切り出す様子が伝わってきます。中華レストランでの外食という代わりの過ごし方まで即座に提案しているところにも、切り替えの早さが表れています。

マニーが「でも僕は命がけで買い出しに行ったんだよ」と大げさに不満を漏らすと、ジェイは、これから向かう中華レストランの店名を挙げて「その話はワン・フーで話せ」とあっさりいなします。苦労を訴えるマニーに深入りせず軽く受け流す態度からは、家長として場を仕切りつつ、深刻になりすぎずに家族を切り替えさせる手腕がうかがえます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

損失が広がる前に、糸をハサミで「カット(cut)」して断ち切るように、うまくいかない物事から思い切って手を引く場面を思い浮かべてみましょう。

ジェイの「ここらで見切りをつけようじゃないか」という一言も、これ以上時間をかけても報われないと判断した瞬間に、スパッと手を引く様子そのものでした。糸を断ち切るような動作のイメージを持っておくと、方向転換を告げたい場面で自然に言葉が浮かんできます。切った後にどうするかまでセットで思い浮かべておくと、単なる諦めではなく次への切り替えだという、このフレーズらしい前向きさも一緒に覚えられます。

例文で覚える「cut one’s losses」

投資判断から日常のちょっとした諦めまで使えるcut one’s lossesを、3つの例文で確認していきましょう。

The company decided to cut its losses and shut down the failing project.
(会社は損切りを決め、失敗しているプロジェクトを打ち切った。)
経営判断を伝えるビジネスシーンです。shut down the failing projectと組み合わせることで、何を見切ったのかが具体的に伝わります。

A: Should we keep trying to fix the car? B: No, let’s just cut our losses and buy a new one.
(A:車の修理、続ける? B:いや、見切りをつけて新しいのを買おう。)
修理か買い替えかを相談する日常会話です。buy a new oneという次の行動を添えることで、見切った後の展開が伝わりやすくなります。

Investors advised him to cut his losses before the stock dropped further.
(投資家たちは、株価がさらに下がる前に損切りするよう彼に助言した。)
投資判断を語る一文です。before the stock dropped furtherのように、損失が広がる前というタイミングを添えると、切迫感が伝わります。感情論ではなく数字に基づいた助言だという点も、この例文からうかがえます。

あわせて覚えたい関連表現

call it quits
((物事を)やめる、切り上げる)
cut one’s lossesが損失を最小限にするための撤退判断に重点を置くのに対し、call it quitsは理由を問わず単に「やめる」ことを表します。

throw in the towel
((ボクシングの仕草がもとになった表現で)降参する、諦める)
cut one’s lossesが冷静な損得計算に基づく判断であるのに対し、throw in the towelは力尽きた末の降参というニュアンスが強い表現です。

write something off
((損失などを)帳消しにする、諦める)
cut one’s lossesが「これ以上損を広げないための行動」を指すのに対し、write something offは「すでに失ったものを諦めて受け入れる」ことに重点を置きます。

Note|call it quits / throw in the towel / write something off との使い分け

「諦める」「見切る」を表す英語表現はいくつかありますが、判断の冷静さと諦めの度合いという軸で並べてみると、それぞれの立ち位置がはっきりします。

まずcall it quitsは、理由を問わず単に「やめる」ことを表す、比較的中立的な表現です。損得計算があってもなくても使える、幅広い言い方です。一方throw in the towelは、ボクシングでタオルを投げ入れる仕草がもとになった表現で、力尽きた末の降参というニュアンスが強く出ます。ジェイが「ここらで見切りをつけようじゃないか」と告げた場面でcut one’s lossesが選ばれているのは、感情的に力尽きたのではなく、冷静な損得判断として撤退を決めているからです。さらにwrite something offは、すでに失ったものを帳消しにして受け入れることに重点を置く表現で、これから先の損失を止めるcut one’s lossesとは、時間の向きが異なります。3つの表現はどれも「諦める」という核は共有していますが、冷静さの度合いや、これからを止めるのかすでに失ったものを受け入れるのかで使い分けられています。

cut one’s lossesが選ばれるのは、感情ではなく冷静な計算に基づいて、これ以上の損失を止めたい場面です。判断の冷静さを意識するだけで、3つの表現の使い分けがつかみやすくなります。どの表現を使うにせよ、これまでの労力をどう受け止めるかという姿勢の違いが、言葉選びに反映されている点は共通しています。

まとめ|見切りをつける、その潔さ

cut one’s lossesは、うまくいっていない物事にこれ以上時間やお金を費やさず、被害が広がる前に撤退する判断を表す表現です。金銭面だけでなく、失敗した計画や関係を諦める場面にも使えます。ここまでにしよう、と冷静に区切りをつける一言として覚えておくと使いどころが広がります。

投資判断にも、うまくいかないプロジェクトの打ち切りにも、日常のちょっとした計画変更にも使える実用性の高い言い回しです。何にどれだけ費やしたかを一度振り返り、それ以上は無理をしないと決める場面で、すっと口をついて出てくる表現でもあります。

思いつきで始めた計画がうまくいかない状況に対して、感傷に浸らず淡々と方向転換を告げるジェイの姿には、家長としての現実主義が表れていました。代わりの過ごし方まで即座に示してみせる切り替えの早さも、このやり取りの見どころです。うまくいかない物事に見切りをつけたくなったときは、表現の引き出しに加えてみてください。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「cut one's losses」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

cut one's losses

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次