海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
相手の言動で申し訳ないような、嫌な気持ちにさせられたあとで、「まさか、わざとだったの?」と問いただしたくなったことはありませんか。
そんなときの一言「make me feel bad」を、『モダンファミリー』シーズン6第6話の終盤、隣人のロニーとアンバーの作り話が発覚した場面で、クレアが問いただす一言から、一緒に見ていきましょう。
「make me feel bad」の意味とニュアンス
make me feel bad
意味:私に嫌な気持ち(申し訳なさ・罪悪感)を抱かせる
make me feel bad は、make + 人 + 動詞の原形という形でできた表現です。make は「〜させる」という意味の動詞、me は「私に」、feel bad は「嫌な気持ちになる、申し訳なく思う」という状態を表します。全体では「私に嫌な気持ちを抱かせる」「私に罪悪感を持たせる」という意味になります。
feel bad は、悪い気分になるという意味のほかに、「申し訳ない」「後ろめたい」という気持ちを表すこともあります。何について申し訳なく思うのかは feel bad about 〜、誰を気の毒に思うのかは feel bad for 〜のように、前置詞を添えて示します。I feel bad about the delay. なら「遅れて申し訳ない」、I feel bad for him. なら「彼が気の毒だ」という意味です。日本語の「嫌な気持ち」だけに絞ると、罪悪感の部分が抜け落ちるため、文脈に応じて「申し訳ない気持ち」「後ろめたい気持ち」まで幅を持たせて読み取ります。
今回のシーンでは、クレアが You lied just to make me feel bad? と言っています。just to が「〜するためだけに」という意味で、嘘の目的を強く言い切る形になります。相手の意図を責めるとき、make me feel bad に just to を添えると、「わざとだったの?」という疑いの響きが加わります。
逆に、そのつもりがなかったと弁明するときは、否定形にして I didn’t mean to make you feel bad. のように言います。同じ表現で、責める側にも弁明する側にも回れる点が、この言い方の特徴です。
【ここがポイント!】
- 「make me feel bad」の核は、相手の言動によって自分が嫌な気持ちや罪悪感を抱くイメージ
- just to を添えると、相手の意図を責める言い方になる表現
- bad を「悪い」と訳さず、「嫌な気持ち」「申し訳ない気持ち」まで広げるのがコツ
『モダンファミリー』S06E06のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
隣人のロニーとアンバーの作り話が明らかになった場面です。クレアが、嘘をついた真意を問いただし、ロニーが答えます。クレアの詰問にロニーがどう答え、クレアがそれをどう受け止めるのか、短い三つの発言の流れに注目です。
Claire: You lied just to make me feel bad?
(私に嫌な思いをさせるためだけに、嘘をついたの?)Ronnie: No, no — we lied so that we could win with our zombie house o’ whores!
(いや、違う違う。俺たちが嘘をついたのは、ゾンビ娼婦の館で勝つためだ!)Claire: That is so messed up.
(それ、ひどすぎるでしょ。)Modern Family Season6 Episode6 (Halloween 3: AwesomeLand)
シーン解説と心理考察
クレアの You lied just to make me feel bad? は、疑問の形をとりながら、相手の意図を問い詰める一言です。lied と過去形で言い切っているため、嘘があったこと自体はすでに確かめられていて、聞きたいのはその目的だ、という流れが伝わってきます。just to が入ることで、「嫌な思いをさせるため、それだけのために嘘をついたのか」という、目的の狭さを責める響きになります。
ロニーは No, no と二度否定して、嫌な思いをさせるためではなく、勝つために嘘をついたのだと答えます。クレアが疑った目的を否定しつつ、別の目的を明かす答え方で、嫌がらせが狙いではなかったという返答の形になっています。ここで make me feel bad は、クレアが疑った動機の言葉として使われています。
それを聞いたクレアは、That is so messed up. と返します。That は、話に出た嘘を指す語で、嘘をついたという行為そのものへの評価を述べる形です。messed up は「めちゃくちゃだ」「ひどい」という強い言い方で、so が強さを重ねています。目的が別だったと分かっても、嘘そのものを受け入れられない気持ちがこの一言にこもっています。
三つの発言の中で、疑う側のクレアと、目的を明かす側のロニーの立場の違いが、短いやり取りの中に表れています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
make は「〜させる」、feel bad は「気分が悪くなる」です。「私に(make me)+悪い気分を感じさせる(feel bad)」と、語を左から右へそのまま並べて覚えると、意味がつかめます。
天秤の片方の皿に、相手の言動がのっている様子を思い浮かべてみましょう。その重みで、こちら側の皿の気分が下へ沈んでいく動きが、make me feel bad の形です。相手が何かを載せることで、自分の気持ちが下がるという因果が、この一つの形に入っています。
クレアの You lied just to make me feel bad? という問いは、その天秤の重りが「わざと」載せられたのかを確かめる一言でした。just to が、載せた目的を一点に絞っています。
例文で覚える「make me feel bad」
謝る場面、断る場面、友人との会話と、3つの例文で確認していきましょう。
I didn’t mean to make you feel bad.
(あなたに嫌な思いをさせるつもりはなかったの。)
相手を傷つけたと気づいて謝る場面です。didn’t mean to を前に置くと、そのつもりはなかったという弁明の形になります。
Please don’t make me feel bad about saying no.
(断ったことで、私に罪悪感を持たせないでください。)
依頼を断る場面です。feel bad about と続けると、何に対して罪悪感を持たされるのかが具体的に示されます。
A: Why are you telling me this?
B: I’m not trying to make you feel bad.
(A:どうしてそれを私に言うの?)
(B:あなたを落ち込ませたいわけじゃないよ。)
言いにくいことを伝える友人同士の会話です。not trying to を使うと、意図がないことを先に断っておく言い方になります。
あわせて覚えたい関連表現
make me feel guilty
(私に罪悪感を抱かせる)
feel guilty は、悪いことをしたという自責の気持ちに絞られます。make me feel bad は、落ち込みや申し訳なさまで含めて広く使える点が違います。
guilt-trip
((人に)罪悪感を持たせて動かそうとする)
guilt-trip は、罪悪感を利用して相手を思いどおりに動かそうとする動作を指します。make me feel bad は、結果として生まれた気分を述べる言い方です。
make me feel small
(私を小さく、みじめに感じさせる)
feel small は、自分が劣っていると感じる気持ちに焦点があります。make me feel bad は、申し訳なさや不快感が中心になります。
Note|make me feel badを支える形、使役のmakeと原形のfeel
make me feel bad は、部品ごとに見ると、使い回しのきく形でできています。ここでは、make + 人 + 原形という構文と、just to で意図を責める言い方を、辞書的な文法の範囲で整理します。
make + 人 + 原形は、「人に〜させる」という使役の形です。原形の位置には動詞が入り、feel のほかにも、make me laugh(私を笑わせる)、make me feel better(私を気分よくさせる)のように入れ替えられます。人の位置に入る語は、I ではなく me のような目的の形になります。feel のあとの形容詞も入れ替えられます。make me feel welcome と言えば「歓迎されている気持ちにさせる」という意味になり、bad の部分を変えるだけで気持ちの方向が変わります。受け身にすると、I was made to feel bad. のように、原形の前に to が付きます。
もう一つの部品が、目的を表す to 不定詞です。He told me about his promotion just to make me feel bad. と言えば、「私を嫌な気持ちにさせるためだけに、昇進の話をした」という意味になり、just が「〜だけのために」という限定を加えています。クレアの You lied just to make me feel bad? も、この形の疑問文です。
部品に分けると、make・feel・bad をそれぞれ入れ替えて表現を広げられることが見えてきます。
まとめ|嫌な思いをさせられたと感じたとき、英語で何と言う?
make me feel bad は、自分が嫌な気持ちや罪悪感を抱くことを表す表現です。make + 人 + 原形という形なので、feel の後ろの形容詞を入れ替えて、別の気持ちも言い表せます。
just to を添えると、相手の意図を問い詰める言い方になり、否定形の I didn’t mean to make you feel bad. にすると、弁明や謝罪の一言になります。責める側にも弁明する側にも回れる、幅のある表現と言えます。
クレアの一言は、嘘をつかれたことへの疑いを、just to という短い語で目的の一点に絞って問う言い方でした。意図を確かめたい場面にも、そのつもりがなかったと伝えたい場面にも、そのまま使える形です。


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