「pay tribute」の意味と使い方|『モダンファミリー』S08E17で学ぶ英会話

「pay tribute」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

亡くなった存在への思いや、世話になった人への感謝は、目に見えません。その見えない気持ちを、言葉や行動の形にして差し出すことを、英語は「払う」という動詞で言い表します。

その表現である「pay tribute」を、『モダンファミリー』シーズン8第17話の前半、キャメロンが遺灰を裏庭に埋めようとミッチェルに持ちかける場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「pay tribute」の意味とニュアンス

pay tribute
意味:敬意を表す、追悼の気持ちを表す、功績をたたえる

pay tribute は、亡くなった人や大切な存在、功績のあった人に、敬意や感謝の気持ちを表すときの言い方です。pay は「払う」、tribute は「敬意や感謝のしるし」を意味する名詞で、直訳すると「敬意のしるしを払う」になります。

敬意を向ける相手は、pay tribute to ~ の形で示すのが基本です。亡くなった人をしのぶ式典でも、受賞者の功績をたたえるスピーチでも、長年の貢献に感謝を述べる場面でも、同じ形が使えます。相手が文脈から明らかなときは、to 以下を省いて pay tribute だけで言い切ることもできます。ドラマの台詞は、後者の形です。

過去形は paid tribute です。pay は不規則に変化する動詞なので、payed ではなく paid になります。基本の形では tribute に冠詞を付けず、pay tribute のひとかたまりで覚えておくと崩れません。形容詞を添えるときは、pay a moving tribute to ~ のように a が付きます。

日本語にするときは、相手と場面に合わせて「しのぶ」「敬意を表する」「たたえる」と訳し分けます。亡くなった存在が相手なら「しのぶ」「弔う」、功績のある人なら「たたえる」が収まりやすく、「敬意を払う」だけだと、気持ちの中身まで伝わりません。

【ここがポイント!】

  • 「pay tribute」の核は、敬意や感謝を言葉や行動の形にして示すこと
  • 相手は pay tribute to ~ で示し、文脈から分かるときは to 以下を省ける
  • 追悼にも、功績をたたえる場面にも使える

『モダンファミリー』S08E17のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ミッチェルとキャメロンが言葉を交わす場面です。キャメロンは、ミッチェルのお父さんのところから帰ったあとに、ペットの豚の遺灰を裏庭に埋めようと提案します。理由を尋ねられると、キャメロンは「ピッグムーン」という名前を口にします。「pay tribute」は、キャメロンの最初のひと言の終わりに入っています。

Cameron: You know, I was thinking tonight maybe we could bury the ashes in the back yard after we get back from your dad’s. It’s a perfect night to pay tribute.
(ねえ、今夜、君のお父さんのところから帰ったら、裏庭に遺灰を埋めようかなと思ってたんだ。しのぶのにぴったりの夜だよ。)

Mitchell: W-why?
(な、なんで?)

Cameron: The Pig Moon.
(ピッグムーンだよ。)

Mitchell: I’m sorry? One more time.
(ごめん、何だって? もう一度言って。)

Cameron: The Pig Moon. Every 18 years, the moon takes on a pink hue, and it aligns with Orion.
(ピッグムーンだよ。18年に一度、月がピンク色を帯びて、オリオン座と並ぶんだ。)

Modern Family Season8 Episode17 (Pig Moon Rising)

シーン解説と心理考察

キャメロンの話し方は、断定を避けた控えめな持ちかけ方です。I was thinking と過去進行形にして、maybe we could を重ねることで、「こうしよう」と決めつけず、「こんなのはどうだろう」と相手の様子をうかがう形になっています。You know, は、話を切り出すときの間をつなぐ言葉です。

bury the ashes in the back yard は「遺灰を裏庭に埋める」、after we get back from your dad’s は「君のお父さんのところから帰ったら」です。after のあとは、まだ起きていない先のことでも get back と現在形を使います。your dad’s は、your dad’s house のように、所有格のあとの名詞を省いた形で、「君のお父さんのところ」を指しています。

その直後の It’s a perfect night to pay tribute. が、このフレーズが入っている一文です。a perfect night to + 動詞は、「〜するのにぴったりの夜」という言い方で、night の中身を to 以下が説明します。キャメロンは遺灰の話を先に出しているので、誰をしのぶのかは、to 以下を足さなくても通じます。

ミッチェルの W-why? は、理由を尋ねる短い一言です。キャメロンは、その問いに「ピッグムーン」と名前だけを返します。ミッチェルが I’m sorry? One more time. と言い直しを求めると、キャメロンは同じ名前をもう一度言い、続けて Every 18 years と周期を、the moon takes on a pink hue と月の色を、it aligns with Orion と並び方を、一つずつ足していきます。take on は「〜を帯びる」、hue は「色合い」、align with は「〜と一直線に並ぶ」という意味です。

会話の運びを順に見ると、提案、理由の問い、名前の返答、聞き返し、説明の追加、という流れになっています。理由の説明は、名前だけの一言から、周期、色、並びと、一段ずつ具体的になっていきます。しのぶという目的を先に置き、その理由をあとから足していく話し方が、この場面の骨組みです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

pay と tribute を分けて、一つずつ頭に置いてみましょう。pay は「払う」、tribute は「敬意や感謝のしるし」です。感謝や尊敬は目に見えませんが、言葉やスピーチ、花を供える行動という形にして、相手に差し出すことができます。その差し出す動きを、お金を払う動作になぞらえているのが、pay tribute です。

キャメロンの台詞で言えば、a perfect night to のあとに pay tribute が続いています。「しのぶのにぴったりの夜」と日本語でも一息に言えるので、to pay tribute までをかたまりにして口に出すと、使う位置まで一緒に身につきます。

形は、pay tribute to + 相手、と覚えます。to のあとに人や物が来て、「〜に敬意を表する」になります。ドラマの台詞のように to 以下が省かれた形は、相手が文脈から決まっているときの短縮だと考えておけば、どちらの形に出会っても迷いません。

例文で覚える「pay tribute」

ニュース、学校行事、スピーチと、場面の違う3つの文で使い方を確かめます。

The mayor paid tribute to the firefighters who saved the building.
(市長は、その建物を救った消防士たちに敬意を表しました。)
公の場で功績をたたえる場面です。過去形は paid で、to のあとに敬意を向ける相手を置いています。

A: How should we thank Ms. Lee after thirty years of teaching?
B: Let’s pay tribute to her at the school party.
(A:30年教えてくれたリー先生に、どうお礼をしようか。)
(B:学校のパーティーで先生に敬意を表そうよ。)
退職する人への感謝を話し合う場面です。Let’s のあとは動詞の原形なので、pay tribute がそのまま入ります。

In her speech, she paid tribute to everyone who had helped the team.
(スピーチの中で、彼女はチームを助けてくれたすべての人に敬意を表しました。)
スピーチで感謝を述べる場面です。everyone のように、人を広くまとめて相手に置くこともできます。

あわせて覚えたい関連表現

honor someone
(人に敬意を表す、たたえる)
honor は動詞1語で、「敬う、栄誉を与える」ことを広く表します。pay tribute が敬意を示す行為そのものを指すのに対し、honor は相手を直接目的語に取って、tribute のような名詞を介さずに言い切れます。

pay one’s respects
(弔意を表す、挨拶に伺う)
pay one’s respects は、敬意を示すために相手のもとへ出向く行為を指します。pay tribute が言葉や行動で敬意を表すことに重点があるのに対し、こちらは出向いて挨拶をするという動きが中心です。

commemorate
(記念する、追悼する)
commemorate は、出来事や人物を式典や記念碑などの形で記念する動詞です。pay tribute が人に向けて敬意を示す言い方なのに対し、commemorate は出来事を記念する意味にも広がります。

Note|to が2つ現れる文の読み方。a night to pay tribute の to と pay tribute to の to

pay tribute を含む文には、to が2か所に現れることがあります。形は同じ to でも、役割が違います。位置ごとに見分けておくと、文の組み立てが読み取りやすくなります。

ドラマの台詞 It’s a perfect night to pay tribute. の to は、動詞 pay の前に置く不定詞の to です。night を後ろから説明して、「しのぶのにぴったりの夜」という意味をつくります。a good time to talk、a perfect day to start のように、時間や日を表す名詞のあとに置く形と同じ仕組みです。

一方、pay tribute to ~ の to は前置詞で、敬意を向ける相手を導きます。後ろには名詞が来るので、to the firefighters、to her のように、人や物の名前が続きます。

2つの to が同じ文に並ぶと、It’s a perfect night to pay tribute to our grandfather. となります。前の to は不定詞で「〜するための」、後ろの to は前置詞で「〜に対して」です。ドラマの台詞では、後ろの to 以下が省かれて、pay tribute で文が終わっています。

見分けるときは、to の直後に動詞が来るのか、名詞が来るのかを見ます。動詞なら不定詞、名詞なら前置詞と決めておけば、訳し方も「〜する」か「〜に対して」かに自然と分かれます。

まとめ|敬意を形にして差し出す、to の前後まで押さえる

pay tribute は、亡くなった人や大切な存在、功績のあった人に、敬意や感謝の気持ちを表す表現です。相手は pay tribute to ~ で示し、文脈から分かるときは to 以下を省くこともできます。

キャメロンは、遺灰を裏庭に埋めようと持ちかけたあと、It’s a perfect night to pay tribute. と続けました。ミッチェルに理由を尋ねられ、聞き返されても、ピッグムーンの周期と月の色を重ねて説明を足しています。a perfect night to + 動詞の形と、省かれた to 以下の使い方が、この一言に詰まっています。

追悼の場面でも、感謝を伝えるスピーチでも、相手を to のあとに置くだけで形が整います。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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