海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン2 第2話に登場する、同居人にそれとなく席を外してもらうときの言い方です。デートの相手が来ると知ったシェルドンに、レナードがアパートを空けてほしいと頼み込む場面には、遠回しな頼み方と、それをことごとく文字通りに受け取るシェルドンとのすれ違いが描かれています。
「make yourself scarce」という婉曲表現から見ていきます。
遠回しな頼み方と、文字通りに受け取る返し
デートの支度を終えたレナードが、ゲーム好きなシェルドンにアパートを空けてほしいと切り出します。
Leonard: Alright, alright. Well, uh, nevertheless, I have one now and I would appreciate it if you would, you know, make yourself scarce.
(わかった、わかったよ。それでも、今は相手がいるんだ。だから、その、悪いけど席を外してくれないか。)Sheldon: Leonard, I am a published theoretical physicist with two doctorates and an IQ which can’t be accurately measured by normal tests, how much scarcer could I be?
(レナード、僕は2つの博士号を持ち、通常の検査では正確に測定できないIQを誇る、論文発表済みの理論物理学者だ。これ以上、僕が希少になりようがあるかい?)TBBT Season2 Episode2 (The Codpiece Topology)
I would appreciate it if you would 〜 は、「〜してもらえるとありがたいんだけど」と、依頼を柔らかく包む言い方です。命令にも懇願にもならない、程よい距離感を保てる型と言えます。続く make yourself scarce は「席を外す」「姿を消す」という婉曲表現ですが、scarce はもともと「希少な、数が少ない」という意味の形容詞です。シェルドンはこれを字義通りに解釈し、自分がいかに希少な存在かという自慢話にすり替えてしまいます。
婉曲表現が通じず、直接的な言い方へ切り替わる流れ
思うように伝わらないレナードは、言い方を変えて要求をはっきりさせていきます。
Leonard: You know what I mean, could you just give us a little privacy?
(そういう意味じゃなくて、ちょっとだけ二人にしてもらえないかな?)Sheldon: You want me to leave the apartment?
(アパートから出て行けということか?)Leonard: Yes.
(そうだよ。)Sheldon: You mean just go someplace else and be… someplace else?
(つまり、どこか別の場所へ行って……別の場所にいろということか?)Leonard: Yes.
(そうだよ。)Sheldon: Well, why should I leave, this is my apartment too.
(なぜ僕が出て行かなきゃならないんだ、ここは僕のアパートでもあるのに。)Leonard: I know it is, and if science ever discovers a second member of your species and you two would like some privacy I would be more than happy to get out of your way.
(わかってるよ。もし科学が君の同族を発見して、二人きりになりたいって言うなら、僕も喜んで席を外すからさ。)Sheldon: Well alright then.
(まあ、いいだろう。)TBBT Season2 Episode2 (The Codpiece Topology)
could you just give us a little privacy? は、「少しだけ二人にしてもらえない?」と、より直接的でありながら角の立たない頼み方です。婉曲表現が通じないと分かると、レナードは leave the apartment、go someplace else と具体的な行動を一つずつ言葉にせざるを得なくなります。more than happy to 〜 は「喜んで〜する」という前向きな申し出の型で、レナードは皮肉交じりにこの表現を使い、ようやくシェルドンを納得させています。
まとめ|伝わらない婉曲表現と、伝わるまでの言い換え
make yourself scarce、give us a little privacy、more than happy to。同居人に席を外してほしいときの婉曲な頼み方と、それが伝わらないときに一段ずつ直接的になっていく言い換えの流れが、この場面には表れています。相手に応じて表現を調整していく過程が見どころです。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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