海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン9 第19話から、人に見せたくない部分を打ち明ける英語を取り上げます。シェルドンがエイミーを貸倉庫へ案内し、これまで持っていたものをすべてしまい込んできたことを明かす場面が舞台です。
見せたくないものを見せるときほど、言葉選びは難しくなるものです。think less of meを中心に、打ち明ける側と受け止める側の英語を順番に見ていきましょう。
「Welcome to my Fortress of Shame」見せて打ち明ける
貸倉庫の前で、エイミーはなぜ借りているのか、いつからなのかと尋ねますが、シェルドンは Just wait.(いいから待って)と繰り返すばかり。説明を後回しにする短い定型が3回続きます。エイミーがコンピュータを持ちましょうかと申し出た直後のやり取りです。
Sheldon: Just wait. You know what? Actually, yes, thank you. Welcome to my Fortress of Shame.
(いいから待って。あ、いや、その、実は、うん、ありがとう。ようこそ、僕の恥の砦へ。)Amy: I’m sorry. What, what am I looking at?
(ごめんなさい。わ、私は何を見せられているの?)Sheldon: It’s basically everything I’ve ever owned. Um, every book, every tee shirt, every piece of broken electronics. Just all of it.
(要するに、僕がこれまで持っていたものすべてだ。えっと、本も、Tシャツも、壊れた電子機器も全部。とにかく、その全部だよ。)TBBT Season9 Episode19
Welcome to my ~ は、場所へ迎え入れるときの導入の言い方です。「恥の砦」と自分で名づけるところから、覚悟して見せようとしていることが読み取れます。
What am I looking at? は、目の前のものがすぐには呑み込めないときの問いです。答えのeverything I’ve ever ownedは、関係詞を省いて「これまで持っていたものすべて」と一息で言う形です。
「think less of me」評価が下がることを恐れる
場面は倉庫の中へ。松ぼっくりの箱を見つけたエイミーは、why do you feel you need to ~?(どうして〜する必要があると感じるの?)という形で、取っておく理由を尋ねます。
シェルドンは I’d like to say it’s ~, but ~(〜と言いたいところだけど)の型で、捨てようとするたびに耳鳴りがして落ち着かなくなると明かします。たとえがネズミや恐竜にまで膨らみかけ、エイミーが割って入った先の一言がこちらです。
Sheldon: It ends with dinosaurs. I’m sorry if you think less of me.
(最後は恐竜で終わるんだ。これで僕を低く見るようになったなら、申し訳ない。)Amy: I don’t.
(見ないわ。)Sheldon: Really? ‘Cause every time I come in here, I think less of me.
(本当に? だって僕は、ここに来るたびに自分を低く見てるからね。)TBBT Season9 Episode19
think less of ~ は「〜を(それまでより)低く評価する、見損なう」という言い方です。同じ表現が、相手からの評価(you think less of me)と自分への評価(I think less of me)の両方に使われているのが、この場面の見どころです。
I’m sorry if ~ は、相手がそう受け取ったかもしれないと仮定して、先回りで断りを入れる形です。if節でぼかすことで、決めつけずに気遣いを差し出せます。
エイミーの返事はI don’t.の2語だけ。後ろを繰り返さない省略の返しで、短いぶん迷いのなさが伝わってきます。
「It’s not a contest」相手も自分の例を返す
言葉で否定するだけでは終わらせないのが、この場面のエイミーです。自分にも同じような部分があると明かして、同じ側に立ってみせます。
Amy: It’s okay, Sheldon. You know, I’ve saved a lot of weird things, too.
(大丈夫よ、シェルドン。ほら、私だって変なものをたくさん取ってあるもの。)Sheldon: Like what?
(例えば?)Amy: Well, um, did you know I have a microscope slide with a little bit of tissue from the first brain I ever dissected?
(そうね、ええと、私が初めて解剖した脳の組織をほんの少し載せた顕微鏡のスライドを持ってるって、知ってた?)Sheldon: I have an old teddy bear I secretly wiped my nose on for years.
(僕は、何年もこっそり鼻を拭いてきた古いテディベアを持ってるよ。)Amy: It’s not a contest.
(張り合いっこじゃないのよ。)TBBT Season9 Episode19
文末のtooが、この返しの核になっています。ひとりだけではない、と伝えるには、自分の例をひとつ差し出すのが早いという受け止め方です。
Like what?(例えば?)は、具体例を求める最小限の問い返しで、相手に話の主導権を返せます。
そして例の出し合いが張り合いめいてきた瞬間の It’s not a contest.(張り合いっこじゃない)が、流れを収める一言として効いています。
まとめ|打ち明ける言葉と受け止める言葉はセットで
今回は、評価が下がる不安を言葉にするthink less of me、先回りで断りを入れるI’m sorry if ~、そして自分の例を差し出して受け止めるtooの返しを見てきました。打ち明ける側と受け止める側の言葉を対で覚えておくと、どちらの立場になっても使えます。
『ビッグバン★セオリー』の世界を、これからも一緒にのぞいていきましょう。
同じエピソードのやり取りは、他のコラムやフレーズ記事からも違う角度で楽しめます。


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