海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン5 第1話に登場する、突き放し気味の励まし方です。気分が乗らないレナードのためにシェルドンが助っ人を呼び、その母から素っ気ない助言をもらう場面や、ペイントボールの騒動が一段落したあとにハワードがシェルドンへ声をかける場面が描かれています。
そっけない一言が、どんな形で相手の背中を押すのか見ていきます。
気分が乗らないと伝える言い方と、力になろうとする申し出
ペイントボールの支度中、レナードは気乗りしない様子を見せます。
Leonard: I’m not in the mood, Sheldon.
(シェルドン、今はそんな気分じゃないんだ。)TBBT Season5 Episode1 (The Skank Reflex Analysis)
I’m not in the mood. は、気分が乗らないことをそのまま伝える、飾らない言い方です。多くを語らない一言に、レナードの疲れが表れています。
これを聞いたシェルドンは、思いがけない行動に出ます。
Sheldon: Oh, there you are. Leonard, I know you’re upset about recent events, and I have someone here to help.
(ああ、そこにいたか。レナード、最近の出来事で君が動揺しているのは分かっている。それで、力になってくれる人をここに連れてきた。)TBBT Season5 Episode1 (The Skank Reflex Analysis)
I have someone here to help. は、相手のために誰かを用意してきたことを伝える申し出の言い方です。シェルドンなりに気遣った結果ではあるものの、本人の同意を取らずに事を進めているところが、次のやり取りへの伏線になっています。
「Buck up」がもたらす、そっけない励まし
シェルドンが呼んだ相手は、レナードの母でした。
Dr Hofstadter: Yes. Buck up.
(ええ。しっかりしなさい。)Leonard: Excuse me. You’re a world-renowned expert in parenting and child development, and all you’ve got is buck up?
(ちょっと待ってよ。母さんは子育てと発達心理学の世界的権威なんだろう? それで、しっかりしなさいだけ?)Dr Hofstadter: Sorry. Buck up, sissy pants.
(悪いわね。しっかりしなさい、弱虫さん。)Leonard: Thanks, Mother. I feel much better.
(どうも、母さん。おかげでずいぶん気が楽になったよ。)TBBT Season5 Episode1 (The Skank Reflex Analysis)
Buck up. は、感情に寄り添うことなく、気持ちを切り替えさせる短い一言です。世界的な専門家であるはずの母から返ってきたのがこの一言だったことに、レナードは拍子抜けしています。Thanks, Mother. I feel much better. は、皮肉交じりに区切りをつける返し方で、本心とは裏腹な言葉選びが見どころです。
「Let it go」に見る、あっさりした声かけ
ペイントボールの反乱騒動が一段落したあと、なおも不満を口にしていたシェルドンに、ハワードは声をかけます。
Howard: Let it go, Sheldon. I’ll get you a Jamba Juice on the way home.
(もう気にするなって、シェルドン。帰りにジャンバジュース奢ってやるからさ。)TBBT Season5 Episode1 (The Skank Reflex Analysis)
Let it go. は、こだわりを手放させる声かけです。深刻な説得ではなく、ちょっとしたご褒美とセットで気持ちを切り替えさせるところに、友人同士の気安さが表れています。世界的専門家であるレナードの母が使った Buck up. と同じく、感情を長々と分析するのではなく、短い一言でその場を収めようとする点も共通しています。突き放しているようでいて、その裏には相手を気にかける気持ちが見え隠れする言い方です。
まとめ|そっけなさの中にも、相手を思う気持ちが見える
気分が乗らないと伝える言い方から、そっけない励ましの言葉まで見てきました。感情に寄り添いすぎない声かけにも、それぞれの形で相手を思う気持ちが表れています。
『ビッグバン★セオリー』が描く会話の機微を、これからも味わっていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも取り上げています。


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