海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第16話に登場する、招かれていない場にうっかり居合わせてしまったときの気遣いの言葉です。共同アパートに先約のプリヤがいると知らずに立ち寄ったペニーが、その場の空気を読んで恐縮する様子から一連のやり取りが始まります。
恐縮する側の言い方と、それを打ち消す側の言い方を順に見ていきます。
「I don’t want to impose」に見る、恐縮する客の言い方
ピザの匂いに誘われて共同アパートに顔を出したペニーは、そこにプリヤがいることに気づき、こう詫びます。
Penny: Oh, yes. Hi, hi. I’m sorry. I didn’t know you had company. I don’t want to impose.
(ええ、そうそう。どうも、どうも。ごめんなさい。お客さんが来てるって知らなかったの。押しかけるつもりはないから。)
TBBT Season4 Episode16 (The Cohabitation Formulation)
I don’t want to impose(押しかけるつもりはない、迷惑をかけたくない)は、招かれていない可能性のある場に自分がいることに気づいたとき、恐縮しながら身を引こうとする定型句です。I didn’t know you had company.(お客さんが来てるって知らなかった)という一言も、先約の存在を知らずに来てしまったという事情をまず説明する言い方として押さえておきたいところです。
「It’s not an imposition」に見る、遠慮を打ち消す歓迎の言い方
ペニーの恐縮に対し、シェルドンは動物の共生関係を持ち出しながらこう応じます。
Sheldon: No, no. It’s not an imposition. At this point, in our ecosystem, you are akin to the plover, a small scavenging bird that eats extra food from between the teeth of crocodiles.
(いや、いや。迷惑なんかじゃない。今の時点で、僕らの生態系の中では、君はプローバー鳥のようなものだ。ワニの歯の間に残った余分な食べ物を食べる、小さな腐肉食の鳥だよ。)Penny: If I had more than a box of baking soda in my refrigerator, I wouldn’t have to take that.
(うちの冷蔵庫に重曹の箱以上のものがあれば、そんなふうに言われずに済むのに。)
TBBT Season4 Episode16 (The Cohabitation Formulation)
It’s not an imposition(迷惑ではない)は、相手の恐縮をそのまま打ち消す定型的な返し方です。シェルドンはそこで終わらせず、akin to the plover(プローバー鳥のようなもの)というワニと鳥の共生関係のたとえを持ち出し、歓迎の意思を比喩で裏づけています。もっともペニーの側は、その比喩を素直な歓迎の言葉としては受け取らず、皮肉交じりに切り返しています。歓迎する側の言葉が必ずしもそのまま好意として響くとは限らないところに、このやり取りらしいおかしみがあります。
まとめ|恐縮と歓迎がすれ違う言葉のやり取り
I don’t want to impose、I didn’t know you had company、It’s not an imposition。招かれていない可能性のある場での恐縮の言い方と、それを打ち消す歓迎の言い方を見てきました。相手を気遣う定型句が用意されている一方で、それがそのまま素直に受け取られるとは限らないというすれ違いも、あわせて描かれている場面です。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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