「we have to set some boundaries」に見る、好意が過ぎる相手に線を引く英語|『ビッグバン★セオリー』S09E20で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「we have to set some boundaries」に見る、好意が過ぎる相手に線を引く英語|『ビッグバン★セオリー』S09E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は、『ビッグバン★セオリー』シーズン9 エピソード20から、好意が過ぎる相手に線を引く英語を取り上げます。赤ん坊の誕生を控えたハワードとバーナデットの周りで、親友ラージの世話焼きが少しずつ度を越えていきます。

相手に悪気がないだけに、距離の取り直しは切り出しにくいものです。鍵になるset some boundariesを軸に、言われた側の受け方まで含めて見ていきましょう。

目次

「rein it in」少し抑えてほしいと感じたら

まずは、ハワードとバーナデットが二人で話す場面です。ラージの車が着いたのを見て、ハワードが切り出します。

Howard: Raj just pulled up. I’m gonna say something to him.
(ラージが来た。俺はあいつに一言言ってやる。)

Bernadette: Leave it alone. He means well.
(放っておきなさい。悪気はないんだから。)

Howard: So you don’t think he needs to rein it in a little?
(じゃあ、あいつは少し控える必要があるとは思わないのか?)

TBBT Season9 Episode20

mean well は「悪気はない・善意でやっている」。やりすぎた行動をかばうときによく出てくる言い方です。

rein it in のreinは手綱を指す語で、そこから「抑える・自制する」という意味で使われます。勢いのつきすぎた人を少し落ち着かせたい場面に合う表現です。

ハワードはさらに、まるで自分の子どもみたいに振る舞っているのが気にならないのかと重ねます。それでもバーナデットは He’s just trying to be supportive.(支えになろうとしているだけよ)と受け流し、ハワードの over-the-top(やりすぎの)という言葉にも首を縦に振りません。

「set some boundaries」相手を立ててから線を引く

同じエピソードの別の場面で、二人はラージ本人と向き合います。ハワードはまず、相手を立てるところから始めます。

Howard: Look, Raj, you’re my best friend in the world and I really appreciate your enthusiasm about the baby.
(なあ、ラージ、お前は世界一の親友だし、赤ん坊のことをそこまで喜んでくれて本当に感謝してる。)

Raj: Please, my pleasure.
(やめてよ、こっちこそ嬉しいんだから。)

Bernadette: And, of course, Howie and I both want you to be a part of all this.
(それにもちろん、ハウイーも私も、あなたにはこの全部に関わってほしいと思ってるの。)

Howard: But we have to set some boundaries.
(ただ、いくつか線を引く必要があるんだ。)

TBBT Season9 Episode20

set boundaries は、boundary(境界線)をsetする(設ける)組み合わせで、人間関係では「関わり方の線引きをする」意味で広く使われるとされています。

順番にも注目です。親友だと相手を立て、I really appreciate ~(〜には本当に感謝している)と伝え、関わってほしい気持ちを認めたうえで、Butから本題に入ります。言いにくい話ほど前置きが厚くなる組み立てです。

意味が分からないと戸惑うラージに、ハワードは、この子を持つのは三人ではなく二人だ、と続けます。理由を短く言い切る一言です。

「I overstepped my bounds」出過ぎたことを認める側の英語

ハワードが理解への礼を伝えると、ラージは I’ll give you guys some space.(少し距離を置くよ)と応じます。give someone some space は「そっとしておく・距離を取る」という定番の言い回しです。

ラージは手伝いの申し出も断り、呼び止めるバーナデットに Let me leave with my dignity.(尊厳を保ったまま去らせてくれ)と返します。Let me ~ は「〜させてほしい」と頼む形です。

同じエピソードの後の場面では、謝罪を受けたラージがこう答えます。

Raj: I appreciate the apology, but it’s really not necessary. I overstepped my bounds.
(謝ってくれるのはありがたいけど、本当に必要ないんだ。僕が出過ぎた真似をしたんだから。)

Howard: No, Raj, you’ve been great. I just, I need to start doing my part around here.
(いや、ラージ、お前はよくやってくれたよ。ただ、俺がこの家で自分の役割を果たし始めなきゃいけないんだ。)

TBBT Season9 Episode20

overstep one’s bounds は「領分を踏み越える・出過ぎたことをする」。boundsもboundaryと同じく境界を表す語で、線を引く側のset boundariesと対にして覚えられます。

do one’s part は「自分の役割を果たす」。踏み越えた側が自分から非を認め、線を引いた側が相手の働きをたたえる。角の立たない着地と言えます。

まとめ|線を引く英語と、受け止める英語

今回は、rein it inやmean wellから、set some boundaries、give someone some space、overstep one’s boundsまで、関わり方の線引きをめぐる表現を見てきました。相手を立てる前置きとセットで使われている点が、実際の会話への手がかりになります。

言いにくい話題の切り出し方と受け止め方が、三人のやりとりから見えてきます。

同じエピソードのやりとりは、フレーズ記事やエピソードまとめ記事からもたどれます。

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