海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第13話から、盛り上がる二人の会話に入りきれないときのやり取りを取り上げます。科学フェアの実験を再現して楽しむレナードとエイミーのそばで、ペニーが気をつかわれる側に回る場面です。
気づかいの言葉をどう受け止め、どう返せば場の空気を壊さずに済むのか。ペニーの言葉選びを中心に、場面の順に読んでいきます。
「here comes math」と「Let’s do something we can all enjoy」
ペニーが部屋に入ってくると、レナードとエイミーが実験の準備をしています。エイミーがまた来ていることに、ペニーはこう反応します。
Penny: Oh, Amy, you’re here… again.
(あら、エイミー、来てたんだ…また。)TBBT Season11 Episode13
文末に again を間を空けて添えるだけで、「また?」という驚きや含みが伝わります。二人は中学や高校の科学フェアで作った作品を再現していると説明し、次の実験や波の計算の話で盛り上がっていきます。
Penny: Wow, I didn’t think anything could top last night’s spelling bee, but here comes math.
(うわ、昨日の夜のスペリング大会を超えるものなんてないと思ってたけど、次は数学なのね。)Leonard: I’m sorry, we-we don’t have to do more experiments. Let’s do something we can all enjoy.
(ごめん、べ、別にもっと実験しなくてもいいんだ。みんなで楽しめることをしよう。)Amy: Hey, uh, you want to watch that show you like where people want to buy a house and then they do?
(ねえ、あなたが好きなあの番組を見る?家を買いたい人たちが、本当に買う番組。)TBBT Season11 Episode13
here comes ~ は「次は〜のお出ましだ」と、来るものを迎える表現です。ここでは歓迎ではなく、ついていけない話題が続くことへの皮肉になっています。
レナードの we don’t have to ~ は「〜しなくてもいい」と、自分たちの予定を引っ込める一言です。続く Let’s do something we can all enjoy. はallが要で、「自分たちだけでなく、ペニーも含めた全員で」という気づかいが込められています。エイミーも、ペニーの好きな番組を提案して歩み寄ります。
「you guys do your experiments」で一歩引く
二人から気をつかわれたペニーは、提案を受けずにこう返します。
Penny: No, no, you guys do your experiments. I’ll go pick up dinner.
(ううん、いいの、二人は実験やってて。私は夕食を買ってくる。)Leonard: Are you sure?
(本当にいいの?)Penny: Yeah, you’re having science fun, and I don’t want to interfere, or watch you.
(うん、二人は科学で楽しんでるんだし、邪魔したくないの。見てるのもね。)TBBT Season11 Episode13
you guys do your ~ は「あなたたちは〜を続けて」と、相手の予定を優先させる言い方です。断るだけでなく、I’ll go pick up dinner.と自分の用事を示すことで、輪から外れる理由がはっきりします。
Are you sure? は、気づかいを断られたときに一度だけ確認する返しです。それに対するペニーの I don’t want to interfere は「邪魔したくない」という素直な言葉で、最後のor watch youが冗談の落ちになっています。本音を言いつつ、笑いで締めて重くしない返し方と言えます。
後の場面で、ペニーは夕食を持たずに部屋へ戻ってきます。
Leonard: Thought you were getting us dinner.
(夕食を買いに行ったんじゃなかったの?)Penny: Sorry. I had to stop at Sheldon’s and help him solve string theory.
(ごめん。シェルドンのところに寄って、ひも理論を解くのを手伝わなきゃいけなくて。)Amy: What?
(何ですって?)Penny: Yeah, turns out the answer’s knots.
(そう、答えは結び目だったみたい。)TBBT Season11 Episode13
Thought you were ~ing は主語のIを省いた形で、「〜するはずじゃなかった?」と予定との違いを軽く突く言い方です。turns out ~ は「結果的に〜だった」と分かったことを報告するときに使います。レナードが4次元より上では結び目はできないと返しても、ペニーは考え方次第で可能だと切り返して話を締めくくります。
まとめ|気づかいを受け止めて一歩引く
今回は、here comes ~の皮肉、Let’s do something we can all enjoy.という気づかい、you guys do your ~とI don’t want to interfereで一歩引く返しを見てきました。気づかいを無にせず相手の楽しみも守る返し方が身につくと、輪の外の気まずさを言葉でやわらげられます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話から、場面に合った英語を一緒に拾っていきましょう。
この回のほかのコラムやフレーズ記事では、シェルドンたちの別の会話も扱っています。


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