海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン6 第21話に登場する、打ち切りになったお気に入り番組への未練を、電話でまくし立てるやりとりです。シェルドンがテレビ局に抗議の電話をかけ、空回りした末に、最後は脚本家本人にまで撤回を訴えるという、一連の抗議の流れが描かれています。
成敗してやるという息巻きの言い方から、担当者本人を特定して切り出す皮肉交じりの一言まで、順番に見ていきます。
「give them what for」と「we need to uncancel it immediately」に見る、抗議の息巻き方
お気に入りのSFドラマ「Alphas」がシーズン3を作られないまま打ち切りになったと知ったシェルドンは、テレビ局への抗議を宣言します。
Sheldon: I’m going to get the number of the SyFy Channel and give them what for.
(SyFyチャンネルの電話番号を突き止めて、きっちり思い知らせてやる。)TBBT Season6 Episode21 (The Closure Alternative)
give someone what for は、相手を厳しく叱りつける、成敗してやるという意味の口語表現です。堅い言葉遣いを好むシェルドンの口から飛び出すことで、本気度の高さが伝わってきます。日常のちょっとした苛立ちを大げさに宣言する場面でも使える、勢いのある言い回しです。
そして実際にテレビ局へ電話をかけたシェルドンは、契約や業務連絡のようなかしこまった調子でまくし立てます。
Sheldon: Hello, SyFy Network? Yeah, this is your vice president of programming. Now, we have made a horrible mistake regarding Alphas. Yeah, we need to uncancel it immediately.
(もしもし、SyFyネットワークですか? ああ、こちらは編成担当の副社長だ。実は「Alphas」について、とんでもない過ちを犯してしまってね。そう、直ちに打ち切りを撤回する必要がある。)TBBT Season6 Episode21 (The Closure Alternative)
uncancel は、cancel(打ち切る)に否定の接頭辞 un- を付けた、辞書には載っていない即興の単語です。we need to uncancel it immediately という業務調の言い切り方には、社内の緊急案件を報告するような切迫感があります。編成担当の副社長を名乗ってまで撤回を迫るところに、引き下がらない粘り強さが表れている場面です。immediately を文末近くに置くことで、猶予のなさを強調する語順になっている点も見どころです。
「is this the ~ who wrote ~?」と「no wonder you got cancelled」に見る、脚本家本人への電話
抗議電話がことごとく空振りに終わった後、シェルドンは最終話を書いた脚本家本人に直接電話をかけます。
Sheldon: Uh, is this the Bruce Miller who wrote the season finale of Alphas?
(ええと、「Alphas」のシーズン最終話を書いたブルース・ミラーさんでしょうか?)TBBT Season6 Episode21 (The Closure Alternative)
Is this the ~ who wrote ~? は、相手の氏名と実績を挙げて本人かどうかを確かめる、担当者を特定する切り出し方です。単に名前を尋ねるよりも、相手の仕事内容まで添えることで、どれだけ本気で用件を持ちかけているかが伝わってきます。
結末の説明を一通り聞いたシェルドンが、電話の最後に放つ一言も見どころです。
Sheldon: No wonder you got cancelled. Bye.
(どうりで打ち切りになるわけだ。それでは。)TBBT Season6 Episode21 (The Closure Alternative)
No wonder ~ は「どうりで〜なわけだ」と、聞いた話に納得がいったことを示す言い方です。相手の説明に付き合った末に、皮肉交じりの一言でさっと電話を切る流れに、容赦のなさが表れています。相手の話を最後まで聞いてから返す一言だからこそ、皮肉としての効き目が増している場面です。
まとめ|抗議の言葉は、かしこまった言い回しほど手強い
give them what for という息巻きの言い方、we need to uncancel it immediately という業務調の要求、is this the ~ who wrote ~? という担当者の特定の仕方まで見てきました。かしこまった言い回しほど、相手を逃さず問い詰める力を持つことが伝わってきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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