「make it awkward」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E04で学ぶ英会話

「make it awkward」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

仲のいいカップルの予定に、自分がうっかり居合わせてしまって、なんとなく場の空気が固くなる。そんな気まずさ、思い当たることはありませんか。

そんなときにぴったりの「make it awkward」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第4話の冒頭近く、玄関先でレナードがペニーに、シェルドンたちのデートを避けて帰ってきた理由を説明するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「make it awkward」の意味とニュアンス

make it awkward
意味:(自分の存在や言動で)その場の空気を気まずくする

awkward は「ぎこちない」「きまり悪い」という、場の居心地の悪さを表す形容詞です。これに make を組み合わせた make it awkward は、「make + 目的語 + 形容詞」という形で「〜を気まずい状態にする」という意味になります。

ここでの it は、特定の物ではなく、その場の空気や状況をぼんやりと指しています。誰かが加わったことで生まれる居心地の悪さ、あるいは自分の失言で生じてしまった微妙な空気。そうした「気まずさ」を作り出す行為そのものを指す、会話で広く使われる言い回しです。

否定形の Don’t make it awkward(気まずくしないで)や、過去形の made it awkward(気まずくした)といった形でも頻繁に登場します。日常のちょっとした空気の変化を言葉にできる、覚えておくと便利な表現です。

【ここがポイント!】

  • 核は「make(作る)+ awkward(気まずさ)」で、気まずい空気を生み出すイメージ
  • it は場や状況を漠然と指す、誰かの存在や言動が引き金になる表現
  • 命令文 Don’t make it awkward の形で使われることも多いのが特徴

『ビッグバン★セオリー』S07E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

水曜はコミックショップに行くはずのレナードが、なぜか帰宅しています。不思議に思ったペニーが理由を尋ねると、レナードはシェルドンとエイミーのデートに自分が居合わせたくない、という気持ちを軽い口調で打ち明けます。

Penny: Hi. I thought you went to the comic book store on Wednesdays.
(あれ。水曜日はコミックショップに行ってるんじゃなかったの?)

Leonard: Yeah, but Sheldon and Amy were having date night and they don’t need me there to make it awkward. They have each other for that.
(うん、でもシェルドンとエイミーがデートでさ。僕がいて気まずくする必要はないんだ。それは二人だけで十分できるからね)

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シーン解説と心理考察

レナードのセリフには、二つの気持ちが重なっています。一つは、デート中のカップルに第三者として加わると空気が気まずくなる、という気遣い。もう一つは、続く They have each other for that(その役は二人だけで果たせる)という一言ににじむ、親友カップルへの愛のあるからかいです。

シェルドンとエイミーの関係は、二人きりでも独特のぎこちなさを抱えています。レナードはそれを長年そばで見てきた立場から、「わざわざ僕が気まずくする必要はない」と軽口にして表現しています。深刻さは一切なく、気のおけない相手との日常会話の温度がそのまま会話の温度を変えています。

make it awkward が、こうした飾らないやりとりの中で自然に使われている点が見どころです。気まずさという感覚を、肩の力を抜いた口調で口にできるのがこの表現の持ち味だと言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

make it awkward は、自分がその場に「入る」と空気が固まる、という構図でイメージすると覚えやすくなります。なめらかに流れていた会話の場に、ひとり余計な存在が割り込んだ瞬間、空気がピシッと固まる。その固まる感覚が awkward です。

レナードがシェルドンたちのデートに割り込む場面を思い浮かべてみましょう。彼が部屋に入った瞬間に二人の間の空気が硬くなる、その絵をそのまま記憶に残せば、「make(作る)+ it(その空気)+ awkward(気まずく)」という語順が、動作の流れと一緒に頭に入ってきます。

例文で覚える「make it awkward」

make it awkward は、命令文や過去形でよく使われます。場面の異なる3つの例文で、使い方の幅を見ていきましょう。

Don’t make it awkward — just say hi and move on.
(気まずくしないで。挨拶だけしてさっと行けばいいから)
気まずくなりそうな相手と顔を合わせる前に、友人に声をかける場面です。Don’t make it awkward は「変に意識しないで」というニュアンスで、軽く釘を刺すときの定番の言い方になります。

He kept staring at us and totally made it awkward.
(彼がずっとこっちを見ていて、完全に気まずい空気になった)
第三者のせいで場の空気が固くなった状況を、後から振り返って説明する場面です。過去形 made it awkward に totally を添えることで、「すっかり気まずくなった」という度合いの強さが伝わります。

A: I think your ex just walked in.
B: Okay, let’s not make this awkward.
(A:あなたの元恋人、今入ってきたみたい)
(B:わかった、これは気まずくしないようにしよう)
予期せぬ再会に身構える場面での会話です。it を this に替えると「今この状況を」という指し示しが少し具体的になり、目の前の出来事に対する反応として自然に響きます。

あわせて覚えたい関連表現

third wheel
(お邪魔虫、カップルに割り込む第三者)
make it awkward が「気まずくする行為」を指すのに対し、third wheel は「気まずくしてしまう存在」つまり人そのものを指す名詞です。レナードが避けようとしていた立場が、まさにこの third wheel にあたります。

kill the mood
(雰囲気を台無しにする、しらけさせる)
盛り上がっていた空気を冷ましてしまうことを指します。make it awkward が「ぎこちなさ」を生むのに対し、kill the mood は「テンションの低下」に重点があり、空気の壊れ方の種類が少し異なります。

cramp someone’s style
(人の調子を狂わせる、やりにくくさせる)
相手の自由な振る舞いを妨げるという意味です。気まずさそのものより「のびのびできなくさせる」ニュアンスが強く、make it awkward とは焦点の当て方が違います。

Note|awkward の語源 ―「逆向き」から「ぎこちない」へ

何気なく使われる awkward という単語ですが、その成り立ちをたどると、今の「気まずい」という意味につながる面白い道筋が見えてきます。

awkward は、中英語の awk という語に由来するとされています。この awk は「逆向きの」「間違った方向の」という意味を持ち、さらにさかのぼると古ノルド語の afugr(逆さまの、後ろ向きの)にたどり着くと言われています。もともとは物理的に「方向が逆」「ねじれている」状態を指していた語が、やがて「扱いにくい」「不器用な」という意味へと広がり、さらに人と人との間の「ぎこちない」「きまり悪い」感覚を表すようになっていったとされます。「向きが逆だからしっくりこない」という原義のイメージが、現代の「気まずさ」にそのまま重なっているのが興味深いところです。

この成り立ちを知ると、make it awkward が単に「気まずくする」だけでなく、「本来なめらかであるべき場の流れを、逆向きにねじってしまう」というニュアンスを含んでいることが見えてきます。

向きがちょっと逆を向くだけで、空気はこんなにもぎこちなくなるのですね。

まとめ|レナードの軽口から学ぶ「気まずさ」の一言

make it awkward は、自分の存在や言動が場の空気を固くしてしまう、その「気まずさを生む」感覚を一語でとらえた表現です。awkward という形容詞に make を添えるだけで、日常のちょっとした居心地の悪さを言葉にできます。

この表現を知っておくと、変に意識して黙り込むのではなく、Don’t make it awkward と軽く受け流したり、後から made it awkward と笑い話にしたりと、気まずい場面を言葉でやわらかく扱えるようになります。

レナードが親友カップルへの気遣いとからかいを込めて口にしたように、肩の力を抜いて使える一言です。気まずさをふっと軽くしてくれる表現として、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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