「put someone up to something」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S05E02で学ぶ英会話

「put someone up to something」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かが急に変なことを言い出したとき、「これ、裏で誰かに頼まれたな」とピンときた経験はありませんか。

そんな場面で使える「put someone up to something」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン5第2話の後半、椅子の件で説得に来たエイミーに、ペニーが「シェルドンに仕向けられたんでしょ」と切り返すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「put someone up to something」の意味とニュアンス

put someone up to something
意味:(人)をそそのかして〜させる、(人)に〜するよう仕向ける

裏で誰かを焚きつけて、ある行動を取らせる、という意味の句動詞です。たいていは、いたずらや余計なお節介、ばかげた行動など、あまり良くないことを「させる」場面で使われます。

ポイントは、責任の所在が「実行した人」ではなく「仕向けた人」にあると示すところです。実際に動いたのは目的語の人物ですが、その背後で糸を引いた黒幕がいる、というニュアンスが含まれます。後ろの something には this や it が入ることも多く、Who put you up to this?(誰に仕向けられたの?)のように、黒幕を探す決まり文句としてよく登場します。set someone up to do が「成功のお膳立てをする」と良い意味にもなるのに対し、put someone up to はほぼ「良くないことをさせる」専用で使われる点も特徴です。

【ここがポイント!】

  • 裏で人を焚きつけて行動させる、という「黒幕」のニュアンスが核
  • 責任は実行犯より「仕向けた人」にある、と示す表現
  • Who put you up to this? で黒幕を問いただす定番フレーズ

『ビッグバン★セオリー』S05E02のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

エイミーが「その椅子、不衛生じゃない?」とペニーに切り出した瞬間、ペニーは裏にシェルドンがいると見抜きます。問い詰められたエイミーの反応も含めて、このフレーズの使われ方を見ていきましょう。

Penny: I get it. Sheldon sent you. He put you up to this.
(わかった。シェルドンに言われて来たのね。あなたをそそのかしたんでしょ。)

Amy: No, he didn’t.
(いいえ、違うわ。)

Penny: Really?
(本当に?)

Amy: Yes, he did. He absolutely did.
(ええ、その通り。完全に彼の仕業よ。)

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シーン解説と心理考察

エイミーが椅子の不衛生さを口にした瞬間、ペニーは He put you up to this. と一発で黒幕を言い当てます。シェルドンの行動パターンを知り尽くしたペニーの観察眼の鋭さが、この一言に表れています。put you up to this という表現が、「あなた自身の考えじゃないでしょう」という含みを的確に運んでいます。

見どころは、その後のエイミーの反応です。一度は No, he didn’t. と否定するものの、Really? と軽く押されただけで、Yes, he did. He absolutely did. とあっさり白状してしまいます。嘘をつき通せず、むしろ過剰なほど正直に認めてしまうところに、人間関係に不器用なエイミーらしさがにじみます。仕向けた側(シェルドン)と、仕向けられて隠しきれない側(エイミー)の対比が、短いやり取りに凝縮されています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

黒幕が背後から、そっと人の背中を押して(put)、いたずらや余計な企ての舞台(up to something)へ送り出す――そんな絵を思い浮かべてみてください。押し出された本人より、押した側に責任がある、という方向性がこの表現の肝です。

エイミーの一言で、ペニーが瞬時に「シェルドンが仕向けたのね」と黒幕を見抜く、あのシーンと結びつけておくと効果的です。背中を押す手の主が誰なのか――そこに視点が向くと、「put someone up to=裏で焚きつける」という構図が自然と頭に残ります。

例文で覚える「put someone up to something」

いたずらや裏工作の黒幕を指摘する場面で活躍するフレーズです。3つの例文で使い方の幅を見ていきましょう。

His friends put him up to the prank.
(彼は友達にそそのかされて、そのいたずらをした。)
いたずらの経緯を説明する場面です。実行したのは本人でも、責任は焚きつけた友達にある、という構図がはっきり出ます。

I’d never do that on my own — someone put me up to it.
(自分から進んでそんなことするわけない。誰かに仕向けられたんだ。)
弁解する感情表現の場面です。「自分の意志ではない」と責任を背後の人物に向ける、言い訳のニュアンスが伝わります。

A: Did your little brother really ask me that?
B: Yeah, sorry — I think our mom put him up to it.
(A:あなたの弟、本当にあれを私に聞いてきたの?)
(B:うん、ごめん。たぶん母さんが弟に仕向けたんだと思う。)
背後の意図を確かめ合う会話です。子どもの不自然な言動の裏に、別の人物の差し金を読み取る、日常的なやり取りになります。

あわせて覚えたい関連表現

talk someone into doing
((人)を説得して〜させる)
言葉で説き伏せる、という正攻法の表現です。put up to が持つ「裏で焚きつける・黒幕」という含みは薄く、表立った説得を指します。

egg someone on
((人)をけしかける、煽る)
その場で「やれやれ」と勢いよく煽るニュアンスです。put up to が背後で計画的に仕向けるのに対し、こちらはその場のノリで煽り立てる感じが強くなります。

set someone up to do
((人)に〜のお膳立てをする)
set up は「成功の手はずを整える」という良い意味にもなります。ほぼ「良くないことをさせる」専用の put up to とは、含みの方向が逆になる点が違います。

Note|「黒幕」を指さす英語の言い回し

put someone up to something がよく使われるのは、いたずらや余計な行動の「黒幕」を突き止める場面です。

この表現の面白さは、責任の矢印が「実行した人」ではなく「仕向けた人」に向くところにあります。たとえば子どもがいたずらをして親に問い詰められたとき、英語では Who put you up to this?(誰に言われてやったの?)というやり取りが定番です。ここで問われているのは「やった事実」ではなく「裏で焚きつけた人物は誰か」です。実際に手を動かした子ども本人より、その子をそそのかした誰かに非がある――そういう発想が、この一言には組み込まれています。背後にある up to は、What are you up to?(何を企んでるの?)のように「良からぬことをしようとしている」という含みを持つとされ、put someone up to は、その「企て」のほうへ人を押し込むイメージだと考えると、黒幕のニュアンスがどこから来るのか腑に落ちます。

劇中でペニーが He put you up to this. と言った瞬間、矢印はエイミーを飛び越えてシェルドンへ向かいます。だからこそエイミーは、自分ではなくシェルドンの仕業だと、かえって認めやすかったのかもしれません。

誰が背中を押したのかを問う、責任の在りかを映す一言です。

まとめ|エイミーがあっさり白状した理由

put someone up to something は、裏で誰かを焚きつけて行動させる、という「黒幕」のニュアンスを持つ表現です。責任が実行犯ではなく仕向けた人に向かう、という方向性が、このフレーズの核にあります。

誰かの不自然な言動の裏に別の意図を感じたとき、Who put you up to this? の一言で、その背後にいる人物にそっと光を当てられます。

「これ、裏で誰かに頼まれたな」と感じる場面を思い浮かべながら、会話のレパートリーに加えてみてください。

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