「throw ~ in someone’s face」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S06E23で学ぶ英会話

「throw ~ in someone's face」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

何かにつけて「あのときもこうだったよね」と過去を引き合いに出されて、思わずうんざりした経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「throw ~ in someone’s face」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン6第23話の序盤、変化が苦手なシェルドンが、レナードに過去の一件を持ち出されて言い返すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「throw ~ in someone’s face」の意味とニュアンス

throw ~ in someone’s face
意味:(過去のことや言われたくない事実を)引き合いに出して責める

直訳すると「〜を誰かの顔に投げつける」。投げつけているのはボールのような物ではなく、「あのとき君はこう言ったよね」という過去の発言や失敗です。相手が触れられたくない事柄を、責めたり優位に立ったりする意図で繰り返し持ち出す、攻撃的でうんざりさせるニュアンスがあります。

単に過去を「話題にする」のとは違い、それを武器のように使って相手を追い込む点が核心です。夫婦喧嘩で昔の過ちを蒸し返したり、「あのとき助けてやっただろう」と恩を着せたりする場面で自然に登場します。in someone’s face という形が「面と向かって、あからさまに」という対面の近さを感じさせ、言われた側の逃げ場のなさを際立たせます。

【ここがポイント!】

  • 核は「言われたくない過去を相手の顔にぶつける」イメージ
  • ただ言及するのではなく、責める・優位に立つ意図がにじむ一言
  • 繰り返し持ち出されることへの「うんざり感」とセットで覚えるのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S06E23のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

女性陣が旅行に出かけた夜、男性陣はダンジョンズ&ドラゴンズに興じます。ところが今回のダンジョンマスターはレナードではなくハワード。変化が苦手なシェルドンがそれを不満がると、レナードは過去の一件を持ち出してなだめようとします。

Leonard: But relax, sometimes change is good. You were worried about Zachary Quinto being the new Spock, but you wound up liking him.
(まあ落ち着けって、変化は時にいいものだ。新しいスポック役のザカリー・クイントを心配してたけど、結局気に入っただろ。)

Sheldon: Oh, please. Every time the topic of change comes up, you throw Zachary Quinto in my face. I’m saying this for the last time, Zachary Quinto was a weird, wonderful, unrepeatable event. So stop using him against me.
(やめてくれ。変化の話題が出るたび、君はザカリー・クイントを持ち出して俺を責める。これを最後に言うが、ザカリー・クイントは奇妙で素晴らしく二度と起きない出来事だったんだ。だからもう俺に対して彼を使うのはやめてくれ。)

The Big Bang Theory Season6 Episode23(The Love Spell Potential)

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シーン解説と心理考察

レナードにとって「スポック役の交代」は、変化嫌いのシェルドンが例外的に新しいものを受け入れた成功例です。だからこそ、何か新しいことを渋るたびにこの一件を「ほら、あのときも大丈夫だっただろう」と持ち出してきます。

一方シェルドンにとって、それは一度きりの特別な出来事であって、繰り返し引き合いに出されると「お前はいつも変化を嫌がる」と決めつけられているように感じられます。throw Zachary Quinto in my face という言い回しに、その積もり積もったうんざり感がにじんでいるのが見どころです。stop using him against me(俺に対して彼を使うな)という続きの一言も、過去が「武器」として使われている感覚を裏づけています。論理で武装したシェルドンが、ここでは感情をむき出しにして反論しているのが印象的と言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

相手の顔(face)めがけて、何かを勢いよく投げつける(throw)動作をそのまま思い浮かべてみましょう。手にしているのはボールではなく、「あのとき君はこう言ったよね」と書かれた過去の一場面です。それを何度も顔に投げられたら、誰だって身をすくめたくなります。

シェルドンが「変化の話題が出るたびにザカリー・クイントを顔に投げつけられる」とうんざりする姿を重ねれば、このフレーズの「言われたくない過去を繰り返しぶつけられる不快感」が、一枚の絵としてそのまま記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「throw ~ in someone’s face」

過去の出来事や事実を「責める材料」として持ち出す場面で活躍するフレーズです。3つの例文で、その使い方の幅を見ていきましょう。

Stop throwing my past mistakes in my face every time we argue.
(喧嘩のたびに私の過去の失敗を持ち出して責めるのはやめて。)
パートナーとの口論でよく登場する、最も典型的な使い方です。過去を蒸し返されることへの抗議が一文に凝縮されています。

She didn’t have to throw my failure in my face in front of everyone.
(彼女はみんなの前で私の失敗を突きつける必要はなかったのに。)
人前で恥をかかされた場面です。in front of everyone と組み合わせると、面と向かって責められる屈辱感がより強く出ます。

A: I helped you move last year, you know.
B: Okay, please stop throwing that in my face every time you need a favor.
(A:去年、君の引っ越し手伝ったよね。)
(B:わかったから、何か頼みたいときにそれを持ち出して責めるのやめてくれる?)
恩を着せられる場面の会話です。throw that in my face と that で受けることで、直前の発言まるごとを「責める材料」として指せます。

あわせて覚えたい関連表現

bring up
(話題に持ち出す)
中立的に「話に出す」だけで、責める意図は含みません。throw ~ in someone’s face のような攻撃性はなく、単純に話題にするときに使います。

rub it in
(しつこく念を押す、傷口に塩を塗る)
相手の失敗や不運を「これでもか」と強調する表現です。throw ~ in someone’s face と近いものの、こちらは「過去を武器に責める」より「今の痛いところを念押しする」方向に重心があります。

hold something against someone
(〜のことで人を恨み続ける、根に持つ)
内面で「根に持っている」状態を指します。throw ~ in someone’s face は、その根に持った思いを言葉にして相手にぶつける行為にあたり、対になる表現として覚えておくと便利です。

Note|bring up・rub it in・throw in one’s face の攻撃性グラデーション

同じ「過去の出来事に触れる」でも、英語には攻撃性の強さがいくつかの段階に分かれた言い方があります。シェルドンが throw Zachary Quinto in my face と言ったのは、その中でもかなり強い部類に入ります。

まず最も中立的なのが bring up です。「その話、前に持ち出したよね」のように、単に話題にのせるだけで責める色はありません。次に rub it in が来ます。相手の失敗や不運を分かっていながら「ほら、だから言ったでしょう」と念押しする表現で、ここで初めて「相手を少し痛がらせる」意図が加わります。そして最も攻撃的なのが throw ~ in someone’s face です。過去の事実を武器のように使い、面と向かって相手を責める。同じ出来事を扱っていても、bring up なら淡々と、rub it in なら意地悪く、throw in one’s face なら攻撃的に、と話し手の感情の温度がまるで違ってきます。

シェルドンがあえて throw ~ in my face という強い表現を選んだことで、レナードの何気ない一言が彼にとってどれだけ「責められている」と感じられたかが伝わってきます。表現の強さが、そのまま登場人物の感情の大きさを映し出しているわけです。

語の選び方ひとつで、責める強さは自在に変えられます。

まとめ|シェルドンの逆ギレから学ぶ「責める」の温度

throw ~ in someone’s face は、過去の発言や失敗を引き合いに出して相手を責める、攻撃性のある表現です。ただ話題にするのではなく、「言われたくないことを面と向かってぶつける」という対面の鋭さが核にあります。

このニュアンスを押さえておくと、英語の会話で相手が単に過去に触れているのか、それとも責めているのかを聞き分けられるようになります。bring up や rub it in との温度差を意識すれば、自分が使うときも、責める強さを言葉で調整できるようになります。

変化を嫌うシェルドンが、過去を持ち出されてつい声を荒げる場面。そんな人間味あふれる一場面とともに、この表現を会話の引き出しに加えてみてください。

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