「throw someone under the bus」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S06E12で学ぶ英会話

「throw someone under the bus」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分が責められそうになった人が、保身のために仲間の名前を出して責任をなすりつける——そんな場面に、もやっとした経験はありませんか。

そんなときに使える「throw someone under the bus」は、「保身のために他人を犠牲にする」という意味の表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン6第12話で、シェルドンに巻き込まれた仲間たちが人事部に呼び出される場面に登場します。どんなニュアンスを持つのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「throw someone under the bus」の意味とニュアンス

throw someone under the bus
意味:(保身のために)他人を見捨てる、犠牲にする、売る

throw someone under the bus は、直訳すれば「誰かをバスの下に投げ込む」。そこから転じて、自分が責められたり困ったりするのを避けるために、仲間や同僚に責任を押しつけて差し出すことを表します。

この表現の核にあるのは、信頼を裏切るというニュアンスです。単に責任を他人に回すだけでなく、「自分が助かるために、味方であるはずの相手を平然と犠牲にする」という冷たさが含まれます。職場や政治の文脈で、批判的なトーンで使われることが多い表現です。

My manager threw me under the bus(上司が私を売った)のように、被害を受けた側の視点で使われることが多く、言われた側への非難や、言われた相手への同情がにじみます。日本語の「責任転嫁」よりも、裏切りの生々しさが前面に出る言い回しと言えます。

【ここがポイント!】

  • 走るバスの前に人を突き飛ばす、という強烈な絵が意味のイメージになる一言
  • 「保身のために味方を犠牲にする」という、信頼を裏切る冷たさが核にある表現
  • 職場や政治で批判的に使われ、被害者側の視点で語られることが多いのが特徴

『ビッグバン★セオリー』S06E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

アレックスからセクハラの申し立てを受けたシェルドンは、人事部で自分の責任を逃れようと、仲間たちの「不適切な行為」を次々に告げ口します。その結果、レナード、ハワード、ラージまでもが人事部に呼び出されることに。なぜ自分たちまで、と戸惑う仲間に、レナードがこの一言で経緯を説明します。

Howard: Wait, you got called in, too? What is going on?
(待って、お前も呼び出されたのか?どうなってるんだ?)

Leonard: Sheldon threw us all under the bus.
(シェルドンが俺たち全員を売ったんだ)

The Big Bang Theory Season6 Episode12(The Egg Salad Equivalency)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

レナードの threw us all under the bus という一言には、シェルドンの自己保身癖への呆れと、長年の付き合いゆえの諦めがにじむ場面です。怒りで声を荒げるのではなく、淡々と事実を言い当てるそのトーンに、「またやったか」という慣れすら表れています。

throw under the bus が持つ「自分が助かるために仲間を平然と差し出す」というニュアンスが、シェルドンの利己性をひと言で言い表しています。シェルドンにとっては、仲間を巻き込むことへの罪悪感などなく、ただ自分への追及をかわすための合理的な手段にすぎません。

その身勝手さを、レナードがあえて感情を込めずに説明することで、シェルドンの行動の非常識さが逆に際立っています。What is going on? と戸惑うハワードへの返答が、状況の理不尽さをひと言で言い切る形で響きます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

走ってくるバスの前に、誰かをドンと突き飛ばして、自分だけ無事でいる——そんな衝撃的でひどい絵を思い浮かべてみてください。「自分が助かるために、他人をバスの下へ差し出す」という強烈なイメージが、保身のための裏切りという意味とそのまま重なります。

シェルドンが自分のセクハラ騒動から逃れるために、人事部で仲間を次々に告げ口して「全員バスの下」に放り込むシーンを重ねると、利己的な責任転嫁のニュアンスが忘れられなくなります。突き飛ばす動きを思い出せば、この表現の冷たさごと記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「throw someone under the bus」

この表現は、職場での裏切りを語る場面でよく使われます。被害者側の視点から、3つの例文で見ていきましょう。

I can’t believe my manager threw me under the bus in front of the whole team.
(上司がチーム全員の前で私を売ったなんて信じられない。)
職場での裏切りを愚痴る場面です。throw someone under the bus が、保身のために部下を差し出した上司への非難を生々しく伝えています。

Don’t throw your coworkers under the bus just to save yourself.
(自分が助かるためだけに同僚を犠牲にするな。)
倫理について諭す場面です。否定命令の形で、「保身のための裏切り」を戒めています。

A: Did you tell the boss it was my idea that failed?
B: No way — I’d never throw you under the bus.
(A:失敗したのが私のアイデアだって、上司に言ったの?)
(B:まさか。君を売るようなことは絶対しないよ。)
同僚同士の会話で、忠誠を確かめ合う場面です。否定形で使うことで、「裏切らない」という信頼の表明になっています。

あわせて覚えたい関連表現

sell someone out
(〜を裏切る、売る)
利益のために仲間を裏切る点は共通しています。throw someone under the bus が特に「保身のために公の場で責任をなすりつける」状況に強く結びつくのに対し、sell out はより広く「裏切り」全般に使えます。

scapegoat
(〜を身代わり・生贄にする)
責任を一身に負わせる「身代わり」を指す表現です。動詞でも使えますが、throw under the bus より硬く、組織的な責任転嫁の含みがあります。

point the finger at
(〜に責任を押しつける、名指しで非難する)
「名指しで非難する」という行為そのものを表します。throw under the bus のような「自分の保身のために差し出す」という裏切りの含みは弱くなります。

Note|なぜ「バスの下」? 新しい口語表現の謎

throw someone under the bus は、イディオムとしては比較的新しい部類に入る表現です。長い歴史を持つ慣用句が多い英語の中で、この表現の登場はかなり最近のこととされます。

広く使われるようになったのは1980年代以降で、アメリカの政治やスポーツの報道などを通じて定着していったと言われます。なぜ「バス」なのかについては、実ははっきりした定説がありません。身近にありながら巨大で危険な乗り物の象徴としてバスが選ばれたという見方や、ツアーバスに関わる業界の慣用句から広まったという説などが語られますが、どれも確証はないのが実情です。確かなのは、誰もがイメージできる「大きな乗り物に轢かれる」という生々しい絵が、保身のための裏切りという冷たい行為に、強烈なインパクトを与えているという点です。

由来が新しく定説もないからこそ、この表現は理屈ではなく、絵の強さで意味が伝わってきます。バスに突き飛ばされる被害者の姿を思い浮かべれば、その冷酷さは説明不要です。

新しい言葉だからこそ、絵の力に頼って覚えるのが近道です。

まとめ|シェルドンの保身に学ぶ「バスの下に放り込む」

throw someone under the bus は、「誰かをバスの下に投げ込む」という強烈な絵を下敷きに、「保身のために他人を犠牲にする・裏切る」を表す表現です。信頼を裏切る冷たさが核にあり、職場や政治の文脈で、被害者側の視点から批判的に使われます。

この表現を知っておくと、「自分が助かるために仲間を差し出す」という、日本語では一言で言いにくい行為を、英語でぴたりと言い表せるようになります。否定形で使えば、「自分は決してそんなことはしない」という信頼の表明にもなります。

理不尽な責任転嫁に出会ったとき、その状況を的確に言い表す一言として、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


このエピソードの他のフレーズ

おすすめ記事
ビジネス英語を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「throw someone under the bus」のような、仕事で使える英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
ビジネス英語が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次