「One of many. I call it Tuesday.」に見る、隠れ家に曜日の名前をつけるモジーの呼び名と言葉遊び|『ホワイトカラー』S02E07で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「One of many. I call it Tuesday.」に見る、隠れ家に曜日の名前をつけるモジーの呼び名と言葉遊び|『ホワイトカラー』S02E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第7話から、追われる身となった捜査官フランクリンと行動を共にするピーターが、モジーの隠れ家に身を寄せる場面を取り上げます。自分の隠れ家を「火曜日」と呼ぶモジーの話し方には、独特の言葉遊びがいくつも詰まっています。

呼び名のつけ方から、よく知られた決まり文句をもじった迎え入れの言葉まで、場面の順に見ていきます。

目次

「I call it Tuesday」に見る、呼び名のつけ方と理由のずらし方

モジーに案内されて隠れ家に入ったピーターとフランクリン。仏教徒なのかと問われたモジーは、次のように答えます。

Mozzie: I don’t subscribe to labels. Don’t think this is my only safe house. One of many. I call it Tuesday.
(私はレッテルには与しない。ここが唯一の隠れ家だと思わないでくれたまえ。数あるうちの一つだ。ここは「火曜日」と呼んでいる。)

White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)

subscribe to は「定期購読する」のほかに、「(考え方などに)賛同する」という意味でも使われる句動詞です。I don’t subscribe to labels. で、仏教徒かどうかという分類そのものに与しない、と問いをかわしています。

続く Don’t think ~ は「〜だと思うな」という否定の命令文で、相手が抱きそうな思い込みを先回りして打ち消す働きをします。One of many. は one of many safe houses を縮めた形で、「数あるうちの一つ」と主語も動詞も省いて言い切っています。

I call it Tuesday. は call + 目的語 + 名前 の形で、「それを〜と呼ぶ」という呼び名のつけ方を表す基本の文型です。当然、なぜ火曜日なのかという疑問が出て、理由を問われたモジーはこう続けます。

Mozzie: Because I’m usually here on Wednesdays.
(いつもは水曜日にここにいるからだ。)

White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)

火曜日と呼ぶのだから火曜日に来る場所だろう、という予想を、答えの側でずらしているのがこの返しの面白いところです。on Wednesdays と曜日を複数形にすると「毎週水曜日に」という習慣を表し、usually と組み合わせて「ふだんは水曜日に来ている」という意味になります。理由を聞かれて、かえって疑問が増える答えを返すのも、モジーらしい返し方と言えます。

「will not be pleased」の予測と、「Mi casa」のもじり

フランクリンにこの男をどのくらい知っているのかと聞かれ、ピーターは Well enough.(十分に)と答えます。続けてピーターが、エリザベスに電話していないと気づくと、モジーは彼女を独特のあだ名で呼びながら will not be pleased with you(君のことを快く思わないだろう)と告げます。

Franklin: He knows your wife?
(こいつ、あんたの奥さんを知ってるのか?)
Peter: I’m sure Rebecca has some friends you’d like to forget.
(レベッカにだって、忘れたい友人の一人や二人はいるだろう。)
Mozzie: Excuse me, you can show a little respect for the man who’s harboring two fugitives. You have no idea what bringing you here is doing to my chi.
(失礼だが、逃亡者二人をかくまう男に少しは敬意を払いたまえ。君たちを連れてきて、私の気がどれほど乱れているか分かっていないのだ。)

White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)

will not be pleased with ~ は、「怒るぞ」と言わずに不機嫌を遠回しに伝える予測です。フランクリンが驚いたのは、モジーがピーターの妻を知っていたためです。

ピーターの返しは、モジーを「忘れたい知り合い」の側に数える当てこすりとして読めます。モジーはすぐに show a little respect for ~(〜に少しは敬意を払う)と抗議し、You have no idea what ~(〜がどれほどか分かっていない)と畳みかけます。

このあと謝罪ともてなしへの礼を受けて、モジーはこう返します。

Mozzie: Well, in that case… Mi casa is “suit” casa.
(まあ、そういうことなら……わが家はスーツの家だ。)

White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)

もとになっているのは、スペイン語の決まり文句 mi casa es su casa(わが家はあなたの家)です。英語でも「どうぞくつろいで」の意味で使われることがあり、モジーはその su を英語の suit に置き換えています。音の近さを生かし、捜査官二人を迎える言葉に仕立てたのが見どころです。

まとめ|呼び名と言葉遊びで場を回すモジー

subscribe to のかわし方、call it Tuesday の呼び名、will not be pleased with の予測、mi casa es su casa のもじりを見てきました。モジーの言葉遊びは、定番の文型を少しずらすことで成り立っています。

これからも『ホワイトカラー』を観ながら、モジーの言葉選びに注目していきましょう。

同じ回のほかの場面の英語は、コラムやフレーズ記事でも読めます。

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