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今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第7話から、土曜の朝にFBIへ呼び出されたニールが、美術館の展示を見に行くための同行者を探す場面を取り上げます。ピーターに断られたあと、捜査官のダイアナにも熱心に頼み込んだニールが受け取るのは、まったく予想外の返事です。
誘う側の食い下がり方と、いったん同意してから肩透かしを食わせる返し方を、場面の順に見ていきます。
「I was hoping to」で希望を伝え、断られても誘い続ける
予定があったのかと聞かれたニールは、行きたかった展示の名前を挙げます。
Neal: I was hoping to go to the white bored exhibit at the Powell.
(パウエルの「ホワイト・ボアード」展に行こうと思ってたんだ。)
Peter: White “board”?
(ホワイト「ボード」?)
Neal: No, no. “White-bored,” spelled b-o-r-e-d.
(いや、違う。「ホワイト・ボアード」、つづりはb-o-r-e-dだよ。)White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)
I was hoping to ~ は過去進行形で「〜しようと思っていた」と伝える言い方です。予定が崩れかけた今、危うくなった希望を控えめに口にする響きです。題名は board(ボード)と bored(退屈した)を掛けたしゃれです。ピーターは作家が絵の具を使うのかと尋ね、マーカーだと聞くと、それならオフィスにもうあると混ぜ返します。
Neal: Peter, you got to see it. Come with me.
(ピーター、絶対見るべきだよ。一緒に行こう。)
Peter: The museum’s outside your radius. Can’t. Date night with Elizabeth.
(美術館は君の行動範囲の外だ。無理だな。エリザベスとのデートの夜だ。)
Neal: Even better. She’ll love it.
(なおさらいいじゃないか。彼女も気に入るよ。)
Peter: No, date night, which means no white board of any sort and no Neal.
(だめだ。デートの夜ってのは、ホワイトボードのたぐいは一切なし、ニールもなしってことだ。)
Neal: You could ask her.
(彼女に聞いてみればいいのに。)White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)
断りの理由を Even better. で「なおさら好都合」と受け流すのが、ニールの食い下がり方です。締めの You could ask her. は、could を使って「聞いてみるという手もある」と控えめに提案する形で、押しつけずに選択肢を差し出しています。結局ピーターは、同行するFBI捜査官を見つけたら行っていいと条件を出し、ニールは Cake.(楽勝さ)と応じます。
「Just hear me out」の頼み込みと、「shouldn’t have waited」の肩透かし
ピーターが席を外したあと、ニールはダイアナに声をかけ、展示が今週末で最後だと切り出します。行動範囲の外だと指摘されても、ニールは引き下がりません。
Neal: I need an escort. Just hear me out. Swan’s work is gonna blow your mind. His pieces are a master study of corporate counterculture that frankly I think would be irresponsible for you to ignore as an informed member of the white collar division.
(付き添いが要るんだ。とにかく聞いて。スワンの作品には度肝を抜かれるよ。企業社会へのカウンターカルチャーを見事に探究した作品で、ホワイトカラー部門の見識ある一員として見逃すのは、正直言って無責任だと思うんだ。)
Diana: I agree.
(同感ね。)White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)
hear someone out は「(人の話を)最後まで聞く」という句動詞です。Just hear me out. は、断られそうな頼みの前に「とにかく最後まで聞いて」と時間をもらう定番の前置きです。blow your mind は「度肝を抜く」という誇張の決まり文句で、ニールは見逃すのは無責任だとまで畳みかけます。ダイアナの I agree. で、誘いは成功したかに見えます。短い一言をはさんで、ダイアナはこう続けます。
Diana: That’s why I went last week. You shouldn’t have waited so long to ask.
(だから先週行ったのよ。頼むのが遅すぎたわね。)White Collar Season2 Episode7 (Prisoner’s Dilemma)
同意の理由が「だからもう行った」だったと明かされ、ニールの熱弁は空振りに終わります。shouldn’t have + 過去分詞 は「〜すべきではなかった」と過去の行動を振り返る形で、ここでは「こんなに待たずに、もっと早く頼めばよかったのに」という指摘として働いています。
ダイアナは付き添うかどうかには答えず、頼むのが遅かった点だけを返しています。直後にニールは、なぜ連邦保安官が来ているのかと話題を変えます。
まとめ|熱心な誘いと、同意からの肩透かし
I was hoping to の控えめな希望、You could ask her の食い下がり、Just hear me out の前置き、I agree からの肩透かしを見てきました。誘う側と誘われる側の駆け引きが、短い言葉の選び方に表れています。
次回も『ホワイトカラー』と一緒に、会話の駆け引きを英語で読み解いていきましょう。
この回の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。


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