「Is the target officially off my back?」に見る、「背中の的」の比喩を受け継ぐ会話|『ホワイトカラー』S02E09で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Is the target officially off my back?」に見る、「背中の的」の比喩を受け継ぐ会話|『ホワイトカラー』S02E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第9話から、ニールとアレックスが交わす、離れた場面の二つの会話を取り上げます。屋上での再会で出てきた「背中の的」という比喩が、終盤の会話でもう一度使われ、二人の間で受け継がれていきます。

連絡がつかない不満を伝える仮定法から、背中の的の比喩、相手の罪悪感をやんわり引き取る返しまで、二つの場面の順に見ていきます。

目次

仮定法の不満と、「bull’s-eye on my back」

姿を消していたアレックスを、ニールは夜の屋上で見つけます。そこでニールは、突き出しに来たのではないと告げます。

Neal: But I’m not here to turn you in.
(でも、君を突き出しに来たわけじゃない。)
Alex: Right. You were just in the neighborhood.
(そうね。たまたま近くに来ただけ、ってわけ。)
Neal: If I could reach you like a regular person, maybe it wouldn’t have to be this way.
(普通の人みたいに君に連絡がつけば、こんなやり方をしなくて済むのに。)
Alex: Sorry. It’s kind of hard to keep in touch with this bull’s-eye on my back.
(悪いわね。背中にこんな的をしょってたら、連絡を取り続けるのは難しいの。)

White Collar Season2 Episode9 (Point Blank)

turn ~ in は「〜を当局に突き出す」という句動詞です。アレックスの You were just in the neighborhood. は、「たまたま近くに来たから寄った」という定番の口実をなぞった皮肉で、信じていない気持ちが伝わってきます。

ニールの If I could reach you ~, it wouldn’t have to be ~ は仮定法過去の形です。実際には連絡がつかない現実を裏返しに述べ、不満を角を立てずに伝えています。reach は「(人)に連絡がつく」の意味です。

アレックスの bull’s-eye は的の中心のことで、on my back と組み合わせると「背中に的をしょっている」、つまり誰かに狙われ続けている状態を表します。keep in touch は「連絡を取り続ける」で、狙われている身では連絡を取り続けにくい事情を、この比喩一つで説明しています。

このあと、警察の捜査が彼女に迫っていることを伝えたうえで、ニールはこう持ちかけます。

Neal: I can get that target off your back once and for all.
(その的を、君の背中からきっぱり外してやれる。)

White Collar Season2 Episode9 (Point Blank)

ニールは bull’s-eye を target に言い換え、get ~ off one’s back(背中から外す)の形で応じています。once and for all は「これを最後に、きっぱりと」の意味です。

受け継がれる比喩と、罪悪感を引き取る返し

終盤、アレックスがニールのもとを訪ねてきます。彼女が口にしたのは、あの比喩でした。

Alex: Is the target officially off my back?
(的は正式に、私の背中から外れたの?)
Neal: Whoever wants the box knows you don’t have it now.
(箱を狙ってる人間も、もう君の手元にないことは分かってる。)
Alex: Well, it’ll be nice to stop prowling around rooftops for a paycheck.
(じゃあ、稼ぐために屋上をうろつくのもやめられるわね。)

White Collar Season2 Episode9 (Point Blank)

屋上では自分から bull’s-eye と言ったアレックスが、今度はニールの言葉だった target を使って尋ねています。officially は「正式に」で、「もう本当に安心していいのか」と念を押す響きを加えています。prowl around は「うろつき回る」、for a paycheck は「稼ぎのために」です。

互いの近況を確かめ合ったあと、アレックスは少し違う話を切り出します。

Alex: I chased that music box for a long time, Neal. I almost feel guilty I brought you in.
(あのオルゴールはずいぶん長く追いかけたわ、ニール。あなたを巻き込んだことに、ちょっと罪悪感があるくらい。)
Neal: Oh, come on. I forced my way in.
(よしてくれよ。僕が無理やり割り込んだんだ。)
Alex: True, but that’s just… what we do.
(そうね。でもそれが、私たちのやり方なのよ。)

White Collar Season2 Episode9 (Point Blank)

bring ~ in は「〜を引き入れる」、force one’s way in は「無理やり押し入る」です。ニールは同じ in を使い、「引き入れられた」のではなく「自分から入った」と主語を入れ替えて、相手の罪悪感を引き取っています。

まとめ|一つの比喩が、会話をつなぐ

If I could ~ の仮定法、bull’s-eye on my back、target off my back、force my way in を見てきました。屋上で生まれた比喩が終盤でも使われ、二人の状況の変化を映しているのが面白いところです。

言葉の受け渡しに目を向けながら、次回も『ホワイトカラー』の英語を楽しんでいきましょう。

同じエピソードのコラムやフレーズ記事と合わせると、この回の会話がより立体的に見えてきます。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次