海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン1 第13話から、ほかの捜査官が担当する事件の現場に、ピーターが顔を出す場面を取り上げます。ピーターはもっともらしい口実を口にしますが、ニールはすぐにその裏を突きます。
ついでに寄ったふりをする Thought I’d drop by.、本当の目的を突く have nothing to do with、かわす read into まで、口実をめぐる軽い応酬に日常で使える英語が詰まっています。
「Thought I’d drop by.」口実で顔を出し、見抜かれる
この回のニールは、ライスの指揮下で誘拐事件の捜査に加わり、現場では車で待つよう言われています。ピーターはその前に、昼食の席でライスを信用できないとエリザベスに話していました。現場に現れたピーターに、先に声をかけるのはニールです。
Neal: Didn’t expect to see you here.
(ここで会うとは思わなかったよ。)
Peter: Oh, I had a case in the neighborhood. Thought I’d drop by.
(ああ、この近くで事件があってな。ちょっと寄ってみたんだ。)White Collar Season1 Episode13 (Front Man)
Didn’t expect to see you here. は、主語の I を省いた口語の形です。Thought I’d drop by. も同じく I thought I would drop by. の I が落ちています。drop by は「ふらっと立ち寄る」という句動詞で、in the neighborhood(この近くで)と組み合わせると、「用事のついでに寄っただけ」という軽さが出ます。わざわざ来たわけではないと装うときの、定番の口実と言えます。
ニールは I’m touched.(感動したよ)と受け取り、そのまま茶化しにかかります。
Neal: You can’t handle being apart from me. So, this has nothing to do with looking over Rice’s shoulder?
(僕と離れていられないんだね。じゃあ、ライスの仕事ぶりをのぞきに来たのとは関係ないってこと?)
Peter: No, don’t read into it.
(違う、深読みするな。)White Collar Season1 Episode13 (Front Man)
have nothing to do with 〜 は「〜とは関係がない」です。疑問文の形にすると、「〜とは関係ないってことでいいの?」と、相手の口実を一度認めるふりをしながら本当の目的を突く問いになります。look over someone’s shoulder は、肩越しにのぞき込むことから「人の仕事ぶりを監視する」という意味で使われます。
ピーターの read into 〜 は「〜を深読みする」で、Don’t read too much into it.(あまり深読みしないで)の形でもよく使われます。否定はしても、理由までは言わないところに口実の苦しさがのぞきます。
「I bet 〜」で探りを入れ、脅しを大げさに受け流す
口実をかわしたピーターは、ライスとの仕事ぶりを尋ねます。ライスに「ベルトの道具」と呼ばれたとニールが明かすと、今度はピーターが攻める側に回ります。
Peter: I bet you’re really starting to miss working with me now.
(そろそろ、俺と組むのが恋しくなってきたんじゃないか。)
Neal: No, no. But I could stretch my legs.
(いやいや。でも、ちょっと足を伸ばすのは悪くないかな。)White Collar Season1 Episode13 (Front Man)
I bet 〜 は「きっと〜だろう」と、相手の本音を言い当てるつもりで推し量る言い方です。miss 〜ing で「〜するのが恋しい」を表し、starting to が「そろそろ〜し始めている」という変化を添えています。
ニールは No, no. と否定しながらも、could を使った I could stretch my legs. で話に乗ります。stretch my legs は「足を伸ばす」、つまり座りっぱなしをやめて少し歩くことです。車で待たされていたニールには、外に出る口実にもなる返事で、ピーターも「足を伸ばすついでに、見て回っても損はない」とこれを受けます。
二人で周囲を見て回っていたところへライスが現れ、何をしているのかとピーターに問いただします。ピーターが「君の事件の解決を手伝っている」と答えると、ライスは次に自分の現場で見かけたら報告書を出すと告げます。これに対するピーターの返しが、次の一言です。
Peter: You can’t tell, but right now, deep down, I’m petrified.
(見た目じゃ分からないだろうが、今、心の底ではおびえてるんだ。)White Collar Season1 Episode13 (Front Man)
You can’t tell, but 〜 は「見ても分からないだろうけど」と前置きする形で、deep down は「心の底では」です。petrified は「恐怖で身がすくむ」ほどの強い語で、ここではわざと大げさに言うことで、脅しを本気にしていないことを示す皮肉になっています。
まとめ|口実を見抜き合う二人の応酬
ついでを装う drop by、口実を突く have nothing to do with、かわす read into、探りを入れる I bet、脅しを受け流す You can’t tell, but を見てきました。口実を見抜き合う二人の距離の近さが見えてきます。
『ホワイトカラー』を観ながら、こうした軽い応酬にも耳を傾けてみましょう。
この回の事件をめぐる英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。


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