「make a killing」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S01E11で学ぶ英会話

「make a killing」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かが短期間で大きな利益を手にした話を耳にして、羨ましさと同時にどこか引っかかりを覚えたことはありませんか。特にタイミングが良すぎる儲け話には、称賛とも皮肉ともつかない微妙な響きが漂うものです。周りの反応も、素直な感心から少しの妬みまで、意外と幅があるものです。

そんな場面にぴったりのmake a killingを、『ホワイトカラー』シーズン1第11話の序盤、殺害された株トレーダーの素性を、元詐欺師ニールが淡々と語る場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「make a killing」の意味とニュアンス

make a killing
意味:短期間で大きな利益を得る、大儲けする

make a killingは、比較的短い期間で大きな利益を手にすることを表す口語表現です。killingは「殺すこと」「殺害」を意味する物騒な単語ですが、この表現の中では血なまぐささとは無縁で、圧倒的な成功や大勝ちを表すイメージとして使われます。株式や不動産といった投資の場面で使われることが特に多く、短期間で予想以上の利益を得た状況を表すのにぴったりの言い回しです。日常会話でも、副業やちょっとした転売で思いがけず儲けが出たときなど、幅広い場面で応用できます。動詞はmakeが最も一般的ですが、hitやscoreに置き換えられることもあります。褒め言葉にも皮肉にも聞こえる幅の広さがあり、話し手のトーンによってニュアンスが変わる点も覚えておきたいポイントです。地道な積み重ねというより、ここぞというタイミングを逃さずにつかんだ成功を語るときに選ばれる表現で、努力の過程よりも結果の大きさに焦点が当たるのが特徴です。

【ここがポイント!】

  • 核は、短期間で大きな利益を得たときの高揚感を「殺し」という強い言葉で表す感覚
  • 株式や不動産などの投資関連の話題で特によく使われる
  • 褒め言葉にも皮肉にも聞こえる、話し手のトーン次第で響きが変わる表現

『ホワイトカラー』S01E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

自宅で射殺された株トレーダー、アルディス・クリストファー・グレイの事件現場に、FBI捜査官ピーターは元詐欺師ニールを呼び寄せます。殺人事件に興味を示さず帰ろうとするニールに、ピーターが被害者について尋ねると、ニールは知っている情報をあっさりと語り始めます。

Neal: This doesn’t really fall into my area of expertise, Peter. Murder isn’t an intellectual pursuit, and I’m not really a dead-guy kind of guy, so I’m gonna go.
(これは僕の専門外だよ、ピーター。殺人なんて知的な仕事じゃないし、死体相手は柄じゃないんでね。もう行くよ。)

Peter: You have a lot of rules for a guy who doesn’t play by them. Aldys Christopher Gray. Heard of him?
(自分じゃ守らないくせに、ルールにはやけにうるさいんだな。アルディス・クリストファー・グレイだ。知ってるか?)

Neal: Yeah. Stock trader. Made a killing in derivatives right before the crash.
(ああ。株トレーダーだよ。暴落の直前、デリバティブで大儲けしたんだ。)

White Collar Season1 Episode11 (Home Invasion)

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シーン解説と心理考察

事件現場に乗り気でなかったニールが、被害者の名前を聞いた途端に淀みなく説明を始める様子に、彼の知識の幅広さが表れています。株トレーダーという肩書きだけでなく、暴落直前に大儲けしたという経歴まで即座に把握していることから、金融の世界にも通じていることが伝わってきます。続けて美術品のコレクションについても言及する場面では、ニールの関心が事件そのものよりも被害者の資産に向いていることが読み取れます。殺人事件への興味の薄さと、金や収集品への反応の速さという対比が、このキャラクターらしさを際立たせています。皮肉な物言いをすることなく淡々と事実を並べる口調からは、驚きよりも分析的な視点で状況を捉えている様子がうかがえます。この一言をきっかけに、話題が被害者の資産の話へ移っていく場面です。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

make a killingを覚えるときは、獲物を一撃で仕留めるハンターの姿を思い浮かべてみましょう。労力をかけてじわじわ追いかけるのではなく、一瞬のタイミングで大きな成果をつかみ取る感覚です。killingという強い単語がそのまま「大成功」に転じているのは、まさに一撃必殺のイメージと重なります。ニールが暴落直前の大儲けをさらりと言い当てたように、絶妙なタイミングをつかむ様子を思い浮かべると、このフレーズの持つスピード感が記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「make a killing」

make a killingは、投資の成功から日常のちょっとした儲け話まで、幅広い場面で使えます。3つの例文でその使い方を見ていきましょう。

She made a killing selling her startup last year.
(彼女は去年、自分のスタートアップを売って大儲けした。)
起業した会社を売却し、大きな利益を手にした場面です。ビジネスの成功を伝える場面で使いやすく、称賛のニュアンスを込めて使われることが多い表現です。努力の結果というより、決断のタイミングそのものを評価する響きがあります。

We could make a killing if we invest in this early.
(早めにこれに投資すれば、大儲けできるかもしれない。)
新しい投資機会を前に、成功の可能性を語る場面です。まだ結果が出ていない段階での期待や思惑を伝える言い方で、ビジネスの会話でよく登場します。仮定のcouldと組み合わせることで、確信よりも見込みを語るニュアンスになります。

A: How did he afford that new house?
B: He made a killing in real estate last year.
(A:彼、どうやってあの新しい家を買えたの?)
(B:去年、不動産で大儲けしたんだって。)
噂話として誰かの成功を語る場面です。羨望や驚きが入り混じった調子で使われることが多く、日常会話の中で人の経済状況を話題にするときによく登場する言い方です。短い問いと答えの往復の中に、驚きと納得の両方がにじんでいます。

あわせて覚えたい関連表現

strike it rich
(一攫千金を当てる)
make a killingと同じく大きな利益を得る意味を持ちますが、こちらは偶然の幸運や発見によって富を得るニュアンスが強く、宝くじや資源発見など運の要素が絡む場面で使われやすい表現です。実力より巡り合わせを強調したいときに向いています。

hit the jackpot
(大当たりを引く)
make a killingが投資や商売の成果として使われることが多いのに対し、こちらはギャンブルや抽選のように運試しの結果として大成功をつかんだ場面でよく使われる、より偶然性の強い表現です。継続的な取引よりも、一発逆転の瞬間を語るのに向いています。

cash in on
(〜で儲ける、〜を利用して稼ぐ)
make a killingが利益の大きさそのものに焦点があるのに対し、こちらは機会やトレンドをうまく利用して稼ぐという、戦略性のニュアンスが強い表現です。

Note|「make a killing」の”killing”が持つ物騒な由来

make a killingのkillingという単語には、なぜ「殺すこと」という物騒な意味と「大儲け」という前向きな意味が同居しているのでしょうか。この言葉の成り立ちをたどってみると、由来が見えてきます。

killingという単語が「大成功」「大儲け」の意味で使われ始めたのは、19世紀のアメリカ英語にさかのぼるとされています。もともとハンティングの世界では、一度の狩りで大物の獲物を仕留めることをkillingと呼んでいました。獲物を一頭仕留めるだけで大きな成果になる、という感覚が、やがて金融や商売の世界にも転用されるようになったと考えられています。投資や賭け事で一度に大きな利益を得ることは、狩りで大物を仕留めることと似た高揚感を伴うため、同じ単語が流用されたというわけです。日本語で「大金星を挙げる」「一発当てる」といった表現が、勝負事の比喩から日常のビジネス用語に転じているのと似た成り立ちと言えます。物騒な単語の由来を知ると、make a killingという表現に込められた、一撃で大きな成果をつかみ取るという感覚がより鮮明に伝わってきます。

今回のエピソードでは、かつて暴落直前に大儲けをした株トレーダーが、自宅で命を落とすという展開が待っています。make a killingという表現が持つ「一撃で大きな成果を得る」というニュアンスと、実際の事件で起きた出来事とが重なり合う、皮肉な符合が見え隠れする回でもあります。ニールが淡々と語ったその後に続く美術品コレクションへの言及が、事件の背景を解き明かす手がかりになっていく様子も見どころです。

言葉の由来をたどると、思わぬところで物語との重なりが見えてくるものです。

まとめ|一撃必殺の儲け話を言い表す一言

make a killingは、狩りで大物を仕留める高揚感になぞらえて、短期間で大きな利益を得ることを表す表現です。株式や不動産などの投資の場面で特によく使われ、褒め言葉にも皮肉にも聞こえる、話し手のトーン次第で響きが変わる面白さも持っています。ドラマの中でニールが被害者の経歴をさらりと言い当てた場面も、金融の世界の駆け引きの速さを映し出していました。日常の会話でもビジネスの場面でも、思いがけない儲け話を語るときの一言として、表現の引き出しに加えてみてください。物騒な単語の由来を知っておくと、ニュースや会話の中で耳にしたときの理解もぐっと深まります。

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