海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン5第7話は、結婚記念日のディナーの席に元交際相手が現れたことをきっかけに、ピーターが仕事の秘密を理由に家庭との間に短い線を引いていく回です。同じ人物が家庭では言葉を惜しみ、捜査の場では相手にまっすぐ踏み込む。誰が言葉を惜しみ、誰がためらわずに言い切っているのか、そんな視点でこの回の会話を追ってみます。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン5第7話では、ピーターとエリザベスの結婚記念日ディナーの店に、ピーターのクアンティコ時代の元交際相手でSSG捜査官のジルが姿を現す。危険な新型マイクロチップの闇取引を追うジルから協力を求められたピーターは、エリザベスに詳細を明かせないまま捜査に加わることになり、夫婦の間に微妙な緊張が生まれる。一方ニールは、モジーやコーデックス研究者のレベッカとともにモスコーニの「幻の第13章」を読み解き、ステンドグラスの窓という新たな手がかりにたどり着く。『ホワイトカラー』S05E07のあらすじを追うときは、誰が言葉を惜しんで距離を作り、誰がためらわずに踏み込んでいるかに注目すると、この回ならではの緊張が見えてくる。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. make it a point to
必ず~するようにするという意味です。
Peter: I’m making it a point to remember all the anniversaries.
(あらゆる記念日を欠かさず覚えるようにしているんだ。)
記念日ディナーに向かう前、店の料理をからかわれたピーターが、大真面目に言い返す場面です。makeとpointを使って「意識してそうする」と言い切るところに、記念日という私的な事柄にまで律儀さを持ち込むピーターらしさが見て取れます。
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2. it’s been a long time
久しぶりだねという意味です。
Jill: It’s been a long time.
(久しぶりね。)
記念日ディナーの店内で、クアンティコ時代の元交際相手ジルがピーターに声をかけ、20年ぶりの再会が始まる場面です。20年という時間の重みを、驚きや説明を重ねずに一言で片づけてしまうところに、感情を表に出さないジルの落ち着きがにじんでいます。
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3. hunt someone down
(人を)探し出す、追い詰めるという意味です。
Jill: I hunted you down.
(あなたを探し出したの。)
偶然の再会を装いつつも、実は自らピーターの居場所を突き止めてきたと明かすジルの場面です。huntという狩りを思わせる動詞を自分の行動にそのまま当てはめるところに、私生活の再会にも捜査官らしい執念を持ち込むジルの性分がうかがえます。
4. end of story
それで終わり、話はそれまでという意味です。
Peter: End of story.
(話はそれで終わりだ。)
ジルとの関係をニールに詮索されたピーターが、ただの仕事仲間だと言い切って話を打ち切ろうとする場面です。説明を重ねず一言で会話を閉じるこの言い方に、私的な追及をかわすときのピーターの手短な処理の仕方が浮かび上がります。
5. in sheep’s clothing
羊の皮をかぶった~、無害を装った、という意味です。
Neal: Jones and I are gonna cruise Brooklyn tonight in sheep’s clothing.
(今夜はジョーンズと羊の皮をかぶってブルックリンを見回るよ。)
偽バッジを使う男を追う作戦として、ジョーンズと変装して見回るとピーターに告げるニールの場面です。物騒な追跡劇を羊の皮という穏やかな比喩で表現するところに、緊迫した任務でも軽さを崩さないニールらしい言葉選びが感じられます。
6. put up a strong front
気丈に振る舞うという意味です。
Jill: You don’t have to put up a strong front for me.
(私の前では気丈に振る舞わなくていいのよ。)
張り込み中の車内で、殉職した部下の上司だったピーターの本心を気にかけて、ジルが声をかける場面です。相手が隠そうとしている弱さを見抜いた上で、それを取り繕わなくていいと短く伝えるところに、言葉数は少なくても核心を外さないジルの気遣いが伝わってきます。
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7. live the dream
夢のような生活を送るという意味です。
Jones: I am living the dream.
(夢のような生活を送ってるってわけだ。)
高級車で犯人を張り込むジョーンズが、刑事ドラマさながらの状況に浮かれてニールに本音を漏らす場面です。任務中の車を「夢」と呼んでしまうところに、緊張感より高揚感が先に立つジョーンズの気質がうかがえます。
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8. catch someone off guard
(人の)不意を突くという意味です。
Jill: We’ll catch him off guard.
(相手の不意を突けるわ。)
取引現場に早く着いたことを気にするピーターに対し、それなら好都合だとジルが意気込む場面です。相手の懸念を否定するのではなく、状況を有利に読み替えて即答するところに、駆け引きの場でも言葉を惜しまないジルの姿勢が見て取れます。
9. tie up loose ends
未解決の問題を片付けるという意味です。
Peter: Once I’ve tied up all the loose ends here.
(ここでの未解決の仕事を片付けたらね。)
ワシントン行きの時期を尋ねられたピーターが、こちらでの仕事を片付けてからだと答える場面です。具体的な内容には触れずloose endsという抽象的な言い方で片づけるところに、私的な会話でも仕事の詳細は明かさないピーターの一貫した距離の取り方がにじんでいます。
10. trust me
信じてくれという意味です。
Neal: Just trust me, okay?
(とにかく僕を信じて、いいね?)
目を閉じさせたレベッカをニューヨークの通りへ案内するニールが、待ちきれない様子の彼女に信じてほしいと声をかける場面です。理由を説明せずtrust meと踏み込むところに、驚かせたい気持ちが先に立つニールの茶目っ気が伝わってきます。
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このエピソードの英語学習ポイント
記念日ディナーの席で、エリザベスはI still love Italian. I still love you.と、同じ構文を重ねてまっすぐ気持ちを口にします。凝った言い回しではなく、同じ形を繰り返すことで、言葉を選ぶ余地を残さずに気持ちを伝える話し方です。この回の対比は、この開けっぴろげな一言から始まっています。
その直後、店に現れたジルはIt’s been a long time.と静かに切り出し、後になってI hunted you down.と、実は自分から探し出したのだと明かします。20年ぶりの再会にふさわしい驚きの言葉を重ねるのではなく、事実だけを短く置いていくこの話し方には、感情を説明で埋めない大人の距離感がにじんでいます。
張り込みの車内で、ジルはYou don’t have to put up a strong front for me.と、殉職した部下を悼むピーターの本心にそっと触れます。相手が隠そうとしている弱さをそのまま指摘するこの一言に対して、ピーターは別の場面でジルとの関係をニールに詮索されるとThat’s it. End of story.と言葉を打ち切ります。同じ人物が、踏み込まれると話を閉じる側にも、相手の本心に踏み込む側の言葉を受け止める側にもなる、その落差がこの回の緊張を作っています。
そして捜査が動き出した日の夜、遅くに帰宅したピーターは、事情を尋ねるエリザベスにIt’s classified.とだけ答えます。記念日の席ではI still love youとまっすぐ言い切る言葉が交わされていたのに、数日のうちに、今度は仕事を理由に言葉を止めてしまう。この回をもう一度見るときは、開けっぴろげな声のトーンと、classifiedと言うときの声の変化を聞き比べてみると、言葉を惜しむ瞬間がどこで生まれているかがより具体的に見えてきます。
キャラクター別|英語の特徴
ピーター|「classified」の一言で家庭との間に線を引く話し方
捜査から遅くに帰宅した夜、起きて待っていたエリザベスに事情を尋ねられても、ピーターはIt’s classified.とだけ答えて話を終えます。台本ではこの発話が確認できます。理由を説明せず一言で会話を止めるこの言い方には、仕事上の秘密を家庭に持ち込まないための、無駄のない線引きが表れています。
同じ日の別の場面でも、この傾向は変わりません。ジルとの関係をニールに詮索されたピーターは、That’s it. End of story.と踏み込みを拒みます。相手が誰であっても、私的な事柄を掘り下げられそうになると同じように話を打ち切るところに、家庭でも職場でも一貫したピーターの距離の取り方が浮かび上がります。それは誠実さの裏返しでもありますが、エリザベスにとっては素っ気なさとして受け取られかねない話し方でもあります。
ジル|言葉少なに20年分の距離を詰める話し方
20年ぶりに現れた元交際相手として、ジルはIt’s been a long time.とだけ声をかけ、驚きや説明を重ねません。台本ではジルの発話としてI hunted you down.も確認できます。偶然を装わずに、自分から探し出したのだと短く明かすこの言い方には、私生活の再会にも捜査官としての率直さを持ち込むジルらしさが表れています。
張り込みの車内では、You don’t have to put up a strong front for me.と、殉職した部下を悼むピーターの本心にそのまま触れます。相手の弱さを遠回しにせず言い当てるこの話し方は、ピーターがThat’s it. End of story.で踏み込みを拒む場面とは対照的です。同じ「言葉を惜しむ」姿勢でも、ジルの場合はそれが相手との距離を詰める方向に働いている点が、この回のジルの持ち味です。
エリザベス|同じ構文を重ねてまっすぐ気持ちを言い切る話し方
記念日ディナーの席で、エリザベスはI still love Italian. I still love you.と、同じ構文をそのまま重ねて気持ちを言い切ります。台本ではこの発話が確認できます。食の好みと夫への気持ちを同じ言い方で並べてしまうところに、飾らずまっすぐ思いを伝えるエリザベスらしい率直さが表れています。
その率直さは、この回を通じて特別な返答を受け取れるわけではありません。捜査が動き出した日の夜、ピーターから聞けたのはIt’s classified.という一言だけでした。自分は迷いなく気持ちを言い切ったのに、相手からは仕事を理由に言葉を止められる。そのすれ違いを声に出して責めることなく受け止めているところに、この回のエリザベスの静かな強さがにじんでいます。
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