「put someone through something」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E10で学ぶ英会話

「put someone through something」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分のせいで周りの人に面倒や心配をかけてしまい、申し訳ない気持ちになった経験はありませんか。

そんな時に使える「put someone through something」を、『モダンファミリー』シーズン1第10話の前半、クリスマスツリーの撤去に踏み切るダンフィー一家のやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「put someone through something」の意味とニュアンス

put someone through something
意味:(人)につらい思いをさせる、(人)を苦しい目に遭わせる

put someone through somethingは、自分の言動や置かれた状況によって、他人につらい経験や面倒な状況を経験させてしまうことを表す口語表現です。putは「置く」、throughは「〜を通り抜けて」という意味で、誰かをある経験の中に通し抜けさせるイメージが根底にあります。自分が直接手を下したわけではなくても、結果的に相手をつらい状況に置いてしまった、という間接的な責任を語る時にも使える柔軟さを持っています。

しばしば非難や謝罪の文脈で使われ、自分の行動が周囲に負担をかけたことを認める場面でよく登場します。家族や友人に迷惑をかけた時のちょっとした謝罪から、会社が社員に大変な思いをさせたことを指摘するようなビジネスの場面まで、幅広く使われる表現です。

put someone throughの後には、the wringer(絞り機)やa lot(たくさんの苦労)のような具体的な内容を続けることも多く、何を経験させたのかを添えることで、つらさの中身がより具体的に伝わります。主語には人だけでなく、状況や決断そのものを置くこともでき、誰が誰にどんな経験をさせたのかという関係性を丁寧に示せる構文でもあります。

【ここがポイント!】

  • 「put someone through something」の核は、誰かをつらい経験の中へ通り抜けさせるイメージ
  • 謝罪や非難の文脈でよく使われ、自分の行動の責任を認める言い方
  • throughの後に具体的な内容を添えると、つらさの中身がより伝わる

『モダンファミリー』S01E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

誰も名乗り出ないまま、クレアが子供たちに最後通告を告げる場面です。クリスマスツリーの撤去に踏み切ったフィルが、続けてヘイリーに対しても厳しい発表をします。

Claire: Don’t put the rest of us through this. Luke? No?
(もう私たちにこんな思いをさせないで。ルーク? 違うの?)

Phil: This is really it.
(本当にこれで最後だぞ。)

Haley: I was getting a car?
(私、車もらえるはずだったの?)

Phil: Nope. I was lying, because that’s what we do now. Dunphys are liars.
(いや、あれは嘘だったんだ。だってうちは今、そういう家族になったからな。ダンフィー家は嘘つきなんだよ。)

Modern Family Season1 Episode10 (Undeck the Halls)

シーン解説と心理考察

「もう私たちにこんな思いをさせないで」というクレアの一言には、名乗り出ない子供たちへの苛立ちが凝縮されています。続けてフィルが「本当にこれで最後だぞ」とツリー撤去に踏み切る様子には、宣言好きな父親らしい大げささが表れています。

直後、フィルが車の話を持ち出すと、ヘイリーは「私、車もらえるはずだったの?」と驚きます。フィルが「あれは嘘だったんだ。だってうちは今、そういう家族になったからな」と告げる展開には、子供に正直さを教えようとした結果、自分もあっさり開き直ってみせるという皮肉な父親らしいユーモアがにじんでいます。子供に厳しい態度を取り続けようとするクレアと、宣言どおりに実行しながらもどこかコミカルに終わらせてしまうフィルとの温度差も、この一連のやり取りの見どころになっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

「put(置く)」「someone(誰かを)」「through(通り抜けさせる)」という一連の流れを、トンネルの中を無理やり通り抜けさせるイメージで思い浮かべてみましょう。つらい経験というトンネルを、自分のせいで誰かに歩かせてしまっている様子が、put someone through somethingの意味にそのままつながります。

クレアが子供たちに向けた「こんな思いをさせないで」という一言も、まさに家族全員をこのトンネルに巻き込みたくないという訴えでした。誰かに負担をかけてしまった場面を思い出しながら覚えておくと、謝罪の一言としてすっと使えるようになります。自分の行動の結果を相手が「通り抜けさせられる側」だと意識するだけで、この構文の主語と目的語の並び順も自然に頭に入ってきます。

例文で覚える「put someone through something」

謝罪や非難の場面で使われるput someone through somethingを、3つの例文で確認していきましょう。

I’m sorry for putting you through all this stress.
(こんなにストレスをかけてしまって、本当にごめん。)
相手に謝罪する日常会話の場面です。putting you throughの形で、自分の行動が相手に与えた負担を認めています。

The company shouldn’t have put its employees through such a difficult transition.
(会社は社員にあれほど大変な移行期を経験させるべきではなかった。)
組織の対応を批判するビジネスの場面です。put its employees throughの形で、組織的な負担が主語になっています。

A: Why are you so upset with him?
B: He put me through a lot of unnecessary worry.
(A:なんで彼にそんなに怒ってるの?)
(B:彼のせいで、必要もない心配をさんざんさせられたのよ。)
人間関係のトラブルを友人に説明する会話です。put me through a lot ofの形で、経験させられた苦労の量を強調しています。

あわせて覚えたい関連表現

put someone through the wringer
((人)をひどい目に遭わせる)
put someone through somethingが一般的な表現であるのに対し、put someone through the wringerは絞り機にかけるような、より強いつらさを強調する慣用句です。

give someone a hard time
((人)につらく当たる)
give someone a hard timeは意図的に相手を困らせるニュアンスが強いのに対し、put someone through somethingは必ずしも意図的でなくても使える点で範囲が広い表現です。

drag someone through something
((人)を(つらい過程)に引きずり込む)
drag someone through somethingは、put someone through somethingよりも「無理やり引きずる」という強制のニュアンスが強い言い方です。相手の抵抗を押し切ってでも進めるという語感があり、単に経験させるだけのput someone through somethingとは強さの度合いが異なります。

Note|謝罪のput someone throughと、家族間で軽く飛び交うput someone through

put someone through somethingは、ビジネスメールでの丁寧な謝罪から、家族間の軽い小言まで、フォーマル度の幅がかなり広い表現です。

ビジネスの場面では、”We apologize for putting you through this inconvenience.”のように、丁寧な文体の中に組み込まれ、顧客や取引先に与えた不便への謝意を表す定型的な言い回しとして使われます。落ち着いたトーンで、責任の所在を明確にしながらも角が立たないよう配慮された使われ方です。一方、家族や友人同士の会話では、クレアの「Don’t put the rest of us through this」のように、感情のこもった強い調子で使われることも珍しくありません。深刻な事態というよりも、日々の小さないざこざの中で、相手への苛立ちや疲れをそのままぶつける言葉として機能しています。

同じ構文でありながら、フォーマルな場面では礼儀正しい謝罪の道具になり、家庭の中では感情をぶつける道具にもなる。この振れ幅の広さこそが、put someone through somethingという表現が幅広い場面で重宝される理由だと言えそうです。ダンフィー家のやり取りも、まさにこのくだけた側の使い方の一例でした。声のトーンや文脈次第で謝罪にも非難にも転じるという性質は、日本語の「〜させてしまって」という言い回しにも通じる部分があり、感情の強弱を言葉の外側でどう調整するかがこの構文を使いこなす鍵になります。

場面に応じてトーンを調整できる表現として、覚えておいて損はありません。

まとめ|負担をかけたことを認める、率直な一言

put someone through somethingは、自分の言動や状況によって、他人につらい経験や面倒な状況を経験させてしまうことを表す表現です。

謝罪から非難まで、フォーマル度の幅が広く、家庭でもビジネスでも使える汎用性の高い言い回しです。

クリスマスツリーの撤去をめぐるダンフィー家の一幕には、家族全員を巻き込んでしまったことへの苛立ちと、それでも憎めない父親らしいユーモアの両方が表れていました。誰にどんな負担をかけてしまったのかを丁寧に言葉にすることで、謝罪の気持ちがより具体的に伝わるようになります。誰かに負担をかけてしまったと感じた瞬間に、会話のレパートリーに加えてみてください。

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