「get canned」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E10で学ぶ英会話

「get canned」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

深刻な内容を、あえて軽い調子で打ち明けられて拍子抜けした経験はありませんか。

そんな場面にぴったりの「get canned」を、『モダンファミリー』シーズン1第10話の中盤、サンタ村で車への積み込みを手伝ってくれた男性の一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「get canned」の意味とニュアンス

get canned
意味:クビになる、解雇される

get cannedは、仕事を突然辞めさせられたことを軽い調子で伝える、くだけた口語表現です。canはもともと「缶」を意味する単語で、cannedはその缶に詰められることを指します。組織という缶詰工場から、中身である自分が外へ取り出されて放り出されるようなイメージが根底にあります。自分から辞めたのではなく、外側からの決定で押し出された、という受け身のニュアンスも同時に含まれています。

fireやbe laid offといった表現に比べてカジュアルな響きがあり、深刻になりすぎずに解雇の事実を伝えたい場面で選ばれやすい言い方です。友人同士の会話で自分や他人の解雇について話す時など、あっさりとした調子で使われることが多く、聞き手にも深刻さを押し付けにくい言葉だと言えます。

got cannedのように過去形で使われることが多く、既に起きた出来事として淡々と語られる点も特徴のひとつです。深刻な事実であっても、あえて軽い響きの言葉を選ぶことで、聞き手に過度な同情を強いずに済ませられるという実用的な側面も持っています。

【ここがポイント!】

  • 「get canned」の核は、缶詰工場のラインから外されて放り出されるイメージ
  • fireやbe laid offよりくだけた響きで、深刻さを和らげて伝えられる表現
  • got cannedの過去形で、既に起きた出来事として淡々と語られることが多い

『モダンファミリー』S01E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

車への積み込みに苦労するキャメロンに、サンタ役を務めていた男性スコットが声をかけ、思いがけない打ち明け話が始まる場面です。

Cameron: How am I supposed to get all this in the car?
(これ全部、どうやって車に積めばいいんだよ?)

Scott: Let me give you a hand with that.
(手伝いますよ。)

Cameron: Uh, thanks. Thanks. Thanks, Santa.
(あ、どうも。ありがとう。ありがとう、サンタさん。)

Scott: Can’t call me that anymore. Just got canned.
(もうそう呼べませんよ。たった今クビになったんで。)

Mitchell: Oh- Really?
(え— 本当ですか?)

Scott: Guess a couple people complained I wasn’t fat enough.
(太り方が足りないって、何人かに苦情を言われたみたいで。)

Modern Family Season1 Episode10 (Undeck the Halls)

シーン解説と心理考察

荷物を車に積むのに苦労するキャメロンに、スコットが「手伝いますよ」と声をかけます。キャメロンが気軽に「ありがとう、サンタさん」とお礼を言うと、スコットは「もうそう呼べませんよ。たった今クビになったんで」と、あっさりした口調で自分の解雇を打ち明けます。深刻な内容を淡々と語る様子から、この人物の飄々とした性格が伝わってきます。

ミッチェルが驚いて「え、本当ですか?」と聞き返すと、スコットは「太り方が足りないって、何人かに苦情を言われたみたいで」と、解雇の理由をそのまま続けます。クリスマスイブの浮かれた空気の中に、思いがけない他人の不運が差し込まれる瞬間であり、この後の展開への伏線にもなっている一幕です。深刻な内容をあっさり口にしてしまう気さくさそのものが、この人物の魅力として印象づけられる場面でもあります。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

「can(缶)」の中に自分が「canned(詰められる)」イメージを思い浮かべてみましょう。缶詰工場の生産ラインから、中身だけがぽんと外に放り出されてしまう様子が、get cannedという表現の芯にあります。

スコットが「たった今クビになったんで」とさらりと打ち明けた一言も、深刻さを引きずらず、まるで缶から出されただけとでも言うような軽さで語られていました。重い出来事をあえて軽く伝える、その距離感ごと覚えておくと、似た場面で自然に使えるようになります。缶の蓋がぱかっと開いて中身が取り出される、その一瞬の乾いた音まで想像すると、深刻さと軽さが同居するこの表現の質感がより体感しやすくなります。

例文で覚える「get canned」

くだけた調子で解雇を伝える時に使われるget cannedを、3つの例文で確認していきましょう。

He got canned after only two weeks on the job.
(彼は働き始めてわずか2週間でクビになった。)
仕事の話をする日常会話の場面です。after only two weeksという短さが、突然の解雇であることを際立たせています。

If you keep missing deadlines like that, you’re gonna get canned.
(そんなに締め切りを破り続けたら、クビになるよ。)
同僚に忠告するビジネス寄りの場面です。you’re gonna get cannedの形で、今後起こりうる結果として警告しています。

A: Why isn’t Tom at work anymore?
B: He got canned last month.
(A:トムってもう会社にいないの?)
(B:先月クビになったんだ。)
同僚の近況を尋ねる会話です。last monthという時期を添えて、淡々と事実を伝えています。

あわせて覚えたい関連表現

get fired
(クビになる)
get cannedよりも一般的でフォーマルな場面でも使える表現です。get cannedはよりくだけた口語で、友人同士の会話向きの言い方になります。

get laid off
(一時解雇される、リストラされる)
get laid offは本人の落ち度ではなく、業績悪化など会社都合による解雇を指すことが多い点で、get cannedと異なります。

get the sack
(クビになる)
主にイギリス英語で使われる口語表現で、get cannedと意味・くだけ具合はほぼ同じです。地域によって好まれる言い回しが違う一例と言えます。

Note|缶詰にされるイメージから生まれた口語表現、get cannedの成り立ち

get cannedという表現は、19世紀後半から20世紀初頭にかけてアメリカで缶詰の食品加工業が急速に広まった時期の俗語に由来すると言われています。工場で食材が缶に詰められ、密封されて生産ラインから送り出されていく様子と、労働者が組織から追い出されていく様子が重ね合わされ、canという単語に「解雇する」という比喩的な意味が加わっていったという説です。断定できる一次資料までは確認できていませんが、缶詰産業のイメージが色濃く残る成り立ちだという点は、多くの語源解説で共通して語られています。

面白いのは、この表現がその後もずっとくだけた響きを保ち続けている点です。fireのように直接的で重い響きを持つ言葉に対し、get cannedは工業製品のパッケージングという少し滑稽なイメージを介しているからか、深刻な話題をあえて軽く語りたい時の定番として定着していきました。canという単語自体が、缶詰以外にも「(ラジオ・テレビ番組を)お蔵入りにする」「(アイデアを)ボツにする」といった比喩的な使われ方をする点も、この言葉が持つ「詰めて外に出す」イメージの広がりを裏付けています。

スコットが自分の解雇をあっさりと語ったのも、この表現が持つ軽さと相性の良い場面でした。深刻な出来事をどう言葉に乗せるかで、伝わる印象が大きく変わることを教えてくれる一例です。同じ「解雇された」という事実でも、get cannedという言葉を選ぶだけで、聞き手が身構えすぎずに話を受け止められるようになる点は、日常会話における言葉選びの工夫として参考になります。

言葉の成り立ちを知ると、軽い響きの裏にある由来まで、より味わい深く感じられます。

まとめ|深刻な事実を、軽やかに乗せる一言

get cannedは、仕事を突然辞めさせられたことを軽い調子で伝える、くだけた口語表現です。

fireやbe laid offに比べてカジュアルな響きがあり、深刻になりすぎずに解雇の事実を伝えたい場面で選ばれます。

サンタ村を出たところでスコットがあっさりと打ち明けた「たった今クビになったんで」という一言には、重い出来事を深刻ぶらずに語る、彼の飄々とした人柄が表れていました。構えず打ち明けられる、その軽やかな距離感が印象に残る場面です。深刻な話をあえて軽く伝えたい場面で、表現の引き出しに加えてみてください。

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