海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
きょうだいや友人たちで顔を見合わせて、「もうバレてるよね」と示し合わせるような瞬間が、ドラマには時々あります。
そんな場面にぴったりの「be onto someone’s game」を、『モダンファミリー』シーズン2第21話の中盤、母クレアのやり方に気づいたきょうだい3人が対策を練るシーンから、一緒に見ていきましょう。
「be onto someone’s game」の意味とニュアンス
be onto someone’s game
意味:人の企み・魂胆に気づいている
be onto someone’s gameは、相手が隠している企みや手口にすでに気づいていることを表す口語表現です。ontoは「(隠れたものに)気づいている」というニュアンスの前置詞的な用法で、gameはここでは「策略・手口」という意味で使われています。beの代わりにgetを使うと「気づく」という動作そのものを表すことができます。
相手のずるいやり方や隠れた意図に気づいたことを伝える場面、家族や同僚の言動パターンを見抜いた場面などで使われます。onto以下には代名詞(his/her/their game)や具体的な名詞を続けることができ、誰の、どんな企みに気づいているのかをはっきり示せる表現です。日常会話で使われるくだけた言い方で、フォーマルな場面ではあまり用いられません。
【ここがポイント!】
- 「be onto someone’s game」の核は、相手の隠れた手口にぴったり気づいているイメージ
- 一度きりの嘘というより、繰り返されるパターンや策略に気づくニュアンスが強い
- 誰の企みかをonto以下(his game・their gameなど)で具体的に示せる
『モダンファミリー』S02E21のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
母クレアの態度について話していたヘイリー・アレックス・ルークの3人が、対策を話し合う場面です。母のやり方を見抜いたと示すことで、家族内の力関係を変えようとするきょうだいの結束に注目です。3人それぞれの温度差にも目を向けてみましょう。
Haley: I say we don’t apologize this time. Let her know we’re onto her little game.
(私が思うに、今回は謝らないほうがいいよ。ママの小さな企みに気づいてるって、分からせてやろう。)Alex: We could change the way this whole family operates.
(そうすれば、この家族の動き方そのものを変えられるかもしれない。)Haley: Okay, so nobody says they’re sorry. Got it? Keep your mouth shut when she comes back.
(オーケー、じゃあ誰も「ごめんなさい」って言わないこと。分かった? ママが戻ってきても、口を閉じてること。)Luke: If she comes back.
(戻ってくればね。)Modern Family Season2 Episode21 (Mother’s Day)
シーン解説と心理考察
ヘイリーの「今回は謝らないほうがいいよ。ママの小さな企みに気づいてるって、分からせてやろう」という提案には、母のやり方をただ受け入れるのではなく、対抗策を立てようとする姉らしいリーダーシップが表れています。アレックスが「そうすれば、この家族の動き方そのものを変えられるかもしれない」と乗り気で応じる様子からは、普段は皮肉屋のアレックスも計画には乗ってくる一面が見えてきます。
続けてヘイリーが「誰も『ごめんなさい』って言わないこと。ママが戻ってきても、口を閉じてること」と念を押すと、ルークは「戻ってくればね」とそっけなく返します。計画に前のめりな姉たちに対して一歩引いたようなルークの一言が、この場面に軽妙なオチをつけています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
相手が隠している「game(策略)」の上にちょうど乗っかっているイメージを思い浮かべてみましょう。ontoという単語が持つ「ぴったり乗っている」という感覚が、相手の企みを的確に捉えている様子とつながっています。
ヘイリーたちが母の態度を見抜いて対策を練った様子も、まさに相手の手の内を見透かしている状態そのものでした。onto以下に誰の企みかを添えるだけで、相手の隠れた狙いを言い当てる一言になる、そんなイメージで覚えておくと使いどころが浮かびやすくなります。
例文で覚える「be onto someone’s game」
相手の隠れた手口に気づいた場面を中心に、be onto someone’s gameが使える3つの例文を見ていきましょう。
The teacher was onto the students’ game of copying homework.
(先生は、生徒たちが宿題を写し合っていた手口に気づいていた。)
先生が生徒の不正に気づく場面です。誰の企みかをthe students’ gameのように具体的に示せるので、対象がはっきりします。
I’m onto your game—you always ask for favors right before payday.
(君の魂胆はお見通しだよ、いつも給料日の直前に頼み事をしてくるよね。)
相手の狙いを指摘する日常会話の場面です。ダッシュの後に具体的な根拠を添えると説得力が増し、単なる思い込みではないことが伝わります。
A: How did you know I was lying?
B: I’ve been onto your game for years.
(A:どうして嘘だって分かったの?)
(B:もう何年も前から君の手口はお見通しだよ。)
長年の付き合いから相手の癖を見抜く場面です。for yearsのように期間を添えると、継続的に気づいていたニュアンスが伝わり、一時的な勘ではないことが強調されます。
あわせて覚えたい関連表現
see through someone
(人の本心・嘘を見抜く)
be onto someone’s gameが継続的な手口・パターンに気づくニュアンスなのに対し、see through someoneは今この瞬間の嘘や見せかけを見抜くニュアンスが強い表現で、初対面の相手にも使いやすい言い方です。
catch on to something
((物事に)気づき始める)
be onto someone’s gameよりも穏やかで、徐々に気づいていく過程を表すことが多い表現です。
have someone’s number
(人の本性・手口を正確に把握している)
be onto someone’s gameとほぼ同じ場面で使われますが、have someone’s numberはややくだけた表現で、相手の性格そのものを見抜いているニュアンスが強くなります。長年の付き合いがある相手に対してよく使われる言い方です。
Note|be onto someone’s game / see through someone / catch on to、「見抜く」系表現の違い
相手の隠れた企みや本心に気づいたことを表す英語表現は、be onto someone’s game以外にもいくつか存在します。今回はsee through someone・catch on toの2つと比べながら、対象や気づき方の違いを整理します。
be onto someone’s gameは、相手が繰り返し使っているやり方や、隠れた策略そのものに気づいているというニュアンスが強い表現です。一度の嘘というより、パターン化した手口を見抜いている場合に選ばれやすくなります。一方see through someoneは、その場の嘘や見せかけをその瞬間に見抜くというニュアンスが強く、継続的な観察を経ているかどうかは問いません。catch on to somethingは、これら2つに比べるとやや穏やかで、時間をかけて徐々に気づいていく過程を表すことが多く、瞬間的な見抜きよりも理解が追いついていく様子に近い表現です。誰かに指摘されて初めて気づく、というニュアンスにも使われます。
この違いを踏まえると、ヘイリーたちが使ったbe onto someone’s gameが、母クレアの態度を一度だけでなく繰り返し観察したうえでの気づきとして選ばれていたことが見えてきます。単なる思いつきではなく、これまでのやり取りの積み重ねから見抜いたという重みが、この表現には込められているといえます。長年一緒に暮らす家族だからこそ選ばれる言い方とも言えます。
相手の言動をどんなタイミングで、どんな重みで見抜いたのかによって、この3つを使い分けられると、伝わるニュアンスがより正確になります。瞬間的な違和感なのか、積み重ねてきた確信なのかを意識すると、選ぶ表現も自然に決まってきます。
まとめ|be onto someone’s gameが持つ、見抜きの重み
be onto someone’s gameは、相手が隠している企みや手口にすでに気づいていることを表す表現です。
一度の嘘というより、繰り返されるパターンや策略に気づいたときに選ばれやすい言い回しといえます。onto以下に誰の企みかを添えれば、対象をはっきり示すこともできます。
母の態度を見抜いたヘイリーたちのやり取りは、家族という近い距離だからこそ積み重ねられた観察の結果とも読み取れる一場面でした。誰かの手口にはっきり気づいたときの一言として、覚えておきたい表現です。


コメント