「get on with something」の意味と使い方|『モダンファミリー』S03E10で学ぶ英会話

「get on with something」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

思いつきで始まった計画の説明が長引いて、そろそろ早く進めてほしいと感じたことは、誰にでもあるのではないでしょうか。

そんな空気にぴったりの「get on with something」を、『モダンファミリー』シーズン3第10話の前半、フィルが思いつきで発案した即席クリスマスの説明に家族が付き合わされる場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「get on with something」の意味とニュアンス

get on with something
意味:(中断していたことを)先に進める、はかどらせる

get on with somethingは、停滞していた物事や中断していた作業を再開して、前へ進めることを表す口語表現です。話が脱線したり、作業が止まったりした後に、本題や本来の流れへ戻していくときにぴったりの言い方です。get onには「(物事が)進む、はかどる」という意味があり、withで対象を添えることで、中断していた物事を先へ進めるという形になる、口語でよく使われる組み合わせです。

命令形のGet on with it!では、さっさと進めろという切迫感が前面に出ます。会議や作業の進行を促す場面、人生の困難を乗り越えて日常を取り戻す場面、宿題や仕事を先延ばしにしている相手を急かす場面など、幅広い文脈で使われる表現です。対象を具体的に示さない単独の命令形と、get on with + 名詞のように対象を添える形の両方があり、状況に応じて使い分けられます。

【ここがポイント!】

  • 核は「止まっていた物事を先へ進める」という動き
  • 命令形Get on with it!は「さっさと進めろ」という切迫感を伴う
  • 対象を変えるだけで、作業にも人生全般にも使える汎用性がコツ

『モダンファミリー』S03E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フィルが思いつきで発案した「エクスプレス・クリスマス」の説明に、家族一同が付き合わされている場面です。話が続く中、キャメロンが相槌を打ち、ジェイがしびれを切らして声を上げます。

Cameron: I got it.
(分かった、分かった。)

Phil: And you have to scramble.
(で、大慌てで支度することになるってわけ。)

Jay: Get on with it!
(さっさと進めろ!)

Phil: We’re wasting time!
(時間がないぞー!)

Claire: Oh, Phil!
(もう、フィルったら!)

Modern Family Season3 Episode10 (Express Christmas)

シーン解説と心理考察

キャメロンが「分かった、分かった」と話を切り上げるように相槌を打つ様子からは、フィルの熱の入った説明に早く要点だけをつかみたい家族の空気がうかがえます。思いつきの説明を早く先へ進めてほしいという空気が、この短い相槌からも伝わってきます。フィルが「で、大慌てで支度することになるってわけ」と締めくくったところで、ジェイが「さっさと進めろ!」と一喝します。

すぐさまフィルが「時間がないぞー!」と応じて動き出す流れからは、計画そのものより前置きの長さにしびれを切らしたジェイのいら立ちが伝わってきます。急かされてすぐに動き出すフィルの反応の早さにも、このドタバタ劇らしいテンポのよさが表れています。引用では省いていますが、急いで動き出したフィルが「熱い!」と声を上げる一幕もあり、クレアの「もう、フィルったら!」はそんな慌ただしさへの一言です。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

電車やバスに「乗り込む(get on)」ように、中断していた物事にサッと乗り込んで前へ進めていくイメージを持ってみましょう。

ジェイの「さっさと進めろ!」という一喝も、なかなか本題に進まない説明を先へ進めさせようとする一言でした。乗り込んで進むという動きのイメージを持っておくと、停滞した状況を前に進めたい場面で、すっと言葉が出てくるようになります。止まっていた乗り物が再び走り出す瞬間を思い浮かべると、命令形のGet on with it!が持つ切迫感もより実感しやすくなります。

例文で覚える「get on with something」

会議の進行から日常の急かしまで幅広く使えるget on with somethingを、3つの例文で確認していきましょう。

Let’s get on with the meeting; we’re already running late.
(会議を先に進めましょう、もう時間が押しています。)
会議の進行を促すビジネスシーンです。すでに時間が押している状況を添えることで、進める必要性がはっきり伝わります。

A: Can we talk about this later? B: No, get on with it now.
(A:これ、後で話せない? B:いや、今すぐ話を進めて。)
先延ばしにしたい相手を急かす日常会話です。nowを添えることで、待たずに今すぐ進めてほしいという切迫感が強まります。

After the funeral, she slowly got on with her life.
(葬儀の後、彼女は少しずつ日常を取り戻していった。)
困難を乗り越えて日常に戻るときの一言です。slowlyを添えることで、無理に急がず少しずつ前へ進む様子が伝わります。急かされて進める場面とは対照的に、自分のペースで再び動き出す様子も、このフレーズで表現できます。

あわせて覚えたい関連表現

move on
(次に進む、気持ちを切り替える)
get on with somethingが中断した作業や物事を再開して続けることに重点を置くのに対し、move onは話題や感情面の切り替えに重点を置く表現です。

carry on
(続ける)
get on with somethingが停滞していたものを再開するニュアンスが強いのに対し、carry onは単に継続すること全般を指します。

press on
(困難があっても前進し続ける)
get on with somethingが日常的な作業の再開に使われるのに対し、press onは困難や障害を押しのけて進む、より強い意志のニュアンスを持ちます。

Note|move on / carry on / press on との使い分け

「進める」「続ける」を表す英語表現はいくつかありますが、何を対象にしているかという軸で並べてみると、それぞれの役割がはっきりします。

まずmove onは、話題や感情面の切り替えに重点を置く表現です。過去の出来事や話題から気持ちを切り替えて次に向かう、というニュアンスが中心にあります。作業そのものを再開するというより、心の区切りをつけるときに向いています。一方carry onは、対象を限定せず「続ける」こと全般を指す、より広く使える表現です。ジェイが「さっさと進めろ!」と言った場面でget on with somethingが選ばれているのは、単に続けるのではなく、なかなか本題に進まないフィルの説明を先へ進めさせたい状況だからです。さらにpress onは、困難や障害を押しのけてでも前進し続けるという、より強い意志のニュアンスを持つ表現です。3つの表現はどれも「進める」という核は共有していますが、対象が話題なのか作業なのか、再開なのか継続なのか、意志の強さがどれくらいかで使い分けられています。

get on with somethingが選ばれるのは、いったん立ち止まったものを再び動かしたい場面です。何が止まっていたのかを意識するだけで、3つの表現の使い分けがつかみやすくなります。話の内容そのものを切り替えたいのか、それとも一度止まった作業を再稼働させたいのかを見極めるのが、選び分けの第一歩です。

まとめ|足踏みを終わらせる、背中を押す一言

get on with somethingは、停滞していた物事や中断していた作業を再開して前へ進めることを表す表現です。命令形のGet on with it!では、さっさと進めろという切迫感がこもります。

会議の進行を促す場面にも、困難を乗り越えて日常を取り戻す場面にも、先延ばしにしている相手を急かす場面にも使える幅広さが持ち味です。誰かに急かされて進める場合も、自分のペースで再び動き出す場合も、同じフレーズでカバーできる懐の深さがあります。

長い前置きにしびれを切らして話を先へ進めさせるジェイの一言には、回りくどさを嫌うぶっきらぼうな一面が表れていました。フィルの発案に振り回されながらも、最終的には家族みんなで動き出すこの流れは、このドラマらしいドタバタ劇の醍醐味でもあります。足踏みしている状況を動かしたくなったときは、表現の引き出しに加えてみてください。

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