「go in different directions」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E17で学ぶ英会話

「go in different directions」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

学生時代は毎日のように顔を合わせていた友人と、いつの間にか年に一度も会わなくなっていた、という経験はありませんか。

そんな関係の変化を言い表す「go in different directions」を、『モダンファミリー』シーズン4第17話の前半、ミッチェルとキャメロンが友人のサルとの関係を振り返る一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「go in different directions」の意味とニュアンス

go in different directions
意味:別々の方向へ進む、進む道が分かれて疎遠になる

go in different directions は、複数の人や物が別々の方向へ向かうという文字どおりの意味と、それぞれの人生や関心の向かう先が変わって関係に距離ができるという比喩の意味を持つ表現です。go は「進む」、different は「異なる」、directions は「方向」で、方向を表す directions が複数形になっているため、道が二つ以上に分かれていく絵がそのまま浮かびます。

誰かが悪いと言うのではなく、時間がたつなかでそれぞれの進路が変わっていった、という穏やかな言い方に向いています。けんか別れや絶交のような決定的な出来事を指すのではなく、気づいたら距離が広がっていた、という自然な変化を述べるときの表現です。

主語は二者以上の複数で、we や they、our lives のように、進む道が分かれていく側の全員が主語になります。時制による焦点の違いは Note で整理します。

人間関係だけでなく、会社の部署の方針、バンドのメンバーの音楽性といった場面でも、進む方向がそろわなくなる状況を表せます。

【ここがポイント!】

  • 「go in different directions」の核は、一本の道が分かれ道になり、それぞれが別の方向へ歩き出すイメージ
  • 誰かを責める言い方ではなく、時間とともに距離ができた状態を穏やかに伝える表現
  • 過去形なら出来事、現在完了なら今につながる状態を語る、と時制で焦点が変わる

『モダンファミリー』S04E17のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ミッチェルとキャメロンが、友人のサルについて振り返る場面です。キャメロンは、パーティーに明け暮れていた頃にサルが一番の女友達だったことを語り、いまの関係を「別々の道に進んだ」と表現します。ミッチェルが短い言葉で受けるところまでが、ひとまとまりのやり取りです。このあと、サルが二人を訪ねてきて、大きな知らせを伝える展開になります。

Cameron: Sal was our best girlfriend from back in our party days, but over the years, we’ve kind of gone in different directions.
(サルは、パーティー三昧だった頃の僕たちの一番の女友達だったんだけど、何年かたつうちに、僕たちは何となく別々の道に進むようになったんだよね。)

Mitchell: We chose forward.
(僕たちは前に進むほうを選んだんだ。)

Modern Family Season4 Episode17 (Best Men)

シーン解説と心理考察

キャメロンの話は、Sal was our best girlfriend from back in our party days(サルは、パーティー三昧だった頃の僕たちの一番の女友達だった)と、過去形で始まります。サルと過ごした時間の親しさを先に置き、but のあとで、いまの距離を語る構成です。過去の近さと現在の距離が、一つの発言の中に並んでいます。

we’ve kind of gone in different directions では、kind of が言い切りをやわらかくしています。きっぱりと疎遠になったと述べるのではなく、「何となく」道が分かれた、という距離感で語る言い方です。over the years(何年かたつうちに)という期間の表現も添えられ、ある日突然ではなく、時間をかけて少しずつ変わったことが伝わってきます。

主語が we である点も見どころです。サルだけが離れたとも、二人だけが離れたとも言わず、進む方向が別々になった、という言い方にとどめています。どちらか一方が悪いと決めつけない語り口が、この表現の穏やかさを支えています。

ミッチェルの We chose forward.(僕たちは前に進むほうを選んだ)は、その言い方を受けた一言です。別々の方向という表現に対して、二人が選んだのは「前」だと言い換えています。別々の方向のうち、自分たちは前を選んだ、という言い方です。単に疎遠になったという事実だけでなく、進む先を自分たちで選んだ、という向きが加わります。二人の語りが短く重なり合う様子には、サルとの過去を振り返りながらも、いまの自分たちの歩みを肯定している空気があります。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

一本道を歩いてきた人たちが、やがて分かれ道にたどり着き、右へ進む人と左へ進む人に分かれていく絵を思い浮かべてみましょう。分かれ道の先で、それぞれの背中が少しずつ小さくなっていく様子が、go in different directions の芯にあります。

キャメロンの言う「パーティー三昧だった頃」は、同じ道を一緒に歩いていた時期に当たります。そこから何年かたつうちに分かれ道が来て、それぞれが別々の方向へ歩き出した、と重ねると、we’ve kind of gone in different directions の一文が絵として浮かびます。

directions が複数形であることも、覚えるときの手がかりになります。方向が一つならただの「進む」ですが、複数あるからこそ「別々」になります。分かれ道の絵の中に、矢印が二本以上あるイメージで覚えておくと、疎遠になるという意味にも自然につながります。

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例文で覚える「go in different directions」

友人関係から仕事の場面まで幅広く使える go in different directions を、3つの例文で確認していきましょう。

We were inseparable in college, but after graduation we went in different directions.
(大学時代はいつも一緒だったけど、卒業後はそれぞれ別の道に進んだんだ。)
昔の友人との関係を振り返る、カジュアルな会話の場面です。after graduation のように、分かれるきっかけになった時期を添えると、いつから道が分かれたのかが伝わります。

After the reorganization, the two teams gradually went in different directions.
(組織再編のあと、その二つのチームは次第に別々の方向へ進むようになりました。)
チーム運営の変化を説明するビジネスの場面です。gradually を添えると、急に分かれたのではなく、少しずつ方向が変わっていった様子が表せます。

A: Do you still talk to Ken?
B: Not really. We went in different directions after he moved abroad.
(A:ケンとはまだ連絡してる?)
(B:あまりしてないな。彼が海外に引っ越してから、それぞれ別の道に進んだから。)
疎遠になった友人について話す、往復の会話です。Not really. で軽く受けてから、理由を went in different directions で述べる流れになっています。after のあとに、分かれ道になった出来事を置ける形も確認できます。

あわせて覚えたい関連表現

grow apart
(疎遠になる、気持ちが離れていく)
grow apart は、時間とともに二人の距離が広がる、という関係の変化そのものに焦点があります。go in different directions は、それぞれが別の道や方向へ進んだ、という進路の違いを描く点が異なります。

go one’s separate ways
(それぞれの道を行く、別れて別々に進む)
go one’s separate ways は、別れる、解散するといった区切りの意味が強い表現です。go in different directions は、ゆるやかに進む方向が違ってきた状態まで含められる点で、広い言い方になります。

drift apart
(自然に離れていく)
drift は「漂う、流される」という意味の動詞で、drift apart は流されるように離れていくイメージです。go in different directions は、それぞれが進む方向を持っている印象が残る点で、少し違いがあります。

Note|過去形と現在完了形の違いで見る、関係の変化の言い方

同じ「疎遠になった」という内容でも、時制を変えると伝わる焦点が変わります。キャメロンの一言を手がかりに、関係の変化を語るときの時制の選び方を整理してみましょう。

過去形の we went in different directions は、「分かれた」という出来事を過去のこととして語ります。We went in different directions after graduation.(卒業後、私たちは別々の道に進んだ)のように、きっかけになった時期を添えると、過去の一点で起きた出来事として伝わります。

一方、キャメロンの we’ve kind of gone in different directions は現在完了で、過去に分かれ始めた変化が、いまの状態につながっていることを表します。over the years のような期間を表す表現と組み合わせると、長い時間をかけて続いてきた変化を、いまの時点から見て語る形になります。さらに kind of が入ることで、はっきりと言い切らず、「何となくそうなった」というやわらかい響きが加わります。

過去形は「あのとき分かれた」、現在完了は「分かれて、いまに至っている」と、同じ表現でも時制ひとつで見ている位置が変わります。今の関係の状態を語りたいときは現在完了、きっかけの出来事を語りたいときは過去形と選び分けられます。

キャメロンが現在完了を選んでいるのは、サルとの距離がいまも続いている状態だと述べているからです。時制の使い分けを意識すると、短い一文の中に置かれた時間の流れも見えてきます。

まとめ|「別々の道」を、やわらかく言い表す

go in different directions は、進む方向がそれぞれ別になり、関係に距離ができる状態を表す表現です。一本の道が分かれ道になり、複数の矢印が別方向へ伸びていく絵が、そのまま意味になります。

誰かを責めるのではなく、時間とともに進む道が変わったと穏やかに伝えられるため、昔の友人や、方針が分かれたチームのことを語る場面で使えます。過去形で出来事として語るのか、現在完了で今につながる状態として語るのかを選び分ければ、伝わる焦点も調整できます。

サルとの関係を振り返るキャメロンの一言には、過去の親しさと、いまの距離を並べて語る、やわらかい語り口が表れていました。分かれ道の絵と一緒に、表現の引き出しに加えてみてください。

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