海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン7第1話では、ジェイとグロリアが、息子ジョーを通わせるプレスクールを探して園を訪ね歩きます。そこで2人は、入園の申し込みは思っていた以上に早く始めるものだと知ります。
申し込みの時期、順番待ち、見学のお礼、初登園の前の気持ち。この回の場面を手がかりに、アメリカのプレスクールをめぐる文化と、それにまつわる英語を見ていきます。
申し込みは早めに? 「waiting list」の英語
最初に訪ねた園では、入園は少なくとも1年前に申し込むものだという話が出ます。それに続く担当者の言葉と、ジェイの反応です。
Miss Ford: And even then, there’s a significant waiting list.
(それに、それでもかなりの順番待ちがあるんです。)Jay: You’re kidding.
(冗談だろ。)Miss Ford: I’m sorry, Mr. Pritchett.
(申し訳ありません、プリチェットさん。)Miss Ford: Uh You could try The Learnin’ Barn.
(ええと、The Learnin’ Barn を当たってみてはいかがでしょう。)Gloria: Ah, yes.
(ああ、そうね。)Gloria: That sounds very nice.
(とても良さそうね。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
waiting list は「順番待ちの名簿」で、空きが出るのを待つ人の一覧を指します。be on the waiting list(順番待ちをしている)や put one’s name on the waiting list(順番待ちの名簿に名前を載せる)のように使われます。significant は「かなりの」で、待つ人数が多いことを伝えています。
アメリカのプレスクールは、一般に義務教育ではなく、通わせるかどうか、いつから通わせるかは家庭ごとに判断されることが多いと言われます。人気のある園では、入園の1年以上前から申し込みを受け付けたり、順番待ちが生じたりすることもあるようです。ただし、制度や事情は州や地域、園によって大きく異なります。
担当者の You could try ~. は「〜を当たってみては」と別の選択肢を示す、やわらかな提案の形です。断るときに添えられることも多い一言で、ジェイの You’re kidding.(冗談だろ)との温度差が印象的です。
園を見学するときの英語
別の園の見学では、グロリアがまずお礼を伝え、エリカが応じます。
Gloria: Thank you so much for making time for us today.
(今日はお時間を作っていただいて、本当にありがとうございます。)Erica: Oh, I’m sorry it took so long, but the faculty kind of scatters for the summer.
(いいえ、お待たせしてごめんなさいね。夏のあいだは先生たちがみんな散り散りになっちゃうの。)Erica: I drove my van to Maine and planted beans.
(私はバンでメイン州まで行って、豆を植えてきたのよ。)Jay: Let me guess and killed a giant.
(当ててやろうか、それで巨人を退治したんだろ。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
make time for ~ は「〜のために時間を作る」で、Thank you for making time for us. は面談や見学の冒頭で使える丁寧なお礼です。faculty は学校の「教員陣」をまとめて指す語で、scatter は「散らばる」です。夏休みの時期は先生が休暇に入るため、見学の日程が合いにくいこともあるという事情が、エリカの言葉から伝わってきます。ジェイの返しは、豆の話に引っかけた冗談です。
この園では、ニワトリが子どもたちの身近にいます。エリカはこう説明します。
Erica: Oh, it’s okay.
(あら、大丈夫よ。)Erica: The chickens won’t hurt him.
(ニワトリはあの子に何もしないわ。)Erica: They’re used to the kids.
(子どもたちに慣れてるから。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
be used to ~ は「〜に慣れている」です。won’t hurt ~ は「〜を傷つけたりしない」で、相手の心配を先回りして打ち消す言い方です。自然や動物とふれあう活動を取り入れる園もあると言われ、園ごとの環境の違いは小さくありません。
その後のやりとりで、グロリアは次のように言います。
Gloria: We’re too late for anywhere else.
(もうほかのところには間に合わないわ。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
too late for ~ は「〜には遅すぎる」で、ほかの園の受け入れにはもう間に合わないという状況を短く言い表しています。
「cubby」と、初めての巣立ち
最初の園では、担当者が子ども用の棚についてこう話していました。
Miss Ford: These cubbies were donated by a former parent who fancied himself a carpenter.
(この棚は、以前の保護者の方が寄付してくださったんです。ご自分を大工だと思っていらした方で。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
cubby は、子ども一人ひとりの持ち物を入れる小さな棚や仕切りのことで、プレスクールや幼稚園の教室で見られることが多い設備です。fancy oneself ~ は「自分を〜だと思い込む」で、腕前が伴わないことを皮肉まじりに伝える言い方です。
続けて、ジェイはこう言います。
Jay: They hate their cubbies? I’ll make them new ones.
(棚が気に入らないって? なら新しいのを作ってやる。)Jay: Cubbies are nothing but little closets.
(あんな棚、小さなクローゼットにすぎん。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
家族が集まった場では、グロリアがジェイの不機嫌の理由を説明します。
Gloria: He’s just grumpy because Joe starts school tomorrow.
(この人、ジョーが明日から学校だから機嫌が悪いだけよ。)Phil: Well, that’s hard when they leave the nest for the first time.
(まあ、初めて巣立つときって、つらいですよね。)Jay: I don’t care about that.
(そんなことはどうでもいい。)Jay: All I wanted was to bribe my way into that fancy school by making cubbies stuff didn’t fall out of.
(俺はただ、物が落ちない棚を作って、あの高級な園に取り入りたかっただけだ。)Modern Family Season7 Episode1 (Summer Lovin’)
grumpy は「不機嫌な、むすっとした」という口語的な形容詞です。start school は「学校に通い始める」で、プレスクールの初登園にも使えます。leave the nest は「巣立つ」という比喩で、子どもが親の手を離れる節目を表します。フィルが一般論として気づかったのに対し、ジェイの本音は別のところにあったという流れが見どころです。
nothing but ~ は「〜にすぎない」、fancy は「高級な、しゃれた」という意味で、bribe one’s way into ~ は「見返りを差し出して〜に入り込む」という、冗談めかした言い方として使われています。
まとめ|入園までの段取りと英語
waiting list や You could try ~. で入園待ちの事情を、Thank you for making time for us. や be used to ~ で見学の場面を、leave the nest で初登園の節目を表す英語が、ひとつの回にそろっています。
プレスクールの事情は地域や家庭によって異なりますが、『モダンファミリー』を観ながら、アメリカの子育ての一場面にふれてみるのも面白いところです。
ミッチェルの休みをめぐる英語や、キャメロンの遠回しな働きかけは、同じ回のほかのコラムで、個々の表現はフレーズ記事で扱っています。


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