海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
家族で出かける計画を立てながら、自分のルーツについて語り合った経験はありませんか。
そんな話題で使える「keeping in touch with your heritage」を、『モダンファミリー』シーズン4第19話の後半、レストランでの騒ぎのあと、グロリアの旅行の提案にミッチェルが応じるシーンから、一緒に見ていきましょう。
「keeping in touch with your heritage」の意味とニュアンス
keeping in touch with your heritage
意味:自分のルーツ(受け継いだ文化)とのつながりを保つこと
keep in touch with は、人に対しては「連絡を取り続ける」という意味の言い方です。文化や伝統、自分の過去のように、人ではないものに対しては、「つながりを絶やさない」という意味に広がります。
heritage は、生まれや家系から受け継いだ文化・伝統・歴史を指す名詞です。keep in touch with と組み合わせると、自分が受け継いだ文化と、連絡を取り合うようにつながり続ける、という意味になります。
keeping と動名詞になっているのは、この表現を主語として使うためです。keeping in touch with your heritage only enriches our culture のように、「つながりを保つこと」を主語にして、それが何をもたらすのかを述べる形になります。
your は特定の誰かを指すというより、「自分の」という一般的な呼びかけです。相手に向けた言葉というより、誰にとっても当てはまることを述べる言い方として置かれています。
【ここがポイント!】
- 「keep in touch with ~」の核は、連絡を取り合うように、つながりを絶やさないイメージ
- 相手が人なら「連絡を取り続ける」、heritage のようなものなら「つながりを保つ」と訳し分ける
- keeping と動名詞にして、「つながりを保つこと」自体を主語にできる
『モダンファミリー』S04E19のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
リリーがレストランで騒ぎを起こしたあと、キャメロンが、家族であることの理由を語りかける場面です。リリーはミッチェルとキャメロンがベトナムから迎えた娘です。そこへグロリアが、この夏にマニーとジョーをコロンビアへ連れていこうかと口にし、ミッチェルがその提案に応じます。keeping in touch with your heritage が、旅行の提案への返事として出てくる流れに注目です。
Cameron: The point is, is that we’re a family because we love each other.
(要はね、僕たちが家族なのは、お互いを愛してるからなんだよ。)Lily: Okay.
(うん。)Cameron: And you know what? You just caused a scene in a restaurant And you can’t get any more like your daddies than that.
(それにね、君はいまレストランで大騒ぎを起こしたよね。それって、パパたちにこれ以上ないくらいそっくりってことだよ。)Gloria: Maybe I’ll just take Manny and Joe to Colombia this summer.
(今年の夏、マニーとジョーをコロンビアに連れていこうかしら。)Mitchell: I think that’s a great idea. I really think that keeping in touch with your heritage only enriches our culture.
(それはいい考えだと思うよ。自分のルーツとつながりを保つことは、僕たちの文化を豊かにするだけだって、心から思うんだ。)Cameron: Absolutely.
(もちろんだよ。)Modern Family Season4 Episode19 (The Future Dunphys)
シーン解説と心理考察
キャメロンの最初の言葉は、リリーに向けたものです。We’re a family because we love each other. と、家族である理由を、愛情という一点で示しています。リリーが Okay. と短く受け止めると、キャメロンは You know what? と切り出して、レストランで騒ぎを起こしたことを、パパたちにそっくりだと言い換えます。騒ぎをとがめる言い方ではなく、家族の似ている点として受け止める調子が伝わってきます。
そこへ、グロリアが話題を変えます。Maybe I’ll just take Manny and Joe to Colombia this summer. の Maybe と just は、思いつきを軽く口にする言い方です。マニーとジョーは、ここでは話題に出てくる存在です。グロリアはコロンビア出身で、行き先はその国です。
ミッチェルの返事は、I think that’s a great idea. と、まず賛成を伝えるところから始まります。続けて I really think that と、really を添えて、自分の考えとしてしっかり述べます。そのうえで keeping in touch with your heritage only enriches our culture と続けます。only enriches は「豊かにするばかり」という意味で、つながりを保つことには良い面だけがある、という言い切りです。
最後にキャメロンが Absolutely. と短く続けます。ミッチェルの長い一言に対して、ひと言だけで応じる返し方です。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
keep in touch with の基本の意味は、友人と手紙や電話でやりとりを続けることです。その連絡の相手が、友人から、自分が受け継いだ文化に入れ替わったと考えてみましょう。
友人と連絡を絶やさないように、自分のルーツとも、たまに連絡を取り合う。そんなイメージです。手紙を書く代わりに、その国の言葉に触れる、料理を作る、その土地を訪ねる、といった行動が「連絡」にあたります。
グロリアの旅行の提案に重ねると、その土地を訪ねることは、まさにルーツへ会いに行く行動になります。ミッチェルの「いい考えだ」という返事も、この旅行の提案に向けたものです。友人への電話や手紙の絵に、自分のルーツを重ねて、keep in touch with your heritage を覚えておきましょう。
例文で覚える「keeping in touch with your heritage」
日常、ビジネス、往復会話と、ルーツとのつながりを保つ場面を3つ並べます。どの例文も、人ではないものと連絡を取り合うような関係が共通しています。
She takes her kids to Japan every summer to keep in touch with their heritage.
(彼女は、子どもたちが自分のルーツに触れ続けられるよう、毎年夏に日本へ連れていきます)
家族の夏の過ごし方を話す場面です。to keep in touch with と目的を表す形にして、旅行の理由を添えています。
The museum works to help visitors stay in touch with local heritage.
(その博物館は、来館者が地元の伝統に触れ続けられるよう取り組んでいます)
施設の活動を紹介するビジネスの場面です。keep の代わりに stay を使っても、つながりを保つ意味は変わりません。
A: Why do you cook that dish every New Year?
B: It helps me keep in touch with my heritage.
(A:どうして毎年お正月にその料理を作るの?)
(B:自分のルーツとつながっていられる気がするんだ)
友人どうしの気軽な会話です。料理という具体的な行動が、つながりを保つ手段として語られています。
あわせて覚えたい関連表現
stay connected to one’s roots
(自分のルーツとつながっている)
roots は「根っこ」という比喩で、heritage よりも個人の出身や家系に寄った言い方です。堅さは同じ程度で、言い換えとして並べて使えます。
keep in touch with someone
((人と)連絡を取り続ける)
相手が人の場合の基本形です。heritage のように人ではないものが相手になると、「つながりを保つ」という意味に広がる点が違います。
get back to one’s roots
(原点・ルーツに立ち返る)
keep in touch は「絶やさない」、get back to は「一度離れたものに戻る」という違いがあります。つながりが続いているかどうかで選び分けます。
Note|heritage / culture / roots / ancestry の指すものを比べる
ルーツにまつわる話題では、heritage、culture、roots、ancestry という4つの名詞がよく並びます。どれも近い意味に見えますが、指しているものが少しずつ違います。
heritage は、生まれや家系から受け継いだ文化・伝統・歴史のことです。受け継いだ「もの」のまとまりを指します。ドラマでは、keeping in touch with your heritage と、つながりを保つ相手として使われています。
culture は、生活の様式や習慣、芸術など、人々が営むものの全体を指します。ミッチェルの our culture は、この意味の名詞として、つながりを保つことで豊かになるものを言い表しています。
roots は、直訳では「根っこ」です。自分の出身や家系を、木の根に見立てた比喩で、個人の背景に寄った言い方になります。stay connected to one’s roots のように、つながる相手として置くことができます。
ancestry は、先祖の系統や血筋を指します。受け継いだ文化そのものというより、誰の家系から来たのかという系譜に焦点があります。
この4つを並べると、ミッチェルの一言で使われている heritage が、血筋や根っこよりも、受け継いだ文化の中身そのものを指す語だと整理できます。
まとめ|つながりを絶やさないということ
keeping in touch with your heritage は、自分が受け継いだ文化や伝統とのつながりを、連絡を取り合うように保ち続けることを表す言い方です。keep in touch with は、人に使えば「連絡を取り続ける」、heritage のようなものに使えば「つながりを保つ」と訳し分けられます。
stay connected to one’s roots や get back to one’s roots と並べると、絶やさないのか、立ち返るのかという違いで選べます。家族や地元の話題、旅行の理由を語る場面で使える表現です。
グロリアの旅行の提案にすぐ賛成し、つながりを保つことの良い面を言い切ったミッチェルの返事が、この場面の中心でした。表現の引き出しに加えてみてください。


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