海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
みんなで盛り上がる企画に、自分にだけ声がかからなかった。そんな経験はありませんか。
そんな場面の会話に登場する「goody-two-shoes」を、『モダンファミリー』シーズン7第11話の前半、シーズン最後のいたずらから外されたマニーが、ジェイたち家族との会話の中で口にする一言から、一緒に見ていきましょう。
「goody-two-shoes」の意味とニュアンス
goody-two-shoes
意味:いい子ぶった優等生、お行儀のよすぎる人
goody-two-shoes は、決まりをきちんと守り、行儀のよい人を、からかいや皮肉の気持ちを込めて呼ぶ名詞です。日本語の「優等生」に近い響きがありますが、褒め言葉としては使われません。「面白みがない」「いい子ぶっている」という、少し冷めた見方が含まれる点が特徴です。
形としては、ハイフンでつないだ全体がひとまとまりの名詞です。goody と two-shoes を別々に訳して組み立てるより、全体で「いい子ぶった人」と覚えるほうが実用的です。人を指す名詞なので、a goody-two-shoes のように冠詞の a を付けて使います。be a goody-two-shoes(いい子ぶった人である)、think someone is a goody-two-shoes(~をいい子ぶっていると思う)、call someone a goody-two-shoes(~をいい子ぶっていると呼ぶ)といった形で現れます。
くだけた会話向きの言い方で、友人同士のからかいや、周りからそう見られていることを話題にする場面で使われます。改まった場面で人物を評するときには合いません。相手を褒めたいときは、別の言葉を選ぶのが自然です。
【ここがポイント!】
- 「goody-two-shoes」の核は、決まりを守りすぎる人への、からかい半分の呼び方
- 褒め言葉ではなく、冷めた見方や皮肉が入る、くだけた会話向きの名詞
- 人を指す名詞なので、a goody-two-shoes と冠詞を付けて使うのがコツ
『モダンファミリー』S07E11のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
マニーが、チームにシーズン最後のいたずらから外されたと話し始める場面です。ジェイは自分の昔のいたずらを懐かしみ、マニーは今回の連中が考えついたいたずらを引き合いに出します。そこに「どうして仲間に入れなかったの?」という問いが入り、マニーが答えた一言が今回のフレーズです。
Manny: The team left me out of the end-of-the-season prank.
(チームは、シーズン最後のいたずらから僕を外したんだ。)Jay: You know, that takes me back. We told the school board that Coach Davis was a communist. The man spent a weekend in jail. Simpler times.
(なあ、懐かしいな。俺たちは、デイビス監督は共産主義者だって教育委員会に言ったもんだ。あの人は週末いっぱい留置場に入ってたよ。のんきな時代だったな。)Manny: Well, that’s better than what these meatheads cooked up. They just parked the principal’s car in the middle of the basketball court.
(まあ、それは今回あの脳筋連中が考えついたのよりずっとましだよ。校長先生の車をバスケットコートのど真ん中に停めただけなんだから。)Jay: That’s not where cars go.
(車はそんなところに停めるもんじゃないだろう。)— Why didn’t those meatballs include you?
(仲間に入れてもらえなかったのは、どうして?)Manny: They think I’m a goody-two-shoes.
(みんな、僕のことを品行方正なお堅い優等生だと思ってるんだ。)Modern Family Season7 Episode11 (Spread Your Wings)
シーン解説と心理考察
冒頭のマニーの発言は、「チームが自分を外した」という事実を伝えるひとことです。ジェイは「懐かしいな」と返し、自分が若いころのいたずらの話を持ち出します。話の中身は、教育委員会に監督のことを告げた、という昔のいたずらです。マニーはそれを受けて、「あの連中が考えついたのよりずっとましだ」と、今回のいたずらの中身を挙げます。校長先生の車をバスケットコートの真ん中に停めただけ、という説明が、その「ましだ」の根拠になっています。
ジェイの「車はそんなところに停めるもんじゃないだろう」は、停め場所に向けた短い感想です。大きな話題を広げるでもなく、ひとことでいたずらの中身を受け止めています。
続く問いかけに対して、マニーは They think I’m a goody-two-shoes. と答えます。注目したいのは、主語が They で、動詞が think である点です。「僕は優等生だ」と自分から名乗る形ではなく、「みんなが僕をそう思っている」という形で語っています。goody-two-shoes が、周りの人から貼られるレッテルとして登場していることがわかります。
仲間はずれの理由を、自分の性格ではなく、周囲の見方として説明している点も見どころです。goody-two-shoes が人を評する側の言葉であることが、この一言の語順にそのまま表れています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
ぴかぴかに磨いた靴を、玄関できれいに二足そろえて置いている様子を思い浮かべてみましょう。どこにも泥がついていなくて、少しも乱れがありません。整いすぎていて、はみ出す部分がない。そんなイメージが、goody-two-shoes の「いい子ぶったお堅い人」という印象とつながります。
マニーが口にした They think I’m a goody-two-shoes. も、このイメージで読むと意味がつかみやすくなります。「周りからは、きちんとそろった靴のような人に見えているらしい」と受け取れるからです。靴の絵と、a が付く名詞の形、そして「みんなが思っている」という they think の形を、セットで頭に置いておくと、会話の中でも聞き取りやすくなります。
例文で覚える「goody-two-shoes」
人をからかうときも、自分がそう見られていると話すときも使えるのが goody-two-shoes です。3つの例文で、使われ方の幅を確認していきましょう。
She’s such a goody-two-shoes that she never even jaywalks.
(彼女はものすごくお堅くて、信号無視すらしないんだ。)
真面目な友人の話をしている日常の場面です。such a ~ that の形で、お堅さの程度を具体例で示しています。
A: Why won’t you skip class with us?
B: Don’t call me a goody-two-shoes. I just have a test tomorrow.
(A:なんで一緒に授業をサボらないの?)
(B:優等生ぶってるなんて言わないでよ。明日テストがあるだけなんだから。)
誘いを断って茶化された友人同士の会話です。call someone a goody-two-shoes の形で、レッテルを貼られた側の反応を表しています。
In high school, I was a total goody-two-shoes, and I’m a little embarrassed about it now.
(高校時代の私は完全にいい子ちゃんで、今となっては少し恥ずかしいよ。)
過去の自分を振り返る場面です。a total goody-two-shoes と強めの語を添えて、当時の自分を少し照れながら語っています。
あわせて覚えたい関連表現
goody-goody
(いい子ぶる人、優等生ぶった人)
goody-two-shoes とほぼ同じ内容を指します。違いは使い方の幅で、goody-goody は形容詞としても働きます。
teacher’s pet
(先生のお気に入り)
teacher’s pet が見ているのは、先生との関係です。goody-two-shoes は先生との関係より、本人の行儀のよさそのものに焦点があります。
straight arrow
(まじめで誠実な人)
straight arrow は、まっすぐで誠実という肯定的な意味でも使えます。goody-two-shoes は、からかいや皮肉の気持ちが入る点が異なります。
Note|「優等生」「いい子ちゃん」「お堅い人」では伝わりきらない goody-two-shoes の温度
goody-two-shoes を日本語にするとき、「優等生」「いい子ちゃん」「お堅い人」といった訳語が思い浮かびます。どれも近いのですが、温度が少しずつ違います。
日本語の「優等生」は、成績や態度がよい人を指す言葉で、褒め言葉として使える場面があります。「彼女は優等生だ」と言えば、ポジティブな評価として通じます。一方、goody-two-shoes は褒める意図を持たず、「決まりを守りすぎて面白みがない」という冷めた見方を含みます。褒める文脈で同じように訳してしまうと、元の英語の皮肉っぽさが抜けてしまいます。肯定的に「模範生」と言いたいときは、a model student のような別の言い方が合います。「いい子ちゃん」は軽い皮肉を含む点で近く、「お堅い人」は融通のきかなさに焦点がある点で近い、という具合です。訳語によって、拾えている面が違います。
形の面では、a を付けて人を指す名詞として使います。マニーの They think I’m a goody-two-shoes. のように、think の後ろに I’m a goody-two-shoes という文を置くと、「僕を優等生ぶっていると思っている」という意味になります。
訳語を選ぶときは、褒めているのか、からかっているのかを先に決めると、日本語もぶれにくくなります。
まとめ|周りから貼られるレッテルを、英語でひとこと
goody-two-shoes は、決まりを守りすぎる人や、いい子ぶった人を、からかいや皮肉を込めて呼ぶ名詞です。a goody-two-shoes の形で、人を指して使います。
日常会話では、真面目な友人をからかうとき、レッテルを貼られて言い返すとき、過去の自分を照れながら振り返るときなど、立場を変えて使えます。
マニーの They think I’m a goody-two-shoes. は、「周りがそう思っている」という they think の形で語られていました。人から言われる言葉として、この表現が働く様子がそのまま出た一言です。褒め言葉の「優等生」では伝わらない冷めた温度まで、短い言葉に収めてくれる、そんな名詞です。


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