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目立たないようにしているつもりが、かえって周りの視線を集めてしまった。そんな場面は、誰にでもあるものです。
そんな場面に使える「attract attention」を、『モダンファミリー』シーズン8第10話の中盤、アレックスがヘイリーの話し方を指摘する一言から、一緒に見ていきましょう。
「attract attention」の意味とニュアンス
attract attention
意味:注目を集める、人目を引く
attract attention は、人の視線や関心を、自分や物のほうへ向けさせる表現です。向けさせる、という動きが含まれている点が、単に「目立つ」と言うよりも、周りの反応まで含んだ言い方になっています。attract は「引きつける」、attention は「注意」「注目」という意味で、2つの言葉を合わせて「人目を引く」「注目を集める」と訳します。
使い方の幅は広く、派手な服装で注目を集めたいときにも、目立ちたくないのに目立ってしまったときにも使えます。意図したかどうかは、前後の文脈で決まります。どちらの場合も、文の形は変わりません。主語になるのは、目立つ人や物、行動です。His loud laugh attracts attention. なら、「彼の大きな笑い声は人目を引く」という意味になります。
attention は数えられない名詞なので、a や s は付きません。注目の量を言いたいときは、a lot of attention のように、a lot of を前に置きます。
作中の文は That’s going to attract attention. で、be going to + 動詞 の形です。be going to は、「このままだと〜になる」という見通しを表せるので、今のやり方を続けたら目立ってしまう、という予測を述べる言い方になっています。
【ここがポイント!】
- 「attract attention」の核は、人の視線や関心を引きつけること
- 目立とうとして目立つ場合にも、目立ちたくないのに目立つ場合にも使える
- be going to を付けると、「このままだと目立つ」という予測を表せる
『モダンファミリー』S08E10のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ヘイリーがアレックスに、普通にしているよう促す場面です。ところが、ヘイリーが話の一部だけを小声にしたことを、アレックスが指摘します。ヘイリーは、汗をかいているアレックスのほうが目立つと言い返し、姉妹のやり取りが続きます。
Haley: There must be a bus stop nearby. Until then, just act normal like we don’t have $40,000 on us.
(どこか近くにバス停があるはず。それまでは、4万ドルも持ってないみたいに、普通にしてて。)Alex: Okay, why are you whispering only part of a sentence? That’s going to attract attention.
(ねえ、なんで文の一部だけ小声で言うの? それ、人目を引いちゃうよ。)Haley: Really? More than you being covered in sweat? Because you look like a sauna wall.
(そう? あなたが汗だくなのよりも? だって、サウナの壁みたいになってるわよ。)Alex: You’re right. How do I make myself stop sweating?
(確かにそうね。どうやったら汗が止まるの?)Modern Family Season8 Episode10 (Ringmaster Keifth)
シーン解説と心理考察
アレックスの Okay, why are you whispering only part of a sentence? は、ヘイリーの話し方への指摘です。Okay は話を切り出す合図で、whisper は「ささやく」、only part of a sentence は「文の一部だけ」という意味になります。文の途中だけが小声になっていることを、アレックスが不思議に思っているのが分かります。
続く That’s going to attract attention. の That は、一部だけ小声で話すやり方を指します。ヘイリーは普通にしていようと言っていたので、そのやり方が逆に目立つ、というのがアレックスの見立てです。目立たないための工夫が、attract attention につながると指摘する形になっています。
ヘイリーの返しは、Really? で始まります。Really? は「そう?」と聞き返す言い方で、続く More than you being covered in sweat? の more than は「〜より多く」を表します。アレックスの汗のほうを持ち出して、「汗まみれなのよりも?」と聞き返しています。Because you look like a sauna wall. では、look like 〜 が「〜のように見える」、sauna wall が「サウナの壁」で、汗をかいた様子を、サウナの壁に例えた言い方です。
指摘したはずのアレックスが、言い返されて黙るのではなく、You’re right. と素直に認めます。You’re right. は「その通り」という意味です。そのうえで How do I make myself stop sweating? と、汗を止める方法を尋ねています。make myself stop 〜 は「自分に〜をやめさせる」という形です。
この短いやり取りでは、目立つ原因を指摘した側と、それに言い返した側が、どちらも相手の目立つ点を挙げています。attract attention は、アレックスの指摘の中で使われ、そのあとの言い合いへとつながっていきます。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
磁石が鉄を引き寄せる様子で覚えます。attract は「引き寄せる」、attention は人の視線や関心です。目立つ物のまわりに、周囲の視線がすっと集まってくる絵が、attract attention の意味に重なります。記憶のために置いた絵で、意味の説明ではありません。
attract の主語は、引き寄せる側の目立つ人や物、行動です。視線を向ける側ではありません。磁石が鉄を引き寄せるのであって、鉄が磁石に向かって歩くのではない、と考えれば、向きを間違えずに済みます。
アレックスが言った That’s going to attract attention. も、この絵に当てはめられます。「一部だけ小声にする」という行動が磁石になり、周囲の視線が引き寄せられる、という見通しを述べた一言です。磁石になるのが人ではなく行動、という点まで、絵の中で確認できます。
例文で覚える「attract attention」
目立つ物や行動が主語になる表現です。場面の違う3つの形を見てみましょう。
His loud laugh always attracts attention in the library.
(彼の大きな笑い声は、図書館ではいつも人目を引く。)
静かな場所で目立ってしまう人を説明する場面です。主語は、目立つ物にあたる his loud laugh で、always を入れると、毎回そうなることが伝わります。
The new poster is designed to attract attention.
(新しいポスターは、注目を集めるように作られている。)
広告の狙いを説明するビジネスの場面です。be designed to + 動詞 は「〜するように作られている」という形で、目立たせたい意図を述べています。
A: Let’s not attract attention.
B: Then stop waving at everyone.
(A:目立たないようにしよう。)
(B:なら、みんなに手を振るのをやめて。)
目立たないよう注意し合う往復の会話です。Let’s not + 動詞 は「〜しないでおこう」という形で、B の stop + -ing は「〜するのをやめる」という指示になっています。
あわせて覚えたい関連表現
draw attention
(注目を集める)
draw は「引っぱる」という動作を表す言葉で、draw attention to the problem のように、to のあとに、注目させる先を置く形があります。attract attention は、注目が集まる結果に近い言い方です。
stand out
(目立つ)
attract attention が、人の関心を集めることを言うのに対し、stand out は、周りと違って際立つ状態そのものを言います。
catch someone’s eye
(〜の目に留まる)
広く人々の注目を集める attract attention に対し、catch someone’s eye は、特定の人の目にふと留まる場面に向いています。
Note|attention は「注意」「注目」「人目」のどれに訳すか
attract attention を訳すとき、attention を何と訳すかで、文の印象が変わります。
attention の基本の訳は、「注意」と「注目」です。pay attention to 〜 なら、「〜に注意を払う」という意味になります。ここで比べたいのは、向きの違いです。pay attention は、注意を向ける側が主語になります。attract attention は、注意を向けられる側が主語です。同じ attention を使っていても、動詞が pay か attract かで、主語の立場が逆になります。
訳語を選ぶときは、「注意を引く」と訳すと、呼びかけて気づかせる印象になりやすい点に気をつけます。アレックスの場面のように、周りの視線が集まる意味なら、「注目を集める」「人目を引く」のほうが合います。「人目」は、他の人の目を表す言葉なので、目立ちたくない二人の事情にそのまま合います。
作中の That’s going to attract attention. は、「人目を引いちゃうよ」と訳すと、普通にしていたい二人の状況にぴったりです。attention を「注意」と訳して、「注意を引くよ」とすると、周りの視線という意味合いが薄れてしまいます。訳語を選ぶときは、誰の目が向くのかを思い浮かべると決めやすくなります。
まとめ|人目を引く行動を、attract attention で指摘する
attract attention は、人の視線や関心を引きつけることを表す表現です。主語は目立つ物や行動で、意図して目立つ場合にも、意図せず目立つ場合にも使えます。
派手な服装、大きな笑い声、広告のポスターなど、目立つ物を主語にして、自然に使える場面がたくさんあります。draw attention や stand out と並べておくと、目立ち方の違いも整理できます。
小声の話し方と、汗。人目を引く種は、思わぬところにあるものです。


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