「take that up with someone」の意味と使い方|『モダンファミリー』S10E07で学ぶ英会話

「take that up with someone」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

不満をぶつけられた側が、「その話なら別の人に」と窓口をさらりと回してしまう瞬間が、ドラマには時々あります。

そんな受け渡しにぴったりの「take that up with someone」を、『モダンファミリー』シーズン10第7話の中盤、不満を向けられたジェイが切り返すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「take that up with someone」の意味とニュアンス

take that up with someone
意味:(文句・苦情を)〜に言ってくれ、〜に掛け合ってくれ

take that up with someoneは、相手が持ち出した不満や要望を、「自分ではなく、別の人に言ってください」と回す言い方です。take upは「取り上げる」、withは「〜を相手にして」という意味で、thatは相手が口にした不満を指し、someoneにはその話を受けつける担当者や責任者が入ります。

命令文の形で使うのが基本で、「自分に言われても困る」という突き放した響きが乗ります。言い方の強さは声の調子でも変わりますが、形そのものに、話を引き取らないという姿勢が含まれています。丁寧に案内する言い方というより、話を自分の手元から外す言い方です。

会話の中では、相手の不満を受けて返す一言として働きます。不満を述べられたあとに置かれ、「その件の窓口は自分ではない」と伝えながら、聞き手を次の相手へ案内する役目も果たします。

作中のジェイの一言は、someoneの部分がthe lady who forced me into this(俺を無理やりこんなことに引き込んだ女性)に置き換わった形です。someoneのところには、具体的な人や役職を入れて使います。thatをitに替えたtake it up withも、同じ型の言い方です。

【ここがポイント!】

  • 「take that up with someone」の核は、受け取った不満を自分の手から別の人の手へ渡す動き
  • 命令文で使い、someoneの位置に渡す先の人を具体的に入れる
  • thatは相手の不満を指す代名詞で、takeとupの間に挟まる

『モダンファミリー』S10E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

試合の場で、審判の話題が出る場面です。ジェイに向けて、サッカーのことを知らないのでは、という不満が投げかけられます。ジェイはその苦情の受付先を、自分をこの役に引き込んだ女性へ回し、続けてグロリアが選手たちに配置を指示します。ジェイは、その指示に続けて、ゴールを守る選手エステファンについて冗談めかして口にします。

— You are the referee for my game? You don’t know anything about soccer.
(あなたが私の試合の審判なんですか? サッカーのことは何も知らないでしょう。)

Jay: Take that up with the lady who forced me into this.
(その話なら、俺を無理やりこんなことに引き込んだ女性に言ってくれ。)

Gloria: Okay, purple, let’s go! Joe, Finn, Clyde up front! Lucas, Dylan, Chad in the back! Estefan, in goal!
(よし、パープル、行くわよ! ジョー、フィン、クライドは前! ルーカス、ディラン、チャドは後ろ! エステファン、ゴールよ!)

Jay: I’m guessing that Estefan is the kid who lives out of the district? His legs are hairier than mine, and I think he was wearing a wedding ring.
(エステファンってのは、学区の外に住んでる子だろ? 脚は俺よりすね毛が濃いし、結婚指輪までしてた気がするぞ。)

Modern Family Season10 Episode7 (Did the Chicken Cross the Road?)

シーン解説と心理考察

最初の一言は、「サッカーのことは何も知らないでしょう」と、審判としての力量を疑う不満です。この不満に対して、ジェイは自分の腕前を弁解することも、言い返すこともしません。代わりに、その話は自分を無理やりこの役に引き込んだ女性に言ってくれ、と窓口を移します。

「無理やり引き込んだ」という言葉に、審判を自分から望んで引き受けたわけではないという事情がにじみます。take that up withは、その事情を背負ったまま、不満の矛先を自分から外す働きをしています。反論でも謝罪でもなく、話の行き先を変える返し方です。

そのあとグロリアが、選手たちに前とうしろとゴールの配置を順に指示します。ジェイは続けて、ゴールを任された選手エステファンについて、学区の外に住んでいる子ではないかと冗談めかして口にします。ここで注目したいのは、ジェイが不満の中身には一切触れていない点です。サッカーを知らないという指摘が当たっているかどうかには答えず、誰に言うべきかだけを返しています。苦情の行き先を自分から外したあとは、試合そのものへ話題が移っていきます。突き放した一言が、会話の流れを次の場面へ進めるきっかけとして響きます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

自分の机に届いた封筒が自分宛ではなかった、という場面に置き換えてみます。封筒を拾い上げて、宛先の人の机まで持っていきます。この動きが、take(手に取る)、up(持ち上げる)、with(〜を相手にして)という言葉の並びに重なります。

thatは、その封筒の中身にあたる不満です。ジェイの一言は、宛先違いの封筒をそのまま宛先の人へ送り返す動きのようでした。someoneの部分に宛先の名前を書き込めば、誰に回すのかがはっきりします。withを「〜を相手にして」と読むと、take that up with the managerは「その件を取り上げて、責任者を相手にしてください」という流れになります。withの後ろに相手を置く型だと意識しておけば、渡す先を言い忘れることがありません。

例文で覚える「take that up with someone」

渡す先を具体的に入れて使うtake that up with someoneの使い方を、次の3例で確認します。

If you don’t like the schedule, take that up with the manager.
(スケジュールが気に入らないなら、それは責任者に言ってください。)
職場で担当者への相談を案内するビジネスの場面です。the managerのように役職を入れると、渡す先がはっきりします。

Don’t blame me for the delay. Take it up with the landlord.
(遅れを私のせいにしないで。大家さんに言ってよ。)
遅れの責任は自分にないと伝える、少しいらだった場面です。渡す先に大家さんという具体的な人を入れています。thatをitに替えても、同じ型で通じます。

A: This coffee is cold!
B: You’ll have to take that up with the owner.
(A:このコーヒー、冷めてるよ!)
(B:それはオーナーに言ってもらわないと。)
店の人が苦情を回す往復会話です。You’ll have toを前に置くと、「言ってもらう必要があります」という距離のある言い方になります。

あわせて覚えたい関連表現

take it up with
(〜に掛け合う、〜に相談を持ちかける)
thatをitに替えた同じ型で、苦情に限らず相談にも使えます。take that up withは、相手の発言を受けて突き放す響きが出やすい形です。

bring it up with
(〜にその話を切り出す)
話題を持ち出す動作に重点がある表現で、突き放す響きはありません。take that up withは、責任を回す言い方になる点が違います。

talk to the manager
(責任者に話す)
話す相手を示すだけの言い方です。take that up withは、不満を持つ相手に対して「そちらに言って」と促す点が違います。

Note|代名詞のthatはtakeとupの間に入る、take X up with Yの語順

作中のジェイはTake that up with the lady who forced me into this.と言いました。この一文は、take X up with Yという語順の見本になっています。

部品は5つです。take、言われる内容のX、up、with、渡す先のYの順に並びます。Xが代名詞のthatやitのときは、takeとupの間に入るのが決まりで、take up that withの順にはできません。Xが名詞なら、take the complaint up with the managerと、take up the complaint with the managerの2通りの並べ方ができます。つまり、代名詞のときだけ位置が固定されます。

withの後ろのYには、人や役職を置きます。作中のように、who forced me into thisという説明を後ろに足して、「俺を無理やり引き込んだ女性」と長くすることもできます。Yが長くなっても、take that up withの部分の語順は変わりません。長い説明は後ろにまとめて置き、前半の型は崩さない、という整理になります。

なお、take that upだけでも「その話を取り上げる」という意味になります。with以下を添えることで、誰を相手に取り上げるのかが加わり、「別の人に回す」という含みが生まれます。

take that up withを一つのかたまりで覚えて、withの後ろだけを入れ替えます。そう考えると、場面に合わせて使い回しやすくなります。

まとめ|「その話は別の人に」を、短く言い切る

take that up with someoneは、相手が持ち出した不満や要望を、別の人に回すときの言い方です。thatで相手の不満を受け、with以降で渡す先を示す、短い型になっています。

命令文で言い切るので、突き放した響きがあります。窓口が違うことをはっきり伝えたい場面で使え、someoneの位置に役職や名前を入れれば、誰に言えばいいのかまで一文で伝わります。窓口が自分ではないと分かったときに、すっと取り出せる型です。

ジェイの一言は、自分に向けられた苦情を、自分をこの役に引き込んだ女性への取り次ぎとして返したものでした。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「take that up with someone」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

take that up with someone

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次