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『モダンファミリー』シーズン3第7話では、大学出願のエッセイに取り組むヘイリーが、課題の「乗り越えた困難」について何を書けばいいのか分からず行き詰まります。自分は守られすぎて育ったから書くことがない、と訴える娘に、クレアはひと芝居打つような形で応えます。
今回は、sheltered や shield、be easy on、coddle といった過保護・甘やかしを表す語と、相手の不満を逆手に取る You’re welcome. の返し方を、場面の順に見ていきます。
「sheltered」「shield」で守られすぎた不満を言う
冒頭、ヘイリーは大学出願用のエッセイの課題にどこから手をつければいいか分からないとクレアに話します。課題は「What’s the biggest obstacle you ever had to overcome?」、つまりこれまでに乗り越えた一番の困難を問うものです。
後の場面でもヘイリーは「I can’t do this.」と行き詰まり、理由を聞くクレアに、乗り越えるべき困難など一度もなかったと答えます。そこから話は、育てられ方への不満に移っていきます。
Haley: What difference does it make? I’ve lived a boring, sheltered, pathetic life.
(だから何? あたしの人生、退屈で、守られてばっかりで、みじめなんだもん。)Claire: I am sorry we have made things too easy and comfortable for you.
(何もかも楽で快適にしすぎて、悪かったわね。)Haley: Oh, you should be! It is all your fault! You have shielded me from everything interesting and dangerous!
(ほんとだよ! 全部ママのせいじゃん! 面白いことも危ないことも、全部あたしから遠ざけてきたんだから!)Claire: You are blaming me because I kept you from getting hurt?
(あなたがけがをしないようにしてきたから、私を責めるわけ?)Modern Family Season3 Episode7 (Treehouse)
sheltered は shelter(かくまう、保護する)から来た形容詞で、a sheltered life は「世間の荒波から守られてきた暮らし」を指します。ヘイリーはこれを boring、pathetic と並べ、不満の言葉として使います。クレアの謝罪に返す Oh, you should be! は、I am sorry を受けて「本当にそう思うべきだよ」と突き返す形で、謝られてもなお引かない勢いが伝わってきます。
shield A from B は「A を B から盾のように守る」。ヘイリーは everything interesting and dangerous と、危険だけでなく面白いことまで遠ざけられたと訴えます。対するクレアの keep A from ~ing は「A が〜しないようにする」という意味で、同じ出来事を「けがから守った」と言い換えています。立場によって同じ子育てが shield にも keep from にもなる、という対比が見どころです。
「be easy on」と「The truth.」で話を切り出す
クレアはいったんヘイリーの言い分を認めたうえで、話の向きを変えます。
Claire: Maybe it is our fault.
(私たちのせいかもしれないわね。)Claire: But did you ever consider there’s a reason?
(でも、それには理由があるって考えたことある?)Haley: What are you talking about?
(何の話?)Claire: There’s a reason why we were so easy on you.
(私たちがあなたにあんなに甘かったのには、理由があるの。)Haley: I don’t understand.
(意味わかんない。)Claire: Oh, honey, you’re old enough now.
(ねえ、あなたももう十分大きくなったわ。)Haley: Old enough for what?
(大きくなったって、何に?)Claire: The truth.
(真実を知るのに。)Modern Family Season3 Episode7 (Treehouse)
be easy on someone は「〜に甘く接する、厳しくしない」という言い方です。反対に be hard on someone なら「〜に厳しく当たる」になります。you’re old enough now は、大事な話を打ち明ける前置きになりやすい形で、ヘイリーの Old enough for what? は、その続きを促す問い返しです。
クレアはこの後「We’re gonna go for a ride.」と言って、ヘイリーを連れ出します。ただし、ここで言う「理由」や「真実」の中身は最後まで語られません。後の場面の流れから、ヘイリーを連れ出すための芝居だったと読み取れます。
| 表現 | 意味 | この回での使われ方 |
|---|---|---|
| sheltered | 守られた、世間知らずの | ヘイリーが自分の人生を形容 |
| shield A from B | A を B から守る | ヘイリーの不満 |
| be easy on ~ | 〜に甘く接する | クレアの切り出し |
| coddle | 甘やかす、過保護にする | クレアの種明かし |
「There’s your obstacle!」と「You’re welcome.」
車の中でクレアは「恥ずかしくて車を降りられない」と言い、ヘイリーに木に彫ってあるものを読みに行かせます。
Claire: Okay.
(わかった。)Claire: I-I want you to go read what’s carved in that tree.
(あ、あの木に彫ってあるものを読んできてほしいの。)Haley: Mom, you’re freaking me out.
(ママ、怖いんだけど。)Claire: Just do it.
(いいから行って。)Claire: Do it, Haley.
(行きなさい、ヘイリー。)Claire: Have fun getting home! There’s your obstacle!
(帰り道を楽しんで! それがあなたの「困難」よ!)Haley: What?! Are you kidding me?!
(はあ?! 冗談でしょ?!)Modern Family Season3 Episode7 (Treehouse)
There’s your ~! は「ほら、それがあなたの〜だ」と、相手が求めていたものを差し出すときの言い方です。ヘイリーが「困難がない」と嘆いていたのを受けて、クレアは帰り道そのものを obstacle として差し出した形です。Have fun ~ing! は本来「〜を楽しんで」ですが、ここでは楽しいはずのない状況に向けた皮肉として響きます。
後の場面で、クレアはヘイリーに「How was your day?」と声をかけます。
Claire: Hello, Haley.
(あら、ヘイリー。)Claire: How was your day?
(今日はどうだった?)Haley: I have no money, no cell phone
(お金も携帯もなかったんだけど)Claire: You’re welcome.
(どういたしまして。)Haley: What?!
(はあ?!)Claire: I listened to you.
(あなたの言うとおりにしたのよ。)Claire: I stopped coddling you, and look– you overcame an obstacle.
(甘やかすのをやめたの。ほら、困難を乗り越えたじゃない。)Modern Family Season3 Episode7 (Treehouse)
You’re welcome. は本来お礼への返事ですが、感謝されていない場面で先に言うと「むしろ感謝してほしい」という皮肉になります。I listened to you. は「あなたの話をちゃんと聞いた」、つまり言われたとおりにしたという意味です。coddle は「甘やかす、過保護に扱う」。最後の overcome an obstacle はエッセイの課題と同じ語で、娘の不満をそのまま解決策に変えて返す締めくくりと言えます。
まとめ|甘やかしをめぐる語と皮肉な切り返し
sheltered、shield A from B、be easy on、coddle は、どれも守りすぎ・甘やかしを表す語です。You’re welcome. や There’s your obstacle! のように、相手の言葉を逆手に取って返す言い方もあわせて押さえられます。
家族のやり取りの裏にある言葉選びに注目しながら、『モダンファミリー』をこれからも楽しんでいきましょう。
同じ回のほかのコラムでは、ツリーハウスやダンスをめぐる別の家族の英語を扱っています。


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