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『モダンファミリー』シーズン10第15話では、ヘイリーのベビーシャワーの日に、ディランが家族の言葉を誤解して飛び出してしまいます。クレアはディランに謝りに行きますが、すんなりとは受け入れてもらえません。
謝ったのに相手の気持ちがほどけないとき、次に何と言えばよいのかは英語でも迷うところです。クレアとディランのやりとりから、謝罪の切り出し方と、そのあとの歩み寄り方を見ていきます。
「I realize you’re upset.」で切り出し、「I shouldn’t have said that」で認める
クレアは、ディランが自分たちの言葉の数々を誤解し、動揺して出ていったと家族に説明します。家族はヘイリーに知られないように行方を探し、やがてクレアはディランのもとを訪ねます。
Claire: Hey, Dylan, open up.
(ねえ、ディラン、開けて。)
Claire: It’s Claire.
(クレアよ。)
Dylan: I I don’t want to talk, Mrs. D.
(お、俺、話したくないよ、ミセスD。)
Claire: Look, I realize you’re upset.
(ねえ、動揺してるのは分かってる。)
Claire: But those things that Cam and Mitch and Luke and Phil and Gloria said, they’re they were just, uh, silly misunderstandings.
(でも、キャムやミッチ、ルーク、フィル、グロリアが言ったことは、その、ただのつまらない誤解だったのよ。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
I realize you’re upset. は「あなたが動揺しているのは分かっている」と、まず相手の気持ちを受け止める切り出しです。Look, は「ねえ、聞いて」と注意を向ける前置きで、言いにくい話の入口に置かれることがあります。
ただし、クレアが続けた silly misunderstandings は、相手の受け取り方の問題として片づける響きも持ちます。ディランは But what about what you said? と、クレア自身の言葉を問い返します。クレア自身も、ディランをからかう冗談を口にしていたことが示されます。
Claire: I shouldn’t have said that, and I obviously didn’t realize
(あんなこと、言うべきじゃなかった。それに、もちろん気づいてなかったの)
Dylan: What? That I would get that joke? The insult set it up, Mrs. D.
(何に? 俺があの冗談を分かるってこと? 悪口ありきの冗談だったよ、ミセスD。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
I shouldn’t have said that は「言うべきではなかった」と自分の非を認める基本の形です。ところがクレアが言い訳に進みかけたところで、ディランは先回りして遮ります。謝罪のあとに「気づかなかった」と理由を足すと、かえって相手を刺激することがあると読み取れます。
「Who said I forgave you?」と返されたら
場面が移り、けがをしたクレアの手当てをディランがする場面です。クレアは、もう許してもらえたものとして礼を言います。
Claire: Thank you for this, Dylan, and I appreciate you forgiving me for the dumb thing I said earlier.
(ありがとう、ディラン。さっきのばかな発言を許してくれて感謝してる。)
Dylan: Who said I forgave you? I’m only treating your injury because you’re a guest in my home.
(誰が許したって言った? 手当てしてるのは、あなたがうちのお客さんだからってだけだよ。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
I appreciate you ~ing は「〜してくれてありがたい」というていねいなお礼の形です。ところがここでは、許しを先取りした使い方です。Who said ~? は「誰が〜なんて言った?」という反語で、相手の思い込みをそのまま否定します。I’m only ~ because ~ は「〜だから〜しているだけ」と、行動の理由を限定する言い方です。
ここでクレアが出会った頃の事情を語ると、ディランはこう応じます。
Dylan: I get it.
(分かるよ。)
Dylan: You were trying to protect your daughter from a guy like me, but I haven’t been a guy like me for a long time.
(娘を俺みたいなやつから守ろうとしてたんだよね。でも俺、もうずっと「俺みたいなやつ」じゃないんだ。)
Dylan: Bend for me.
(曲げてみて。)
Claire: It’s hard, Dylan.
(難しいのよ、ディラン。)
Claire: I have been a mama bear for so long
(私、ずっと子を守る母グマでいたから)
Dylan: No, your elbow.
(いや、ひじのこと。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
I get it. は「事情は分かる」と、相手の言い分をいったん受け入れる短い返しです。そのうえで You were trying to ~, but ~ と相手の意図を言い当ててから、自分の言い分を続けます。a guy like me は「俺みたいなやつ」と、自分を周りの見方に当てはめた呼び方です。ディランはこの語を2度続け、昔の自分と今の自分を分けて見せます。
クレアの mama bear は、子どもを必死に守る母親を母グマにたとえたものです。ディランの Bend for me. は手当てのための指示ですが、クレアはそれを打ち明け話の続きとして受け取り、会話が噛み合わないまま進みます。
「Can you do the same?」で、相手に向き合う番を渡す
クレアの It’s all happening so fast. に、ディランは But it is happening. と返します。そして、こう問いかけます。
Dylan: I can look myself in the mirror and know that I’ve tried my hardest to make our relationship work.
(俺は鏡の自分を見て、この関係をうまくいかせようと精一杯やってきたって言える。)
Dylan: Can you do the same? Go ahead.
(あなたも同じことができる? どうぞ。)
Modern Family Season10 Episode15 (SuperShowerBabyBowl)
look oneself in the mirror は「鏡の中の自分をまっすぐ見る」、つまり自分の行いに恥じるところがないと言える状態を表します。try one’s hardest to ~ は「〜しようと全力を尽くす」、make ~ work は「(関係や計画を)うまくいかせる」という組み合わせです。
Can you do the same? は「あなたも同じことができる?」と、相手に自分を振り返る番を渡す問いです。謝られた側が一方的に責めるのではなく、関係をよくする努力を互いに求める形と言えます。Go ahead. は「どうぞ」と相手に行動を促す一言で、ここでは「さあ、やってみて」と問いを突きつける働きをします。
謝罪が受け入れられなかったとき、言い訳を重ねるのではなく、I get it. のように相手の言い分を受け止めてから自分の思いを返すことで、話し合いを続ける糸口が生まれます。
まとめ|謝罪のあとの歩み寄りの英語
I realize you’re upset. と I shouldn’t have said that で謝罪を切り出し、Who said I forgave you? と返されたあとは、I get it. や Can you do the same? で対話がつながっていく流れを見てきました。
クレアとディランの不器用なやりとりを追いながら、『モダンファミリー』の家族が少しずつ距離を縮めていく様子を観るのも楽しみ方のひとつです。
同じ回のほかのコラムでは、約束を忘れられたと思ったときの英語や、安全策か挑戦かで迷う相手にかける英語も取り上げています。


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