「It’s not a con!」に見る、呼び名を言い換えて立場を守り、最後まで認めずにかわす言い方|『ホワイトカラー』S02E10で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「It's not a con!」に見る、呼び名を言い換えて立場を守り、最後まで認めずにかわす言い方|『ホワイトカラー』S02E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第10話から、ピーターが自分たちの作戦を「コン」と呼ばれることを打ち消し、別の言葉に言い換える場面を取り上げます。作戦を終えたあとのやり取りでは、同じ言葉をめぐってピーターがもう一度相手をかわしています。

con と sting の語感の違いを手がかりに、呼び名ひとつで立場を守る会話の組み立てを見ていきます。

目次

「It’s not a con!」から「It’s a sting.」への言い換え

停職中のピーターのもとで動く作戦は、ニールが「自分のやり方で」と持ちかけたものでした。仲間がそろった作戦会議の冒頭、この作戦を「コン」と呼ぶ声が上がると、ピーターは強く打ち消します。

Peter: It’s not a con!
(コンじゃない!)

White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)

con は confidence(信用)から来た口語で、相手を信用させてだます「ペテン」「詐欺」を指します。FBI捜査官のピーターにとって、自分の作戦がこの言葉で呼ばれるのは受け入れがたいところです。

しかしすぐに、技術的にはコンだと返されます。そこでピーターが持ち出すのが別の言葉です。

Peter: It’s a sting.
(おとり捜査だ。)

White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)

sting は本来「(虫などが)刺す」という意味の語ですが、名詞では警察などが犯人を罠にかけて捕まえる「おとり捜査」を指します。相手を欺いて動かすという仕組みは con と共通していても、仕掛ける側が法を執行する立場だという響きがある点が異なります。

同じ行為でも、con と呼べば詐欺、sting と呼べば捜査になります。ピーターの言い換えは、単語一つで作戦の性格と自分の立場を守ろうとする返しと言えます。その後、sting も別の言い方にすぎないと食い下がる声が出ても、ピーターは議論を打ち切ります。

Peter: Okay, let’s start the sting. Let me start by saying we have limited resources and no other backup. The six of us are all we have.
(よし、おとり捜査を始めよう。まず言っておくが、使える手段は限られていて、ほかに援護もない。俺たち6人が全戦力だ。)

White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)

言い換えた sting をそのまま使って let’s start the sting と宣言することで、呼び名の議論は終わり、会議が動き出します。続く Let me start by saying ~ は「まず〜と言っておきたい」と前提を示す前置きで、会議やスピーチの冒頭で使われます。

「Admit it…」と迫られても、認めずにかわす

作戦は成功し、ラーセンの身柄を押さえることができました。ところがニールは、早くも次の話を持ち出します。

Neal: Before you get your badge back, there is a seven-man con that I have been meaning to…
(君がバッジを取り戻す前に、ずっと温めてた7人がかりのコンがあってさ……)
Peter: No. The Burke Seven is hereby disbanded.
(だめだ。バーク・セブンは、ここに解散する。)

White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)

作戦会議の時点では6人だったチームは、作戦の途中で呼び名が Burke Seven に変わっていました。ニールの誘いに、ピーターは hereby(ここに、この言葉をもって)という改まった語で解散を宣言します。hereby は法律文書や正式な宣言で使われる硬い語で、仲間内の軽口にあえて持ち込むことで、冗談めかした締めくくりになっています。

短いやり取りをはさんで、ニールはピーターに本音を認めさせようとします。

Neal: Oh, come on. Admit it… You enjoyed yourself.
(ねえ、いいじゃない。認めなよ……楽しんだでしょ。)
Peter: A good con never admits to anything.
(腕のいいペテン師は、何も認めないものだ。)

White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)

Admit it. は「認めなよ」と相手の本音を引き出そうとする決まり文句で、enjoy oneself は「楽しむ」です。ここでの a good con は、文脈から「腕のいいペテン師」の意味で使われていると読めます。

作戦会議ではコンと呼ばれることを打ち消していたピーターが、ここではペテン師の流儀を借りて答えをかわしています。楽しんだかどうかには直接答えず、認めないこと自体を答えにする返しです。

まとめ|呼び名の言い換えで立場を守る会話

It’s not a con! から It’s a sting. への言い換え、その語で話を進める let’s start the sting、改まった hereby の宣言、認めずにかわす返しを見てきました。呼び名ひとつで、同じ行為の見え方が変わることが分かります。

言葉の選び方に注目しながら、『ホワイトカラー』の会話を楽しんでいきましょう。

この回の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次