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『フレンズ』シーズン5第16話では、ジョーイが「先に友達になる」という考えに興味を持ち、それをレイチェルに持ちかけます。レイチェルはその誘いをやんわり断ったうえで、友達から始めるときの順序を自分の考えとして説明します。
デートに誘う言い方と、相手に言い寄る言い方は、日本語では区別しにくい組み合わせです。二人のやりとりから、その違いを見ていきます。
「Friends first?」先に友達、という考えを持ち出す
チャンドラーとジョーイの部屋で、ジョーイは恋人を作ることはできても、モニカとチャンドラーのような親しさが持てるのかと話します。二人がもともと友達だったという話が出ると、ジョーイはこう受けます。
Joey: Friends first? That’s interesting.
(先に友達?それは面白いな。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)
Friends first? は「友達が先?」と、順序を一言で聞き返す形です。名詞に first を付けるだけで「〜が先」という意味になり、会話で短く要点を確かめるときに使えます。That’s interesting. は「それは面白い」「なるほど」と、新しい考えに関心を示す返事です。
場面はモニカとレイチェルの部屋に移ります。ロスのソファ運びの手伝いをレイチェルに頼まれたジョーイは、モニカとチャンドラーがうまくいっているのは先に友達だったからだと話し、自分なりの結論を口にします。
Joey: So I asked myself, who are my friends? You and Phoebe. I saw you first, so…
(だから自分に聞いてみた。俺の友達は誰だ?君とフィービーだ。先に会ったのは君だから……)
Rachel: What are you saying?
(何が言いたいの?)
Joey: I’m saying, maybe you and I crank it up a notch.
(つまり、俺たち、もう一段階進めてみないかってことさ。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)
I asked myself は「自分に問いかけた」で、考えた筋道を順に話すときの前置きです。What are you saying? は「何が言いたいの?」と、相手の話の行き先を確かめる問いです。crank it up a notch の crank up は「(取っ手を回して)強める」、a notch は「ひと目盛り」で、二人の関係を一段階上げようという持ちかけです。
「As flattered as I am」相手を立てながらやんわり断る
ジョーイの持ちかけに、レイチェルはこう返します。
Rachel: You know, honey, um, as, uh… as flattered as I am that you saw me first, uh, I just… I don’t think we should be cranking anything up.
(ねえ、あのね、その……先に会ったって言ってくれたのはうれしいけど、私、その……何かを進めるのはやめたほうがいいと思うの。)
Joey: Well, I’ll treat you real nice.
(でも、すごく大事にするぜ。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)
as flattered as I am (that) ~ は「〜と言ってもらえてうれしいけれど」という譲歩の形です。as + 形容詞 + as I am で「〜ではあるけれど」と前半を受け止め、後半で本題の返事を続けます。flattered は「光栄に思う」「うれしく思う」で、相手の気持ちを否定せずに受け取る語です。冒頭の honey は親しい相手への呼びかけで、レイチェルは断る場面でもこの語を添えています。
後半の I don’t think we should be cranking anything up は、ジョーイの crank it up をそのまま受けて返しています。相手の言葉を使って断ることで、話の流れを切らずに答えを伝えられます。I don’t think we should ~ は「〜しないほうがいいと思う」と、自分の考えとして控えめに伝える言い方です。
ジョーイの I’ll treat you real nice. は「大事にするよ」と食い下がる一言で、real nice は really nice のくだけた言い方です。レイチェルはこのあと、断るだけで終わらせず、友達から始めるならどうすればいいかを話し始めます。
「ask out」と「hit on」の違いと、友達から始める順序
レイチェルが説明する順序は、次のとおりです。
Rachel: No, honey, listen, I think it’s a great idea to become friends with someone before you date them but the way you do it is, you know, you meet someone become their friend, build a foundation then ask them out on a date. Don’t hit on your existing friends.
(違うのよ、ねえ聞いて。付き合う前に友達になるのはすごくいい考えだと思う。でもやり方はね、誰かと出会って、友達になって、土台を作って、それからデートに誘うの。今いる友達を口説いちゃだめ。)
Joey: Well, won’t that take longer?
(でも、それって時間がかかるんじゃないか?)
Rachel: Yeah. Yeah. Oh, but once you find it, oh, it’s so worth the wait.
(そうね。そうよ。でも見つかったら、待った甲斐があるってものよ。)
Joey: Yeah. Well, I understand.
(ああ。まあ、分かったよ。)
Joey: Man, I wish I saw Phoebe first.
(あーあ、フィービーに先に会ってればな。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)
| 表現 | 意味 | この場面での使われ方 |
|---|---|---|
| ask ~ out (on a date) | 〜をデートに誘う | 友達になったあとの、はっきりした誘い |
| hit on ~ | 〜に言い寄る・口説く | 今いる友達に対しては避けるべきこととして |
ask ~ out は、相手をデートに誘うことをそのまま表す言い方で、on a date を付けると目的がよりはっきりします。一方の hit on ~ は「言い寄る」「口説きにかかる」で、相手が望んでいない場合にも使われることが多く、軽い響きや一方的な響きを帯びやすい語と言われます。レイチェルは、正面から誘う ask out を順序の最後に置き、hit on は今いる友達に向けてはいけないものとして挙げます。
become friends with someone before you date them の date は動詞で、「〜と交際する」「〜とデートする」の意味です。build a foundation は「土台を作る」で、関係の基礎を固めることのたとえです。it’s so worth the wait は「待つ価値がある」で、時間がかかることを認めたうえで勧める言い方として使われます。ジョーイは納得したと答えたあと、フィービーの名前を出して話を締めます。
まとめ|誘い方と順序を伝える英語
Friends first? で順序を確かめ、as flattered as I am で相手を立てて断り、ask out と hit on の違いで友達から始める手順を伝える流れを見てきました。誘う言葉と断る言葉の両方が学べる場面です。
ジョーイとレイチェルの会話をもう一度観ると、言い方ひとつで印象が変わる様子が見えてきます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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