大きなソファを階段で運び上げるとき、声をかけ合う指示の英語|『フレンズ』S05E16で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 大きなソファを階段で運び上げるとき、声をかけ合う指示の英語|『フレンズ』S05E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン5第16話では、ロスが新しく買ったソファを自分の部屋まで運ぼうとします。店で配送を断るところから、建物の階段で仲間と声をかけ合いながら運び上げようとするところまで、短い指示の言葉が次々に出てきます。

重い物を誰かと運ぶときの英語は、方向や持ち方を一言で伝える言い方が中心です。場面の順に、指示と返事のやりとりを見ていきます。

目次

「I’ll take it myself」配送を頼まずに自分で運ぶと決める

ソファの店で、ロスはレイチェルに付き添ってもらって新しいソファを選んでいます。店員から書類へのサインを求められたところで、ロスは書類の中身に目を留めます。

Ross: The delivery charge is almost as much as the couch.
(配送料がソファとほとんど同じ値段じゃないか。)
Rachel: Wait, no. That’s ridiculous. Come on, he lives three blocks away.
(待って、だめよ。そんなのばかげてる。ねえ、彼の家は3ブロック先なのよ。)
Ross: Yeah, you know what? I’ll take it myself, thank you.
(そうだよ、こうしよう。自分で運ぶよ、どうも。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)

delivery charge は「配送料」です。almost as much as ~ は「〜とほとんど同じくらい」という比較の形で、ここでは配送料がソファ本体の値段に近いことへの不満が表れた一文です。レイチェルの That’s ridiculous. は「ばかげている」と強く同意する言い方で、続く he lives three blocks away が、近いのに高すぎるという理由として続きます。

ロスの you know what? は「こうしよう」と考えを切り出す前置きです。I’ll take it myself の take は「持っていく」の意味で、myself が「人に頼まず自分で」を表します。最後の thank you は店員への返事ですが、配送を断る流れの中では「けっこうです」に近い響きで受け取れます。

このあとロスはソファの片端を持ち上げ、レイチェルにも反対側を持たせます。レイチェルが聞き返すと、ロスは重くないから持ってみてと促し、レイチェルも実際に持ち上げられたため、二人で店を出ていきます。運ぶと決めるまでの英語は、値段への不満、同意、決断の三つの言い方で組み立てられた流れです。

「Lift it straight up over your head」階段で方向と持ち方を伝える

場面はロスの建物のロビーに移ります。運び始める直前に、レイチェルが一つ確かめます。

Rachel: Ross, didn’t you say that there was an elevator in here?
(ロス、ここにはエレベーターがあるって言ってなかった?)
Ross: Uh, yes, I did, but there isn’t. Okay, here we go.
(ああ、言ったよ、でもないんだ。よし、行くぞ。)
Ross: Okay, go left. Left. Okay. Left!
(よし、左へ。左。よし。左!)
Rachel: Okay, you know what? There’s no more left left.
(ねえ、いい?もう左なんて残ってないわよ。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)

didn’t you say that ~? は「〜って言ってなかった?」と、相手の前の発言を確かめる否定疑問です。ロスは yes, I did, but there isn’t と、言ったことは認めつつ事実は違うと返し、here we go で作業を始めます。

階段では、ロスが先に後ろ向きで上がり、go left と方向を繰り返します。レイチェルの There’s no more left left. は、最初の left が「残っている」、二つ目の left が「左」で、「これ以上左へは動かせない」という返事です。同じ語を二つの意味で並べた返しです。

Ross: You know, lift it straight up over your head. Straight up over your head. You can do it. You can do it.
(いいか、頭の上までまっすぐ持ち上げて。頭の上までまっすぐ。できるよ。できるって。)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)

lift it straight up は「まっすぐ持ち上げる」、over your head は「頭の上まで」で、持ち方と高さを一度に伝える指示です。You can do it. は手を止めずに続けてもらうための励ましとして添えられています。二人は最初の角を曲がりますが、その先でソファが手から滑り、手すりの外へ落ちてしまいます。

「I don’t think it’s going to fit」行き詰まりを伝える言い方

別の場面で、ソファは階段の下にあり、レイチェルはチャンドラーを手伝いに連れてきます。ロスの手元には、運び方を描いた図もあります。三人で運び上げる途中、次のやりとりが交わされます。

Chandler: I don’t think we can turn anymore.
(もうこれ以上は曲がれないと思うぞ。)
Rachel: Ross, I just don’t think it’s going to fit.
(ロス、どうしても入らないと思う。)
Ross: Come on, up. Up, up, up.
(ほら、上へ。上、上、上。)
Ross: Here we go, pivot.
(行くぞ、ピボット。)
Ross: Pivot!
(ピボット!)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)

I don’t think we can ~ anymore は「もうこれ以上〜できないと思う」と、限界を伝える言い方です。I don’t think it’s going to fit. の fit は「収まる・通る」で、I just don’t think と just が入ることで「どうしても無理だと思う」という気持ちが強まります。どちらも I don’t think で始めて、断定を少しやわらげる形です。

ロスの pivot は、一点を軸にして向きを変えることを指す語として使われることがあります。ロスはこの語を何度も繰り返しますが、ソファは向きを変えられず、やがてロス自身も、もう向きは変わらないと認めます。いったん下ろそうとすると、今度はソファが引っかかって動かなくなります。

Ross: I can’t believe that didn’t work.
(うまくいかなかったなんて信じられない。)
Rachel: I know. Me neither. I mean, you had a sketch.
(そうよね。私も。だって、図まで描いてたのに。)
Chandler: What did you mean when you said pivot?
(ピボットって言ってたの、あれどういう意味だったんだ?)
Friends Season5 Episode16(The One with the Cop)

レイチェルの you had a sketch は、図まで用意したのにという皮肉まじりの返しです。チャンドラーの What did you mean when you said ~? は「〜と言ったのはどういう意味?」と相手の言葉を聞き返す形で、ここでは何度も叫ばれた指示を今になって問い直す冗談と読み取れます。

まとめ|重い物を運ぶときの指示と返事の英語

I’ll take it myself で運ぶと決め、go left や lift it straight up over your head で方向と持ち方を伝え、I don’t think it’s going to fit で行き詰まりを知らせる流れを見てきました。短い言葉で作業を進めるための英語です。

ロスの掛け声と仲間の返事に耳を傾けながら観ると、この場面の英語がより身近に感じられます。

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