海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン5第14話では、仲間に隠していたモニカとチャンドラーの交際を、周りが少しずつ知っていきます。知っている人が増えるにつれて、「誰が、誰の知っていることを、知っているか」が入り組んでいくのがこの回の流れです。
英語では、know を重ねるだけでこの入り組んだ関係を一文で言い表せます。台詞を順にたどりながら、know の重ね方と読み解き方を見ていきます。
「You know and they don’t know that Rachel knows?」誰が知っているかを確かめる
この時点で2人の交際を知っていたのはレイチェルとジョーイで、ロスはまだ知りません。そこにフィービーも2人のことを知り、カフェのセントラルパークでレイチェルがジョーイにそれを伝えます。フィービーはジョーイに、状況を確かめます。
Phoebe: You know and they don’t know that Rachel knows?
(あなたは知ってて、レイチェルが知ってることは、あの2人は知らないってこと?)
Joey: Yes, but… you know what? It doesn’t matter who knows what.
(そうだ、でも……なあ、誰が何を知ってるかなんてどうでもいいんだよ。)
Joey: Now enough of us know that we could just tell them we know. Now all the lying and the secrets will finally be over.
(もう十分な人数が知ってるんだから、俺たちが知ってるって2人に言っちゃえばいい。これで嘘も秘密もやっと終わりだ。)
Friends Season5 Episode14(The One Where Everybody Finds Out)
フィービーの問いは、they don’t know の後ろに that Rachel knows が続く形です。know の目的語に「that+文」を置くと、「〜ということを知っている・知らない」と、知っている中身を文で示せます。ここでの they はモニカとチャンドラーを指しています。
ジョーイの It doesn’t matter who knows what. は、疑問詞の who と what を並べて「誰が何を知っているか」をひとまとめにした言い方です。it doesn’t matter ~ と組み合わせると、「そんな細かいことはどうでもいい」と話を打ち切る働きになります。
続く tell them we know には that がありません。会話では、know や tell のあとの that が省かれることが多いとされます。省略されていても、動詞のあとに主語と動詞の組み合わせが続けば、そこから「中身の文」が始まると読み取れます。
「Who’s “them”?」うっかり口を滑らせたときの英語
フィービーに知られていると気づいたモニカとチャンドラーは、チャンドラーとジョーイの部屋に来て、ジョーイに話しかけます。
Chandler: Phoebe knows about us.
(フィービーが俺たちのことを知ってる。)
Joey: Well, I didn’t tell them.
(いや、俺はあいつらに言ってないぞ。)
Monica: “Them”? Who’s “them”?
(「あいつら」?「あいつら」って誰?)
Joey: Uh… Phoebe and Joey.
(えっと……フィービーとジョーイ。)
Friends Season5 Episode14(The One Where Everybody Finds Out)
チャンドラーが話したのはフィービーのことだけなのに、ジョーイは them と複数で答えてしまいます。モニカの Who’s “them”? は、相手の言葉をそのまま取り上げて「それは誰のこと?」と聞き返す形です。ジョーイは自分の名前を挙げて言い間違え、さらに「レイチェルも」と付け加えます。
Joey: I’m sorry, but, hey, it’s over now, right?
(ごめん、でもさ、これでもう終わりだろ?)
Joey: ‘Cause you can tell them you know they know
(お前らが、あいつらが知ってるのを知ってるって言えばいいんだから)
Joey: and I can go back to knowing absolutely nothing.
(俺は何も知らない状態に戻れる。)
Monica: Unless…
(ただし……)
Joey: No, not unless. This must end now!
(だめだ、「ただし」はなしだ。もう終わりにしなきゃ!)
Friends Season5 Episode14(The One Where Everybody Finds Out)
tell them you know they know は、tell のあとに「you know」、さらにそのあとに「they know」が続く二重の形です。go back to ~ing は「〜の状態に戻る」で、ジョーイは何も知らない立場に戻りたいと訴えています。モニカが Unless… と言いかけると、ジョーイは not unless と打ち消します。このあとモニカは、フィービーたちが知っていることに自分たちが気づいている点を、フィービーたちはまだ知らない、と言い表します。
「They don’t know that we know they know we know.」四重のknowを読み解く
場面がモニカとレイチェルの部屋に移り、レイチェルはジョーイにこう尋ねます。
Rachel: Joey, do they know that we know?
(ジョーイ、私たちが知ってること、あの2人は知ってるの?)
Joey: No.
(いや。)
Rachel: Joey?
(ジョーイ?)
Joey: They know you know.
(お前らが知ってること、知ってる。)
Rachel: Oh! I knew it!
(もう!やっぱりね!)
Rachel: Oh! I cannot believe those two!
(もう!あの2人、信じられない!)
Friends Season5 Episode14(The One Where Everybody Finds Out)
do they know that we know? は、know が二重になった疑問文です。ジョーイの They know you know. は that を省いた答えです。I knew it! は過去形で「やっぱりそうだと思った」と、予想が当たったときに使われることの多い言い方です。そのあとフィービーが口にするのが、この一文です。
Phoebe: They don’t know that we know they know we know.
(私たちが知ってるのをあの2人が知ってるって、私たちが知ってることを、あの2人は知らないのよ。)
Friends Season5 Episode14(The One Where Everybody Finds Out)
この文は、内側から読むと整理しやすくなります。いちばん内側の we know は「私たちが(2人の交際を)知っている」です。その外側が they know (we know) で「2人はそれを知っている」、さらに we know (they know we know) で「私たちはそれも知っている」となり、最後に They don’t know (that …) で「そのことを2人は知らない」と締めくくられます。
they はモニカとチャンドラー、we はフィービーたちを指しています。主語が交互に入れ替わる点を押さえると、長い一文でも筋を追えます。
まとめ|knowを重ねて言い表す英語
You know and they don’t know that Rachel knows?、It doesn’t matter who knows what.、They don’t know that we know they know we know. まで、know を重ねる文を見てきました。内側から読み、主語が誰かを確かめると、入り組んだ文も整理できます。
誰が何を知っているかに注目しながら観ると、この回の会話がいっそう楽しめます。
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