海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン4第12話には、短い問いかけに軽口で返す場面と、相手の言葉の「質問らしさ」を取り上げて切り返す場面があります。禁止の言い方に事実で打ち返すやり取りもあり、どれも数往復で終わる短さですが、英語の返し方の違いがはっきり表れています。
「質問なの?」と聞き返されたとき、どう続ければよいのか。軽口と切り返しの英語を順に見ていきます。
「You get lost?」「Briefly.」短く認めて、ひとこと添える
序盤に、短い問いかけから始まるやり取りがあります。
— You get lost?
(迷った?)
— Briefly. Beautiful out here, but they could use a little more signage.
(少しだけね。この辺りはきれいだけど、もう少し案内表示があってもいいかな。)
The Mentalist Season4 Episode12 (My Bloody Valentine)
You get lost? は、Did you get lost? の Did と主語が落ちた口語の形です。get lost は、ここでは「道に迷う」という意味で使われています。命令形の Get lost! になると「あっちへ行け」と追い払う別の意味でも使われるため、文の形で見分けることになります。
返事の Briefly. は、副詞が一語だけ置かれた形です。「ほんの短い間だけ」という意味で、迷ったことは認めつつ、その長さを小さく見せています。軽口として読み取れる答え方で、長く説明しなくても会話は次に進んでいます。
続く Beautiful out here, but ~ は、It’s beautiful out here の It’s が省かれた形で、out here は「この辺りは」という意味です。ほめたあとに but を置いて話の向きを変え、could use a little more signage で言いたいことを添えています。could use ~ は「〜があるとよい」という意味で、signage は案内表示や標識をまとめて指す語です。they は具体的な誰かではなく、この場所に関わる人たちを漠然と指す代名詞として読めます。
「Is that a question?」質問の形を取り上げて返す
その後、事情を聞く流れのなかで、言葉の形を取り上げるやり取りが出てきます。
— So what’s the deal? You work for the family, but you have no respect for him.
(で、どういうこと?一家のために働いているのに、あの人への敬意はない。)
— Is that a question?
(それは質問?)
— I don’t know. Was it?
(さあ。質問だった?)
— Where’s the girl? That’s a question.
(あの子はどこ?これが質問だよ。)
The Mentalist Season4 Episode12 (My Bloody Valentine)
最初の発言のうち、So what’s the deal? は「で、どういうことなの?」と状況の説明を求める言い方です。その後ろの You work for the family, but you have no respect for him. は、疑問符のない言い切りの文です。work for ~ は「〜のために働く」、no respect for ~ は「〜への敬意がない」という意味で、相手の態度についての指摘にあたります。
これに対して Is that a question? は、いま言われた文が質問なのかを確かめる一言です。答えを出さずに、言葉の形のほうを話題にしています。続く I don’t know. Was it? は、Was it a question? の後半が省かれた形で、質問に質問で返しています。
最後の Where’s the girl? That’s a question. では、Where’s ~? という疑問詞つきの問いを置いてから、That’s a question. と添えています。質問とはこういう形だ、と実例で示す流れです。この数行だけでは、軽口の向きがどちらにあるかは分かりません。ここでは、言葉の形に反応する切り返しの型として見ておきます。
「You can’t talk to him.」「Yes, I can.」禁止の言い方に事実で打ち返す
さらに先の場面では、ある人物と話したいという申し出のあとに、こんなやり取りがあります。
— You can’t talk to him.
(あの人とは話せません。)
— Yes, I can. I talk to all sorts of people.
(話せますよ。私はいろいろな人と話しますから。)
The Mentalist Season4 Episode12 (My Bloody Valentine)
You can’t ~. は、「〜できない」と「〜してはいけない」のどちらにも取れる形です。ここでは話すことを止める言い方として使われています。これに対する Yes, I can. は、否定の内容を打ち消す答えです。英語では、答えの中身が肯定なら Yes を使うため、can’t に対しては Yes, I can. と返します。
その後ろの I talk to all sorts of people. は、Yes, I can. の理由を足した一文です。all sorts of ~ は「いろいろな種類の〜」という意味で、talk が現在形になっているのは、一時的な動作ではなく、ふだんの傾向を述べているためです。禁止に対して、できるかどうかを事実で言い返し、そこに理由を添えています。
三つのやり取りに共通するのは、相手の言葉をそのまま受け取らず、形や内容に応じて軽く返す点です。短い一往復でも、Briefly. のように一語で返す方法と、Was it? のように聞き返す方法、Yes, I can. のように打ち返す方法があります。
まとめ|軽口、聞き返し、打ち返しの三つ
Briefly. で短く認めて一言添え、Is that a question? で言葉の形を取り上げ、Yes, I can. で禁止に事実で返す流れを見てきました。同じ短い一往復でも、返し方の選択肢が広がります。
次回も『メンタリスト』と一緒に、英語表現を見ていきましょう。
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