海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン5第4話には、CBI(カリフォルニア州捜査局)のリズボンとジェーンが訪ねた先で、まず「買わない」と断られる場面があります。売り買いの言葉で断られ、同じ売り買いの言葉で切り返すやりとりが、短い台詞のなかに収まっています。
断られたあとに、さらに話を続けるための言い方まで、場面の流れに沿って見ていきます。切り返しの形を、台詞ごとに確かめます。
「We’re not selling.」売り買いの言葉で切り返す
訪ねた先の場面は、断りの一言から始まります。続くやりとりは、次のとおりです。
— Whatever it is, we’re not buying.
(それが何であれ、買わないよ。)
Lisbon: We’re not selling. I’m Agent Lisbon, CBI.
(売りません。CBIのリズボン捜査官です。)
— This is Patrick Jane.
(こちらはパトリック・ジェーンです。)
The Mentalist Season5 Episode4 (Blood Feud)
最初の Whatever it is は「それが何であっても」という意味で、相手が何を持ちかけてくるか聞く前から、断る姿勢を示す前置きです。what に -ever を付けた形は、中身を問わない言い方になります。buy は「買う」が基本の意味ですが、持ちかけられた話を受け入れる、という意味でも使われます。ここでは、売り込みを断る言い方として置かれています。
これに対する We’re not selling. は、同じ動詞の反対側を使った返し方です。「買わない」と言われたので「売らない」と返す形で、相手の言葉の型をそのまま借りています。続けて I’m Agent ~ と名乗ってから、CBI の所属を添えています。断りの言葉に応じたあとで、自分たちの立場を示す順序です。
この名乗りを含む発言は、リズボンのものです。その次の This is ~. は、人を紹介するときの基本の形で、ここではジェーンの名前が挙がります。近くにいる人を指して名前を告げる言い方は、場面を選ばず使えます。
「I said we’re not interested.」重ねて断られたら
名乗ったあとも、断りは続きます。
— I said we’re not interested.
(興味はないと言ったはずです。)
— Well, I’d love to hear that from your boss.
(では、それをそちらのボスの口から聞きたいですね。)
The Mentalist Season5 Episode4 (Blood Feud)
I said ~ は「さっき〜と言った」という念押しの形です。同じことを二度言う場面で、一度目より強く聞こえることがあります。be interested は「興味がある」で、not interested にすると、話を受けない意思をはっきり示す断り方になります。冒頭の we’re not buying とは言葉が違っても、働きは同じ方向を向いています。この場面では、断りの言い方が二通り並んで出てきます。
これに返す I’d love to hear that from your boss. は、I’d love to ~(ぜひ〜したい)という、ていねいな望みの形でできています。言い方は穏やかですが、中身は「その断りを、上の立場の人の口から聞きたい」というものです。目の前の相手の断りをそのまま受け取らず、別の人の言葉を求める形で、言葉づかいは崩さないまま断りを受け流す返し方になっています。
最初の断りから数えると、断り、念押し、上の人を出す返しの順に台詞が進んでいます。
「And who says I’m your gal?」決めつけに問い返す
そのあと、名前をたずねる短いやりとりを挟み、用件が切り出されるのは次の部分です。
— We wanted to talk to you about Andy Huff.
(アンディ・ハフのことで、お話を伺いたいんです。)
— And who says I’m your gal?
(それに、私がそちらの相手だなんて、誰が言っているんです?)
— Well, you’re the boss, aren’t you? Dogs and humans protect the alpha.
(だって、ボスでしょう? 犬も人間も、群れのトップを守るものだから。)
The Mentalist Season5 Episode4 (Blood Feud)
アンディ・ハフは、この話の事件の被害者の名前です。We wanted to talk to you about ~ は「〜のことで話をしたかった」という用件の切り出し方で、wanted と過去形にすると、ていねいで控えめな響きになります。
問い返しの Who says ~? は「誰がそんなことを言ったのか」と、相手の決めつけに異を唱える形です。gal は女性を指すくだけた語で、your gal は「そちらの相手」という意味合いで使われています。用件の人物の名前を出されただけなのに、自分が話の相手だと決まっているかのような扱いを、言葉の形で押し返しています。
返す側の you’re the boss, aren’t you? は、~, aren’t you? という付加疑問の形です。言い切ってから確かめる形で、相手が肯定する前提で話を進めています。続けて理由が述べられ、ここでも boss という語が使われます。先ほど「上の人から聞きたい」と言われた your boss と同じ語が、この場面では相手自身に向けて使われている形になります。
まとめ|断りを受けたときの切り返しの形
Whatever it is, we’re not buying. には We’re not selling. で応じ、I said we’re not interested. には I’d love to hear that from your boss. と返す。問い返しには ~, aren’t you? で確かめて理由を添えます。
型を借りて返すと、断られたあとも会話が続くことが分かります。次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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