海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン5第16話の聞き込みの場面には、「分からない」を伝える言い方がいくつも並びます。同じ「分からない」でも、知る立場にないと添える言い方、質問の意図をつかみかねる言い方、短く言い切る言い方があります。
それぞれの形と働きを、場面に沿って見ていきます。違いが出る部分を、一つずつ確かめながら、添えられる言葉の差に注目します。
「I wouldn’t know about that.」知る立場にないと伝える
聞き込みの席で、問いかけに続く答えとして次の発言が出てきます。知らないと述べるだけでなく、自分の関わりの範囲を添えているのが特徴です。
— Um… I wouldn’t know about that. I don’t have anything to do with the day-to-day operations.
(ええと……それは私には分かりません。日々の運営には一切関わっていないので。)
The Mentalist Season5 Episode16 (There Will Be Blood)
I wouldn’t know about that. は、「そのことについては、私には分かりません」という意味です。would を使うと、「聞かれても答えられる立場にない」という含みを添えやすいと説明されることがあります。about that と話題を限定している点も、この形の特徴です。
続く I don’t have anything to do with ~ は、「〜とは何の関わりもない」という意味です。day-to-day operations は「日々の運営」で、day-to-day が「毎日の」、operations が「運営・業務」を指します。分からない理由を、自分の担当外だという形で示しています。単に知らないと述べる場合と比べて、答えの根拠となる事情まで添えている点が違いです。冒頭の Um… は、答える前の間をつなぐ音です。
「I’m not exactly sure what you’re looking for.」質問の意図を確かめる
次のやりとりでは、問いかけが続き、質問の意図をつかみかねる返事が出てきます。そのあとに、探している情報の説明が続きます。
— Who did other than Julia?
(ジュリア以外では、誰が?)
— I’m not exactly sure what you’re looking for.
(何をお探しなのか、正確には分かりません。)
— Basically, anything we can use to determine whether or not someone stayed at the shelter.
(要するに、誰かがそのシェルターに滞在していたかどうかを判断するのに使えるものなら、何でもです。)
The Mentalist Season5 Episode16 (There Will Be Blood)
最初の質問は、直前の「日々の運営」を受けて、ほかに誰がそれに関わっていたかを尋ねる問いと読めます。
返事の I’m not exactly sure ~ は、「正確には分からない」という言い方です。exactly が not と組むと、「ちょうどそのとおりには〜ない」という部分否定になり、完全に分からないのではなく、はっきりしない点があることを示します。what you’re looking for は「あなたが探しているもの」で、質問の意図を確かめる働きがあります。
これに続く発言の Basically, は「要するに」と要点をまとめる前置きで、anything we can use to ~ は「〜に使えるものなら何でも」です。whether or not ~ で「〜かどうか」をまとめています。意図を聞き返された側が、探している情報をひと言で言い直す形になっています。質問の意図を確かめる返事のあとに、説明が続く流れです。
「I don’t know.」と「I was involved in ~.」短く答える形と、関わりの言い添え
最後は、短い「分からない」と、自分の関わりを言い添える発言です。
— I don’t know.
(分かりません。)
— I told you… I was involved in fund-raising–
(言ったでしょう……私は資金集めに関わっていたんです——)
— parties, galas, that sort of thing.
(パーティーや祝賀会、そういったことです。)
The Mentalist Season5 Episode16 (There Will Be Blood)
直前には質問があり、それに対する答えとして I don’t know. が出てきます。この形は、「知らない」という事実だけを述べます。wouldn’t know about that のように立場や範囲を添える言葉が付かないため、短く、そのまま伝わる反面、なぜ分からないのかは示されません。
この場面の次の発言では、自分の関わりを言い添えています。I told you… は「前にも言ったとおり」と、すでに述べたことを繰り返す前置きです。be involved in ~ は「〜に関わっている」で、fund-raising は「資金集め」を指します。parties, galas, that sort of thing と例を並べて、that sort of thing で「そういったこと」とまとめています。
三つの言い方を比べると、I don’t know. は事実だけを述べる短い形、I wouldn’t know about that. は話題を限って自分には知る立場がないと添える形、I’m not exactly sure ~ は部分的にはっきりしない点を示す形、と整理できます。言った側が本当に知らないのかどうかは、台詞だけでは分かりません。分からないと言っても、言い方によって添えられる情報が違う、という点が読み取れます。
まとめ|「分からない」に添えられる情報の違い
I wouldn’t know about that. は知る立場にないことを、I’m not exactly sure ~ は質問の意図の確認を、I don’t know. は短い事実を、それぞれ伝えていました。同じ「分からない」でも、添える言葉で働きが変わります。
次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
このエピソードでは、ほかのコラムやフレーズ記事でも、場面ごとの英語を取り上げています。


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