海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード20には、規則を何より重んじる田舎町の保安官が登場します。今回は、その保安官にカムが掛け合う場面を起点に、ルールに厳しい相手へ融通を頼むときの英語と、規則を理由に断るときの英語を見ていきます。
職場の手続きでも窓口でも、「そこを何とか」と頼みたい場面は少なくありません。カムと保安官の会話には、頼むときの押し方と、断られたときの引き際の両方がそろっています。
「そこを何とか」と頼むときの言い方
留置場に入れられているのは、研究所の同僚のホッジンスとアンジェラです。二人を迎えに来たカムは、保安官にこう切り出します。
Cam: These two aren’t exactly Bonnie and Clyde. Can’t you let them go?
(この二人、ボニーとクライドってわけじゃないでしょう。出してあげられないの?)Sheriff: Not until the judge gets here.
(判事が来るまではだめです。)Cam: Well, I’ll post bail, pay the fine–whatever.
(なら、保釈金でも罰金でも払うわ。)BONES Season5 Episode20 (The Witch in the Wardrobe)
Bonnie and Clyde は、実在した有名な犯罪者の男女二人組の名前です。not exactly ~(必ずしも〜ではない)と組み合わせて、「そんな大それた二人ではない」と相手の警戒をほぐす前置きにしています。
続く Can’t you ~? は否定の形の疑問文で、「〜してもらえないの?」と一歩踏み込んで頼む響きがあります。対する Not until ~. は「〜するまではだめ」と、条件がそろうまで動かないことを短く伝える断り方です。
それでも引き下がらないカムは、言い方を変えて押していきます。
Cam: Don’t you think you’re being a little… rigid?
(ちょっと……堅すぎると思わない?)Sheriff: You are a law enforcement professional, are you not, ma’am?
(あなたも法執行の専門家でしょう?)Cam: Yes, but…
(そうだけど……)Sheriff: Well, then you know that the law can’t be twisted to our will or chaos will ensue.
(なら、法を都合よくねじ曲げたら混乱が起きると分かるはずです。)BONES Season5 Episode20 (The Witch in the Wardrobe)
Don’t you think you’re being a little ~? は、「少し〜すぎない?」と相手の態度をやんわり指摘する言い方です。a little を挟み、一呼吸置いて rigid(堅い、融通がきかない)と続けることで、角が立ちにくくなっています。保安官は相手の立場を持ち出して切り返し、カムの Yes, but… を最後まで言わせません。
規則を盾にされたときの引き際
議論の行方は、意外な形で決着します。
Cam: Wow. You are like the last upright man in America.
(すごい。今どきアメリカ最後の真っ正直な人ね。)Sheriff: Well, I wouldn’t say that. But I am a good sheriff. And I love the law.
(いや、そこまでは。でも、いい保安官ではあります。それに、法を愛していますから。)BONES Season5 Episode20 (The Witch in the Wardrobe)
upright は「正直で筋を曲げない」という意味です。説得をあきらめたカムが、相手の頑固さを長所として言い直すことで、気まずくならずに話を終えているのが分かります。保安官の I wouldn’t say that. も、ほめ言葉を軽く打ち消す定番の受け方です。
研究所に戻ったカムは、二人を連れて帰れなかった理由をエジソンにこう説明します。
Clark: I thought your intention was to bring back Hodgins and Angela.
(ホッジンス博士とアンジェラを連れて帰るつもりだったんじゃ。)Cam: Well, they had to wait for the judge, and you can’t bend the law to help your friends.
(判事を待つしかなかったの。友達のためでも法は曲げられないでしょ。)BONES Season5 Episode20 (The Witch in the Wardrobe)
bend the law や bend the rules は「規則を曲げる、融通をきかせる」という意味です。終盤には判事も二人に、follow the letter of the law(法を一字一句守る)ようにしないと保安官が追いかけてくる、と念を押します。
| 表現 | 場面 | ニュアンス |
|---|---|---|
| Can’t you ~? | 頼む | 一歩踏み込んだお願い |
| Don’t you think you’re being a little ~? | 押す | 態度をやんわり指摘 |
| Not until ~. | 断る | 条件がそろうまで動かない |
| bend the law / rules | 規則 | 融通をきかせる |
| follow the letter of the law | 規則 | 一字一句守る |
まとめ|押し方と引き際をセットで
Can’t you ~? で頼み、Don’t you think ~? でやんわり押し、通らなければ相手を立てて引く。カムと保安官のやりとりからは、規則に厳しい相手と向き合うときの言葉の段取りが読み取れます。
融通のきかない保安官の憎めなさにも注目しながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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